コンジョイント分析とは?

コンジョイント分析というのは、消費者に商品やサービスを気に入ってもらうためには、「どこ」を「どの程度」変えればよいのかを明確にする分析方法です。商品開発やバージョンアップの戦略立案を支援することに適した方法になります。変更点や改善点のアイデアそのものを対象者に評価してもらうのではありません。考え得るアイデアを実験的に物として作成し、その実物を評価してもらいます。その際には、それぞれの商品の具体的なポイントにトレードオフが生じるようになっています。そして評価をした対象者が、何を重視するのかを明らかにします。そのうえで、商品のポイントそれぞれの購買意欲を高める力(効用値)の算出を実現するのです。それで、コンジョイント分析は、商品やサービスのスペックにおける優先順位を明確にしたいときに有効です。他にも、商品やサービスのコンセプト別に消費者のマインドシェアやマーケットシェアを推測するのに役立ちます。

コンジョイント分析の活用事例

飲食店を開業するときに、実現できそうな店舗形態の中からどのようなお店にすると良いかを判断するのにコンジョイント分析が使えます。実現可能な店舗として、肉料理メインでアルコール提供無し、ポイントカードサービスの店、野菜料理メインでアルコール提供ありのバイキング店、魚介料理メインでアルコール無しのバイキング店があるとします。続いて対象者に、この3店舗で行ってみたいと思う順に順位をつけてもらいます。そうすると消費者が何を求めているのか、水準の部分効用地と属性の相対重要度が明らかになり、何をすればよいのか分析できるのです。どんなメニューを消費者は求めているのか、アルコールメニューの有無は重要視されるのかといったことをシミュレーションすることが可能になるわけです。

まとめ

消費者が商品やサービスに対して求める理想や欲求、期待は求めればきりがないものです。高品質で低価格さらに補償やアフターサービスも手厚い、といったサービスがあれば大抵の人は利用したいと思うことでしょう。しかしながら、事業者側の立場からすると、そのような商品やサービスを提供することは難しく、どこかに「妥協点」をや「落としどころ」というポイントを作る必要があります。このポイントの見極めを誤ると消費者の購買意欲を下げてしまうので注意が必要です。ここで、失敗しないために有効なのがコンジョイント分析というわけなのです。