1.デプスインタビューとは?

デプスインタビューとは日本語に訳すと「深層面接法」と言います。インタビュアーと対象者がマンツーマンで対話する方式をとります。定性調査の代表的なフォーマットのひとつです。マンツーマンでインタビューを実施することで表面的なところにとどまらず、生活・行動実態など深い部分まで掘り下げて、話を聞くことができます。

質問への答えだけでなく、どのようなリアクションをするかも判断材料になりえます。生活・行動実態そのものだけでなく、その根拠になっている動機や価値観なども明らかにできます。

デプスインタビューはだいたい10~20人を対象に実施されることが多いです。1人当たりには大体1時間から1時間半くらい時間をかけて、面接します。

2.デプスインタビューとエスノグラフィーの違いとは?

デプスインタビューとエスノグラフィーは酷似しているので、混同している人もいます。エスノグラフィー調査は、行動調査と呼ばれることもあります。エスノグラフィー調査は人々の日常的な行動から心理を読み解く手法です。実際に対象者から話を聞くデプスインタビューとは、手法的な違いが見られます。

マーケティング的に見ると、デプスインタビューは既存の商品に対する分析で用いられます。つまり特定の商品にどのような改善点があるのか、どんな用途で使われているかを引き出すためのフォーマットです。

一方エスノグラフィーは、消費者がどんな商品を求めているかなど、これから発売される商品へのニーズを知るために使われる手法です。

3.デプスインタビューのメリット

デプスインタビューのメリットとして大きいのは、1人に時間をかけて調査できる点です。マーケティングの場合、購買行動やブランド選択するまでのプロセス、ライフスタイルの変化など多岐にわたって詳細な調査が行えます。

またデプスインタビューでは、行動の裏側にある価値観や潜在意識などまで掘り下げられるのもメリットです。インタビューを進めることで、対象者自身も自覚していなかった潜在的なニーズにたどり着ける場合もあります。

マンツーマンで行うのもメリットです。中には人前ではなかなか話せないようなこともあるでしょう。しかしインタビュアー一人しかいないので、突っ込んだ話ができるかもしれません。また周りに人がいないので、他者の発言に影響を受けるような事態も回避できます。

4.デプスインタビューの注意点

デプスインタビューは1人当たりの調査に時間をかけて実施します。このため、人数を多くし過ぎてしまうと時間も費用もかなり掛かってしまいます。そこでデプスインタビューを行う際には対象者を何人にするか、どれくらいの時間をかけてインタビューするか、入念な準備をしたほうがいいです。

デプスインタビューでは1人の対象者から収集する情報量もおのずと多くなります。そこから詳細な分析を行って助言するとなると、それなりの時間が必要です。分析やレポート作成時間がそれなりにかかることを想定して、余裕あるスケジュール調整をしたほうがいいでしょう。

5.デプスインタビューの成功事例

デプスインタビューの成功事例はすでに数多く報告されています。しかも業種も多岐にわたります。このことからデプスインタビューはどのような業界でも活用できるフォーマットといえます。

例えば化粧品の商品評価でデプスインタビューが用いられた事例があります。商品をリニューアルしたい、その際どの部分を改善したほうがいいのか、デプスインタビューで現時点の商品評価を収集しました。

保険会社でデプスインタビューが行われた事例もあります。ライフスタイルがどんどん多様化しています。その現状を把握するために、このフォーマットが使われました。ライフスタイルの現状を把握することで、今後どのような保険商品が必要になるかを分析しました。

大型テーマパークでも、デプスインタビューは導入されています。ユーザーの利用実態調査の際に活用されました。その調査結果から、カスタマージャーニーを作成する目的で実施されました。

6.デプスインタビューの料金

デプスインタビューをお願いするにあたって、どのくらい費用が掛かるのか気になるでしょう。デプスインタビューの費用は、どれくらいの規模でどのようなことを聞くかによって変わってきます。

また対象者をどうするかも料金に影響します。対象者を厳しく制限をすれば、人員を確保するにも時間と労力がかかります。その分、費用もかさんでしまいます。

一例として、1日3食とる人を対象に6名にデプスインタビューをする事例がとあるサイトで紹介されていました。この場合の料金は12万円弱でした。

このようにケースバイケースでデプスインタビューにかかる費用は変わってくると考えましょう。どのようなインタビューをしたいか、しっかり先方と打ち合わせの上で見積もりを取りましょう。

またオプションが用意されている場合もあります。オプションの中には無料でつけられるものと有料のものがあります。希望するオプションがあれば、それをつけた場合追加費用が発生するかもしっかり説明を求めるべきです。


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