ビッグデータとは?
ビッグデータとは簡単に言えば「大きな、大量のデータ」という意味ですが、その意味は幅広く複雑です。
インターネットの普及によって、膨大なデータが世界中で、それもリアルタイムでやりとりされる時代になりました。
その中には単体で貴重なデータもあれば、ひとつひとつはあまり価値がない情報でも、蓄積されることで大きな価値を持つものもあります。個人の商品の検索データなどはそれだけでは意味がありませんが、膨大な量を蓄積すればマーケットの傾向や売れ筋などを見極める非常に貴重なものになります。このように単に量が多いだけでなく、価値のあるデータを扱う、そして価値のあるデータを築き上げていくという概念がビックデータには含まれています。
よくビッグデータでは「3つのV」という表現が使われます。「量(volume)」「発生する頻度(Velocity)」「種類(Variety)」です。大前提として膨大な量のデータを扱いつつ、どんな種類のデータが集まっているのが、どんな情報が多く集まるのか、話題になっているのかも重要なポイントとなっているわけです。
なお、このビッグデータには大きく2つのタイプに分けられます。まず「構造化データ」。これはExcelファイルなど「列」や「行」の概念を持って構造化されているデータのことを言います。売上のデータなどわかりやすいデータといってもよいでしょう。
もうひとつが「非構造化データ(半構造化データ)」。こちらは構造化データのように「列」「行」の概念がないもので、音声データ、文章データ、動画データ、さらにこれらを土台にして作られている書籍やWebサイトのデータなども含まれます。ネット上のデータの多くはこちらに含まれます。ネット社会の発展とネット上のデータの増加からこちらの非構造化データの比率がどんどん高まっており、これをどう扱うかがビシネスの分野でも重要なポイントとなっているのです。
ビッグデータの活用事例
ビックデータの活用事例でよく挙げられるのが、先程も少し挙げた市場の予測です。ある業種の顧客のデータを膨大に蓄積したうえでどんな製品が求められているのか、今売れている商品にはどのような共通点があるのかなどを分析していくことで、今後のニーズやトレンドを分析しやすくなります。ビッグデータともなると1万人、10万人クラスの顧客データを扱うことも珍しくないため、その消費動向から大まかな流れを見極めることもできるのです。
また、広告・マーケティングへの活用も積極的に行われています。AさんがBのサイトである商品を検索した場合、Cのサイトに訪れたときに関連商品が広告として表示される…こうした日常的に見られる光景にもしばしばビッグデータが活用されています。もはや日常生活の中でビックデータの活用が頻繁に見られる時代といってもよいでしょう。
まとめ
市場の予測やマーケティングといった売る側にとってだけでなく、消費者側としても自分が欲しい商品の情報を得やすいといったメリットもあるビッグデータ。しかし一方で個人情報をどこまで他人が扱って良いのかといった問題も出てきています。これからはビックデータの扱い方に関しての議論が活発化していくことでしょう。