CDPとは?

CDP(Customer Data Platform)とは広告のターゲティングなどに役立つプラットフォームのことです。「プライベートDMP」と呼ばれることもあります。顧客・ユーザー個人のデータを土台にしたうえで効果的なターゲティングやマーケティングを行っていくために活用されています。

公式サイトからの情報提供や通販などを手掛けていると、ユーザーや顧客に関する膨大なデータを入手することができます。こうしたデータを蓄積させることでサイトを利用している年齢層や求められている情報や人気のある商品・カテゴリーの把握といった全体像を把握するのに役立つわけですが、それだけでなく個々のデータを活かしつつより詳細な顧客行動を把握し、ピンポイントな広告・マーケティングを行うことができるようになります。

広告のマーケティングにおいては、これまでDMPがメインとして活用されてきました。ただしこちらのプラットフォームでは個人識別情報を保管することができないほか、データを市場で共有する形をとるためライバルの他社も含め多くの人が同じ情報を取得できる仕組みになっています。

こうした弱点を補うため、自社のデータを土台にマーケティング戦略を練るのに役立つCDPが注目されるようになっているのです。ですからCDPかDMPかといった二者択一の対立する概念ではなく、うまく補完させあいながら活用していくものとも言えます。

DMPは大まかな情報で広くユーザー・顧客のセグメントを設定していくのに対し、CDPはそのセグメントをより詳細なデータ分析をしたうえでターゲティングを行うのに役立ちます。

CDPで活用できるデータでは自社サイトや通販などで入手したサイトのアクセスデータ、検索データ、購買データ、さらに会員ページなどを設けている場合には顧客・会員の詳しいデータも入手できます。メルマガ配信などを行っている場合はメールのデータ、さらには位置データを活用できるケースもあるでしょう。こうした細かなデータで顧客一人一人を分類したうえで役立つ情報をピンポイントに届けていくわけです。

CDPの活用事例

DMPによる大まかなセグメントをもとにより詳細な顧客分析が行われます。例えば「30代、女性、美容に興味あり」というデータをもとに自社の顧客データを組み合わせて「30代前半の女性、エイジングケアに興味あり」といった形にしていくわけです。

そのうえでエイジングケア関連の情報やエイジングケア化粧品のクーポン券を提供することで顧客の購買意欲を高め、リピーターになってくれる可能性を高めることができます。

まとめ

ネットビジネスは不特定多数を対象にする傾向があるからこそ、こうしたCDPを活用したきめ細かなターゲティングや情報提供が求められる面があります。価格競争だけでは生き残れない時代だからこそ、こうしたマーケティングが今後のネットビジネスにおいてますます大きな意味を持つことになりそうです。