1.コミュニティマーケティングとは?

企業のマーケティングやブランディング戦略は近年多様化しています。その中で、費用対効果が高く、比較的短期間で売り上げアップに大きく貢献する手法として注目されているのが「コミュニティマーケティング」です。コミュニティという表現は、核となるテーマに対して共通の関心を持つ人々の集合体を指します。

例えば、地域コミュニティという表現は、「同じ地域に居住しており、快適な暮らしを求める」という核に基づくグループ、つまり集合体を指すわけです。コミュニティマーケティングとは、企業が提供しているサービスや商品という核に関心を持つ人々の集合体をメインターゲットとしたマーケティング手法のことを指して用いられています。

コミュニティマーケティングと類似した表現として、コミュニティタッチという言葉もあります。それぞれ意図している考えは共通しています。ただし、コミュニティマーケティングは主に顧客(カスタマー)の集合体を意図したBtoCにおけるマーケティング戦略であるのに対し、カスタマータッチは主に取引先となる会社・企業を集合体として見たBtoBのマーケティングでより多く使用される表現です。

いずれにしても、このマーケティング手法はまったく新規の顧客や取引先ではなく、すでに何らかの繋がりを持っている相手に対してのアプローチを意図しているということを覚えておきましょう。

2.コミュニティマーケティングの目的

コミュニティマーケティングの目的は、カスタマーが企業へ求めていることをスピーディーかつ高い精度でキャッチすること、およびコミュニティを市場開拓のツールとして活用することです。

コミュニティを構成しているカスタマーは、すでに企業の提供するサービスや商品を利用しており、基本的にはポジティブな意見を持っています。ですから、コミュニティから企業向けあるいは他の消費者に向けて発信される情報はとても魅力的なものとなるわけです。

3.コミュニティマーケティングのメリット

コミュニティマーケティングのメリットは「新規顧客獲得の効果が高いこと」です。かつて多くの消費者は、商品やサービスの価値を見極める基準として、テレビCMや雑誌の特集などを主に参照していました。

とはいえ、この潮流は大きく変化し、現在では多くの消費者がインターネットサイトで「実際に利用・購入した人の口コミ」を参照し、その評価を基にサービスや商品の購入を決定しています。

コミュニティマーケティングは、この「口コミ」を発信するコミュニティをメインターゲットとして特別な情報公開やユニークなサービスを提供することで、新規の顧客に対する訴求を目指す手法です。ですから、短期間で効果を得やすく、集客コストを抑えることが可能という魅力的なメリットがあるわけです。

4.コミュニティマーケティングの注意点

コミュニティマーケティングで失敗しないためのポイントは「核をしっかりと定めること」です。コミュニティに在籍するカスタマーを繋ぐ核が定まっていないと、時間の経過とともにコミュニティは瓦解してしまうでしょう。

ですから、特定の商品やサービスを核とするのか、それとも企業名そのものが核となるポテンシャルを持っているのかをきちんと見極めることが求められます。

実際、コミュニティの人数があまり多くないとしても、核がはっきりとしていて、コミュニティが核に対して強い関心を持ち魅力を感じているのであれば、そこから生み出される集客効果は計り知れません。ですから、「コミュニティマーケティングはコミュニティを大きくすれば成功するわけではない」ということも銘記しておきましょう。

5.コミュニティマーケティングのやり方

コミュニティマーケティングのメインツールとなっているのは「ユーザー専用のコミュニティサイト」です。特定のサービスや商品をメインテーマとして、ユーザーが自由に発言できるSNSやWEBサイトを用意することがポイントです。

その際、公式サイトの一部としてではなく、独立したコミュニティサイトとしてアカウントを用意するのは賢明でしょう。そうすることで、「企業から常に検閲を受けている」という印象を持たれるリスクが低くなります。ユーザー同士の自由なコミュニケーションをサポートすることが円滑なマーケティングを進めていく上での秘訣です。

6.コミュニティマーケティングの成功事例

国際的にコーヒーショップを展開する1つの企業は、ショップを利用した人たちが自由に提案や感想を述べることができるコミュニティサイトを立ち上げています。そのサイトで個人アカウントを作成すると、忌憚のない意見を会社側へ伝えることが可能です。

また、会社側も有効な提案に関しては積極的に採用すると同時に、提案をしてくれたカスタマーへ感謝の気持ちとしてさまざまなベネフィットを提供しています。こうしたやり取りを通して、多くのカスタマーがコーヒーショップとの特別なつながりを感じるようになり、それを第三者へと発信するという理想的なマーケティングができており、際立った成功事例となっています。


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