優れたものやサービスがあふれる現代において、商品が売れる仕組みづくりを行う「マーケティング」業務の重要性が増しています。また、SNSやYouTubeといった様々な媒体が登場したことにより、その手法も多様化しています。
これら重要で多様な「マーケティング」に携わる職種を広く「マーケター」と呼びます。
彼ら・彼女らは実際どのような仕事をしているのでしょうか？
マーケターとは？
マーケターとはマーケティング業務を手掛ける、つまり、「商品やサービスを売るための仕組みを作る業務」に従事する人のことを指す言葉です。
商品やサービスの価格やターゲットを設定し、宣伝・広告の方法を考え、売上に貢献する業務です。マーケターにも種類があり、求められるスキルもあります。
一言に「マーケター」と言っても、マーケティングを行うフィールドの違いによっていくつもの職種に分けられます。大別すると、ネット以外のマーケティング活動に携わる「オフラインマーケティング」と、ネット上で商品を売る仕組みを作り、顧客獲得を行う「デジタルマーケティング」に分けることができます。
マーケターの仕事とは？
「オフラインマーケティング」はインターネットを利用しないマーケティング全般をさし、マーケティングの企画から市場調査、ターゲットした層を狙う広告展開を行うことをその主な業務とします。「リサーチャー」や「MD」「プランナー」などの職種に細分されます。
「デジタルマーケティング」は、ネット上に商品を売るための仕組み（構造）を構築して顧客獲得を行うことを目的として行われます。
マスに対して広告を打つため、広告の具体的な効果が把握しにくいオフラインマーケティングに対し、WEBマーケティングは顧客の購買行動を数値として把握しやすいという特徴があります。
デジタルマーケティングは「アカウントプランナー」「データアナリスト」「SEOコンサルタント」「WEBアナリスト」などの職種に細分化されます。
マーケターに必要なスキル
マーケターに必要とされるスキルとして、主に「市場調査を行うための行動力」「リサーチ力とその結果の分析力」「時代の流れとトレンドを把握する情報収集能力」「プレゼン能力とコミュニケーション能力」の4つを挙げることができます。
市場調査を行うための行動力
マーケターには、積極的に市場調査を行い、思いついた企画・アイデアを様々な媒体、特にネットを介して瞬時に発信していく行動力が求められます。行動力が伴わないと、商品を売るタイミングやチャンスを逃してしまう機会が増え、マーケティングが停滞してしまうからです。
リサーチ力とその結果の分析力
マーケターには調査力と、調査したデータを分析する能力も求められます。調査でデータを集めることができても、分析ができなければ商品の売上をアップする方策を編みだすことができません。
マーケティングにおける分析方法としては「政治・経済・ライフスタイル・技術」の4つの視点から分析を行うPEST分析、商品の製造から消費者の手に渡るまでの過程を分析するバリューチェーン分析、「顧客（Customer）」「競合他社（Competitor）」「自社（Company）」の3つの視点から行う3C分析などがあります。
ただし、大事なことはフレームワークを使いこなすことではなく、使うことのできるデータから、「売る仕組み」を導き出すことです。
時代の流れとトレンドを把握する情報収集能力
マーケターにはその時代時代の流れやトレンドを押さえて消費者に受け入れられる傾向を把握する情報収集力も必要になってきます。情報収集力が弱いと、時代の流れやトレンドを押さえられず、有効なマーケティング戦略を打つことができません。
プレゼン能力とコミュニケーション能力
マーケティングは一人で行うより、チームで行うことが多いため、プレゼン力とコミュニケーション能力も重要となります。マーケターは予算獲得のために他部署や経営者とやりとりが必要です。また、消費者の声を聴くために営業やCSといった部署と連携したり、直接消費者から意見をもらう機会もあるでしょう。
さまざまな場面でコミュニケーションを求められる仕事です。
マーケターに向いている資質
マーケターに必要とされる資質としては、「売れる仕組み」を作ることのできる「企画力」、既存の商品・サービスの売上改善ができる「課題解決力」、WEBで得た顧客に関するデータを解析し、数字をどのように変えれば売上を伸ばせるか、判断するための「データ解析力」、他部署との協力や交渉に際して必要となってくる「コミュニケーション能力」や「調整力」などが挙げられます。
また、マーケティングには多額の予算が必要なため、経営をも左右することを考慮すると、経営者の視点も求められる仕事です。
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