損益分岐点売上高とは

損益分岐点売上高とは、企業が一切の損失を出さず、かつ利益も出さない状態となる売上高の水準を指します。

損益分岐点売上高を説明する際によく用いられる別の数式には、S-αS-FC=0 という形式があります。これは売上高(S)から変動費(αS:ここでαは変動費率を表す)を引いたものが固定費(FC)に等しくなる点を求める数式です。

この数式を解くと以下のようになります:

S(1 – α) = FC

すなわち、

S = FC / (1 – α)

ここで、Sは売上高、FCは固定費、αは変動費率(変動費を売上高で割ったもの)を表します。この数式を使って損益分岐点売上高を計算することができます。

なお、上記の数式では損益分岐点は売上高で表されますが、売上高を単価で割ることで、損益分岐点の販売数量も計算することができます。これは企業が必要な販売量を明確に理解するために役立ちます。

マーケティングの観点からすると、この概念は製品の価格設定、販売目標の設定、またはプロモーション戦略の設計において重要な役割を果たします。特に新製品を市場に投入する際には、その製品が黒字化するための必要な売上高や販売数量を知ることが重要です。