スクリーニング調査とは?

スクリーニング調査は「プレ調査」などと呼ばれることもあり、「本調査の前に行われる調査」と言い換えることができるでしょう。

マーケティングにおける調査やアンケートにおいては制度が何よりも重要になってきます。大企業のように資本と認知度を生かして不特定多数の人たちに一度にアンケートをとるという方法もありますが、一般の企業がそれを行うとなると非効率的なうえにコストがかかりすぎてしまいます。

マーケティングの調査では、自分たちの製品・サービスのターゲットに合った人たちを調査対象に選ぶこと、マーケティングのデータとして役立つ情報を調査によって得ることができるかが問われます。

例えば30代の女性をメインのターゲットにしている化粧品メーカーの場合、不特定多数にアンケートを取るよりも、このターゲットに近い人達を絞り込んだうえで行った方が調査結果の精度が高まります。そもそも化粧品に興味がない男性や10代の女性にアンケートを取っても有意義な結果に得られないわけです。

ですから本調査を行う前にアンケート・調査の対象を絞り込むために調査を行うのがスクリーニング調査なのです。

スクリーニング調査の活用事例

活用事例としては自社製品のなかのひとつのアイテムに関する感想や意見を顧客から聞きたいと思った場合には、そのアイテムを実際に使ったことがある人、あるいは関心を持っている人をできるだけ絞り込んだ上で調査が行われます。自社内の顧客データはもちろん、さまざまな情報を活用し候補をピックアップしたうえでスクリーニングを行い、絞り込みをかけるわけです。

なお、この調査では「スクリーニングに直接役立つ質問以外は控えること」という目安が設けられています。あくまで本調査の候補者を絞り込むためのプレ調査ですから、余計な質問は避けてあくまで候補者の選定に役立つ質問だけを行うのが原則なのです。スクリーニング調査と本調査をしっかりと切り分けたうえで行う姿勢が求められます。

一方で回答する側にどんな回答者をふるいにかけようとしているのかを推測できてしまうような直接的過ぎる質問は避け、選択肢の中から選んでもらうような形で行うのが一般的です。例えばライバル社の製品を使っている顧客を絞り込みたい場合には「この会社の製品を使っていますか?」ではなく「どの会社の製品を使っていますか?」という質問の中にライバル社を選択肢に加えるような形です。

まとめ

スクリーニング調査を適切に行うことで自社の製品やサービスがどう評価されているのか、どのような改善点があるのかを把握し、そのソリューションの検討に役立てることができます。二段階の調査を行うので手間がかかる印象もありますが、実際には検査の精度を高めることで効率化に役立つわけです。