バリュープロポジションとは?マーケティングの基礎知識

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バリュープロポジションとは?
バリュープロポジションは、価値の評価という観点をどこに合わせるのかを示す考え方です。モノやサービスが売買される時、そこには価値があるので取引が成立します。その際、価値を評価するのは、販売元である企業、社会全体を含めたマーケット、そして顧客です。その中でも、バリュープロポジションは顧客にとって価値があるかどうか、という点を重視しているのが特徴です。
ほとんどの業界において競争が激しくなっているため、多くの企業では、より自分たちにとってこだわりのある商品開発、また他とは違う特殊なものを作りたいという思いを持つようになっています。もちろん、他社との競合を図ることは重要です。しかし、自社のこだわりという価値に重きを置き過ぎると、あまりにニッチな商品となり、顧客のニーズを無視してしまう結果になりがちです。そこで、顧客にとって価値のある商品とは何か、と考えて商品を開発したりマーケティングをしたりするのが、このバリュープロポジションのポイントなのです。
バリュープロポジションの活用事例
知名度が近年急上昇したサービスとして、テレビ会議システムを提供する「ZOOM」があります。日本ではオンライン会議というのはあまり普及していませんでしたが、世界的に見るとテレビ会議システムは、様々な商品が入り込んだ競争が激しい分野です。そこで、ZOOMでは、シンプルで簡単な操作でコントロールができるパネル、会議に的を絞った機能、大きな最大人数といった点を考慮してサービスを提供しています。企業としては、もっと機能を付けたいなどの思惑があったかもしれませんが、本当に顧客が必要としているものだけで絞って開発することで成功を収めているのです。また、価格設定においても、明朗で自分たちに必要な機能を選択して選べる料金プランを作っています。こうして、ビジネスだけでなく個人での私的利用においても選びやすいサービスとして、世界中で普及するようになっています。
まとめ
バリュープロポジションは、商品開発やマーケティングにおける基本となる考えです。しかし、時に競争に生き残るために忘れてしまいがちな姿勢でもあります。そのため、マーケティング戦略を検討する際には、意識して顧客がどのようなものに価値を見出すかを考慮するようにしたいものです。そうすることで、本当に顧客のために役立つサービス提供ができるようになります。