パーミッションマーケティングとは

パーミッションマーケティングは、米国Yahoo!の元副社長経験もあるセス・ゴーディン(Seth Godin)氏によって提唱されました。パーミッションはpermissionと書き、「許可」という意味を持ちます。したがって、パーミッションマーケティングではユーザーの許可を得てから情報取得や営業活動を行います。

本来、マーケティングはコンプライアンスや社会的倫理観の側面から、パーミッションマーケティングが基本となっているべきです。しかし、実際はユーザーの知らないところで情報が収集されいたり、身に覚えのないメールアドレスからダイレクトメールなどが来るといったことが頻繁に起きています。

GAFAに代表される、Google、Apple、Facebook、Amazonが軒並みプライバシー保護のポリシーを打ち出しているように、ユーザー情報の取り扱いは近年の最重要課題となっています。

パーミッションマーケティング(permission marketing)

パーミッションマーケティングの特徴3選

企業と顧客の長期的な関係性を構築できる

パーミッションマーケティングは、利用者の許可を得てから始めるマーケティングとなります。そのため、拒絶される可能性が低く、関係性が長く続きやすくなります。

具体的には、自社のメールアドレスやLINE公式アカウントなどを自発的に登録してくれたユーザーが対象となるため、長期的に顧客にアプローチしやすくなります。

 

濃い顧客リストを蓄積できる

商品購入やサービス利用に繋がりやすいユーザーの情報を蓄積していくことができます。

確度の高いユーザーに絞ってアプローチすることで、無駄な営業コストの削減に繋がるというメリットもあります。

 

企業の印象を下げるリスクが減少

テレビや新聞、屋外広告、社内広告のように不特定多数に一度にアプローチするインタラプションマーケティングの場合は、ユーザーに対して意図せず不快感を与えてしまう可能性をもっています。一方で、許可を得てから営業を始めるパーミッションマーケティングでは、そのリスクを最大限に下げ、意図せず企業の印象を下げる可能性を大幅に減らすことができます。

補足:インタラプションマーケティング

インタラプションは英語で「innterruption」と書き、「妨害」という意味を持ちます。したがって、インタラプションマーケティングではユーザーの許可を取らずに、一方的に営業や広告での訴求を行います。他の呼び方として、「土足マーケティング」とも言われることもあります。

活用事例:オプトインメール

オプトインメールとは承諾を得た顧客に対してメール配信を行う手法で、パーミッションマーケティングの考え方を採用しています。

例えば、航空会社が自社のSNSのフォロワーに、メールアドレスを登録してもらい、ダイレクトメールを送っても良いかという案内を出します。その招待に対して反応して登録をした人をメール会員として、定期的にメールを配信します。そのメルマガには、定期的なツアー情報やお得なキャンペーンなどの通知を入れています。

そうすることによって、メールの中に記載されているイベントへのレスポンスが高くなり、効率的な運営ができるようになっているという事例があります。

パーミッションマーケティングをメールに活用することによって、ユーザーがメールを受信した時に、その場でゴミ箱に入れてしまうということを防げて、高い確率で購読をして関心を持ってもらうことができるのです。

また、顧客からのクレームなどを減らすのにも役立ち、複合的なメリットを生みだします。

まとめ

パーミッションマーケティングは、事前に許諾をしたユーザーだけに販売や勧誘を行うという考えです。一定の関心や意欲を持ったユーザーを囲い込むことができて、効率の良いマーケティングにすることが可能です。特にDM送付で活用される事例が多く見られます。