リスティング広告のファネルとは?

リスティング広告の最大のポイントは、検索エンジンを介して自社の製品・サービスを広い範囲に知ってもらう機会が得られることです。ユーザーが検索エンジンで特定のキーワードで検索したときに関連した広告が表示されることで、クリックへと誘導することができます。検索エンジンの上位表示を目指すSEOと比較しても成果が目に見えて判断しやすく、しかも効率よくユーザーに見てもらうことができるなどのメリットがあります。

しかしリスティング広告はあくまで「多くの人の目にとまる」ためのもの、それが必ずしも売上増に結びつくとは限りません。実際にご自身が検索エンジンで何かキーワードを検索した時にリスティング広告にどれだけ目が行くかを考えてみましょう。ほとんど目もくれない、あるいは目にとまったとしても関心を寄せることなくスルーするのがほとんどではないでしょうか?つまりリスティング広告を本当の意味でマーケティングに活かすためには「多くの人の目に留まる」からさらに一歩踏み出した戦略が求められるわけです。その際にポイントとなるのがファネルなのです。

リスティグ広告のファネルとは直訳すれば「漏斗」のこと、水を地面にまくときなどに使用する先端が細くなっているものです。あの形状のイメージをマーケティングの構図に当てはめたうえで使われています。

漏斗は水を注ぐ入口部分は広いですが、どんどん狭くなって最終的に注がれる口は非常に細くなっています。それをマーケティングに例えると入口の部分は認知、つまり多くの人の目にとまった状態、注ぎ口の部分は最終的に商品・サービスの購入が行われた状態にそれぞれ当てはめることができるでしょう。つまり認知する人の数に対して実際に購入する人の数は非常に少ないわけです。

そしてファネルのコンセプトでは、この認知から購入までの間に中間のプロセスが設定されています。「認知→興味・関心→比較・検討→購入」です。

つまり多くの人の目に触れるだけでなく、興味と関心を持ってもらい、他社との比較・検討に耐え抜くことができてようやく購入にいたるわけです。リスティング広告ではこのファネルにおけるプロセスを重視したうえでの戦略を練っていく必要があるわけです。

リスティング広告のファネルの活用事例

ではリスティング広告のファネルを具体的にどうすればよいのか?まずインパクトのある広告づくりを目指す例が見られます。目に触れるだけでなく広告を見た段階で興味・関心を持ってもらえるような広告づくりを目指す。ユーザーがリスティング広告を目にする時間はごくわずかですから、パッと見ただけでも印象付けられるような広告づくりが求められます。

またこのプロセスを分析し、どこで脱落する人が多いのかを確認したうえで重点的に強化するポイントを決める取り組みなども行われています。認知から興味・関心の間に脱落する人が多いなら、先述したようなインパクトのある広告づくりを目指す、興味・関心から比較・検討の段階で脱落する人が多いやら料金の改定、サービスの向上を目指すといった形です。

まとめ

膨大な広告が存在するネット上では、単に目に止まるだけでなく購入へと結びつけるための戦略が求められます。その基準としてファネルという考え方は非常に有効であり、マーケティングの質を高めるのにも役立ってくれるでしょう。