ピラミッドストラクチャーとは?
ピラミッドストラクチャーとは、ロジカルシンキングの際に活用できる基本的な考え方(フレームワーク)のことです。
プレゼン資料を作成する際に役立つほか、業務の効率化アップというメリットもある考え方で、社会人なら知っておきたい基本概念の一つと言えます。
ピラミッドストラクチャーは、ロジカルシンキングとMECEによって支えられています。理論づけて物事を考えることによって、明確な根拠を導きやすくなります。また、要素や項目を抽出する際には、重複や漏れをできるだけなくしたMECEな準備が必要不可欠です。
ロジカルシンキングというと、ロジックツリーと混同しやすいという人は多いでしょう。ピラミッドストラクチャーとロジックツリーとの大きな違いは、ピラミッドストラクチャーでは意見や主張の裏付けや理由付けに使われるのに対して、ロジックツリーでは問題解決に使われるという点です。
ピラミッドストラクチャーで大切なポイントは、課題に対して論点がずれることなく直接的な回答を導くフレームとなっているかという点です。リストアップしやすいというだけの理由や、論点がずれて最初の課題や主張に対する答えに結びつかないものはNGです。
フレームワーク
フレームワーク(framework)は物事を倫理的に思考するための枠組みという意味で使われています。状況や情報を的確に分析し、会社ごとに浮き彫りになった課題や方針へアプローチしていく手助けとなるものがフレームワークです。
ピラミッドストラクチャーはなぜ必要なのか
ピラミッドストラクチャーの用途として最もメジャーなものは物事を論理展開していくことになります。論理展開を噛み砕いて説明すれば確固たるソース・エビデンスに基づいて話を進めていく、ということです。
「事象Aを踏まえればBという仮説(事象Aが発生するに伴い事象Cが発生する)を唱えることができる。事象Aは類似の事象が過去数度発生しておりその都度事象Cにつながっている。よって、事象Aが発生すれば事象Cが続いて発生するという仮説Bは信用に値する。」
上記はあくまで一例ですが、確固たる事実(今回の例では過去の事例)を元に自分の理論を展開しています。例えばPPTでの仮説や提案を行うときピラミッドストラクチャーを形成すれば、相手を説き伏せることができるでしょう。
例えば人は具体的な数字・名前にいい印象を感じる傾向にあります。例えば塾の広告で
A「実績多数あり!数多くの有名大学に創立以来多くの卒業生を輩出!」
B「創立50年目の歴史ある学習塾!東京大学を初め有名大学に累計10万名を輩出!」
さて、どちらの塾にあなたは通いたいと思いますか?
「創立50年、累計10万人がどれくらいの数なのかはよくわからないけれど、数字を出してくるということは自信があるんだな」という心理に辿り着くユーザーも多くいるでしょう。
人は抽象性より具体性を求めます。具体性は確固たるソース・エビデンスに基づく主張のことを指します。人の心を打つ提案をするにはまず具体性を取り入れてみましょう。それがピラミッドストラクチャーす。
ピラミッドストラクチャーの活用事例
ピラミッドストラクチャーでは、目標や主張をピラミッドの頂点に配置し、そこから下位に向けて、実現できていない理由を掘り下げていきます。活用できる事例は多く、例えば、「どうして利益が50%アップするのか」に対して、階層に分けて理由を考えることができます。
また、目標や意見をピラミッドの頂点に配置することもできます。
例えば、「X事業に参入するべきだ」という意見があったとしましょう。これをピラミッド構造の頂点に置きます。その下には、「自社の強みが生かせるから参入すべき」「競合他社が少ないから参入すべき」「魅力的な市場だから参入すべき」など、参入するべき理由をリストアップします。さらにその下の階層では、リストアップした項目ごとに、さらに深く掘り下げて、結論や実情を列挙することにより、現状を把握してどのようなアウトプットに導くべきかを把握しやすくなります。
まとめ
ピラミッドストラクチャーは、意見や主張に対して論理づけて理由付けする際に役立つ考え方です、プレゼンの資料や報告書を作成する際に役立ちますし、ピラミッドストラクチャーを理解することによって効率的な業務が可能となります。