マーケティングのフレームワーク

フレームワークとは、すでに確立されている手法や分析プロセスのことを指します。マーケティングにおいては、効果が実証されている分析方法や戦略コンセプトを用いることによって、より効率よく顧客や潜在顧客の分析と検証、そして戦略構築ができるようになります。

自前で分析方法を考案する必要がなく、入ってくる顧客データをフレームワークの中に当てはめるだけで良いので、より楽で正確な分析ができるというメリットがあります。マーケティングフレームワークはたくさんの種類があり、それぞれに特徴と目的が異なりますので、商品や自社の戦略に合わせて使い分けることが重要です。

STP分析

「stp」という主に三つのプロセスを通じて分析と戦略構築を行います。セグメントの「S」が、「stp」の中の第一ステップで、既存顧客と潜在顧客をカテゴリー分けしていきます。年齢や性別、来店やサイト訪問履歴、購買履歴などから分類していくことになります。

その後、「T」プロセスとなるターゲティングを行います。カテゴリー分けした層の中から、特にどの層をターゲットとして注力するかを決めるのです。この際、最も関心を向けるメインターゲットだけでなく、その次の対象とするサブターゲットなど、それぞれの層を順位分けしていくことで、幅広い戦略を練られます。

最後に三つ目のステップである「P」、つまりポジショニングを行います。それぞれのターゲットについて、どのようなポジションを確保しアプローチするかを決めていくのです。ターゲットによってアプローチの手法を変えることになりますので、よりコンバージョン率の高い戦略を組めるのがメリットです。

PEST分析

主な外的要因によって事象を分析して、それを業界全体と自社の長中期的な見通しに役立てるというものです。最初の「Politics」は政治的要因のことで、政権が変わったり法律の改正があったりすることによって、業界や商品にどんな影響があるかを考察します。

「Economy」は全体的な物価変動や景気動向、そして業界の規模成長率などを見ることになります。景況感が向上すれば購買欲も上がるので、積極的なマーケティングが取れるなどの分析をすることができます。

「Society」は人口動態や世論などの要因を見るというものです。たとえば、日本は高齢化が進んでいくため、高齢者向けのサービスが発展するということを見るという形です。世論は災害などによって短期的に大きく動くことも多く、自粛の世論形成がなされているのであれば、守りの経営に入るなどの戦略転換をするよう促されます。

「Technology」は技術的な観点で、商品を生産する技術を持っているか、特許が取得されていないかなどのチェックを行います。より現場に近い観点で物事を見る必要が出てきますし、業界によってかなり状況は異なります。より現実的な見方をすることになり、ここを間違えると適切な生産体制を取れないこともあるので、細かく分析する必要があります。

4P分析

マーケティングにおいて重要な「4p4c」のうち、「P」をメインとして分析を行います。具体的にはまず「Producto」、製品そのものを見ます。顧客の観点から常に分析を行いますので、この製品には顧客にとってのどんな利便性や価値があるのかということを確認します。

二つ目は「Price」です。いかに製品が良いものであっても、顧客は価格とのバランスが取れていなければ購入にはなかなか踏み切りません。逆に、他社の製品を比べて質が多少劣っていても、コスパに優れていることが分かれば、安い方を選ぶ傾向が強くなります。このバランスを取るのが二つ目のポイントなのです。

三つ目は「Promotion」です。販促活動において顧客とのコミュニケーションをどう取るかを検証していきます。

四つ目は「Place」です。これは流通システムのことを指し、顧客の利便性にかなった流通手法はどれかを検討します。店舗での対面販売が優れているのか、オンラインでの通販が良いのかなどを決めていきます。もちろん、これらの要素では、顧客側の利便性だけでなく、企業側でそれを実行できるかも考えないといけませんので、両方のバランスを取る必要があります。

4C分析

「4p4c」の中でも、特に顧客のニーズと心理を見るフレームワークです。最初は「Customer Value」で、顧客がサービスをどれだけ価値のあるものと見ているかを把握します。

その次は「Cost」です。顧客が支払う対価そして負担を検討します。単に代金だけでなく、耐久財であれば継続使用にかかるメンテナンスや税金などもこれに含まれます。

三つ目は「Communication」で、顧客との対話のためにかける手間やコストを検討します。

最後は「Convenience」で、顧客が感じる利便性についての分析をします。使いやすくメリットのあるものかどうか、既存商品との違いはどこにあるなどを見ます。

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