パーセプションフローモデルとは?

パーセンプションフローモデルとは音部大輔氏によって提唱されたマーケティング・マネジメントの概念です。マーケティングにおけるチームでの連携、協働にいかに効率よく機能させていくかを目的として組み立てられているモデルです。

マーケティングが多様化し、Webを中心に多彩なアプローチで展開を行うことができるようになりました。やり方一つで資本力や知名度に劣る企業でも、大企業に負けないマーケティング効果をあげることも不可能ではなくなっています。その意味では可能性にあふれた時代とも言えるわけですが、多様化が進んだ分マーケティング戦略も多様化し、いかにきめ細かなプランを立てつつ、チーム全体が有機的に機能したうえで戦略を展開していくことができるかがポイントとなっています。言い方を変えればいくらよいプランを立てたところで、現場が機能していなければ十分な成果は得られない、というわけです。

こうした現代ビジネスのマーケティングに対応するべく提唱されたのがこのパーセプションフローモデルです。この「パーセプションフロー」とは「自然な認識変化の流れ」のことで、ユーザーの購買行動プロセスをわかりやすく分析したものです。

このモデルでは横軸と縦軸によって構成されている表が用意されています。横軸には「行動」「パーセプション」「知覚刺激」「KPI」「メディア/媒体」の欄が、縦軸には「現状」「認知」「興味」「購入」「使用」「満足」「再購入」「口コミ」の欄がそれぞれ用意されています。

この細かい分類と設定された欄を通してユーザーの細かな購買行動を把握することを目的としています。例えば「行動」では認識の変化によってユーザーの行動がどう変化するのか、そして「パーセンプション」でユーザーがどのように情報を解釈し、行動を決めたのかを表します。KPIとはマーケティングの成果を示す指標のひとつ、「知覚刺激」とは外部からユーザーにもたらされる新しい認識を提供する情報のことです。

つまりメディアや媒体を通してユーザーに対してどのような知覚刺激がもたらされているのか、そしてそれが購買行動にどのような影響を及ぼすのかといった行動だけでなく心理面も含めた購買行動プロセスを詳細に把握したうえで可視化することができるのです。

パーセプションフローモデルの活用事例

このパーセプションフローモデルを活用することで、チーム全体で現在のマーケティングがユーザーに対してどのような影響を及ぼしていのかを共有しやすく、また理想とする購買行動へと導くためにはどのような変更を加えればよいのか、うまくいっているなら維持するためにどうすればよいのかといった点を把握したうえでマーケティングを展開していくことができます。

まとめ

少々複雑な作業になりますが、完成したモデルは非常にわかりやすく、マーケティングの現場全体の効率と連携を高めるのに役立つでしょう。チーム内の意思疎通の円滑化にも役立つはずです。