LINE広告を活用する企業が増える中、「トークリストへの広告掲載にはどのような特徴、メリットがあるのか?」「クリエイティブ作成時に気をつけるべきポイントはあるのか?」と気になる広告運用担当者の方も多いのではないでしょうか?

 

本記事では、トークリストの広告の概要から、表示するメリット、対応している広告フォーマット、配信設定方法まで詳しく解説します。広告効果を最大化するクリエイティブのポイントや、「Talk Head View」についても紹介するので、LINE広告をより効果的に運用したい方は必見です。執筆は豊富なLINE広告運用の実績を持つデジマールの社員が担当します。

 

この記事を読むことで、トークリストの広告の基本からクリエイティブのノウハウまで理解し、実際の配信に活かせる知識が得られます。

 

LINEトークリスト広告とは?

トークリスト広告の例

(引用:※1)

 

LINEトークリスト広告とは、LINEアプリのトーク一覧画面(トークリスト)の最上部に表示される広告のことです。トークリストはLINEサービスで最もユーザーがアクティブに利用している画面であり、広告の視認性が非常に高いのが特徴です。

 

また、ユーザーがトークリストの広告を完全に非表示にすることができないこともあり、広告の表示機会が他の配信面より多いことも特徴です。

 

( メッセージの送受信を行う、公式アカウントなどのトーク画面に掲載される広告とは異なります。

また、”トークリスト広告”という用語は公式に使用されている用語ではありません。)

 

 

トークリストに広告を表示するメリット

トークリストでの広告掲載は、広告主にとって多くの利点を提供します。その主なメリットを詳しく解説します。

 

高い視認性

トークリストの最上部という位置は、多くのユーザーがLINEを開くたびに目にする場所であり、広告の視認性が非常に高いのが特徴です。

そのため、ユーザーの注意を引きやすく、広告効果の向上が期待できます。

 

LINE広告の配信量を配信面別に見ると、トークリストへの配信が5割(2021年時点)を占めていたというデータもあるように、トークリストへの広告配信は、多くのインプレッションを期待できます。

 

幅広いユーザー層へのリーチ

LINEは、日本国内で月間アクティブユーザー数が約9,700万人以上(2024年3月末時点)と報告されており、全世代の人達が毎日のように利用しています。また、男女問わず利用されているため、トークリストの広告を活用することで、幅広い年齢層や性別のユーザーに効果的にリーチできます。

 

 

トークリストに掲載される広告の表示サイズ

トークリストの広告の表示サイズは2023年のアップデートにて、拡大されました。

 

トークリスト広告の表示サイズ

(引用:※2)

 

従来、トークリストの広告の表示サイズは小さめでしたが、アップデートによりミドルサイズに拡大されました。これにより、広告の視認性が向上し、ユーザーの目に留まりやすくなっています。

 

以下ではアップデートによる変化を2つ紹介します。

変化①広告効果が向上

表示サイズの拡大に伴い、広告のクリック率(CTR)やコンバージョン率(CVR)などの効果指標が向上しています。

LINEヤフーが行った配信テストでは、従来の広告表示サイズと比較してCTVR(クリック率×コンバージョン率)が約27%向上し、CPAが約3%抑制されたと報告されています。

フォーマットごとのCTRでは、画像(小)で126%、画像(アニメーション)で117%、従来のサイズより向上しました。

 

変化②静止画では画像(小)と画像(アニメーション)がより重要に

表示サイズのアップデートにより、静止画において、画像(小)と画像(アニメーション)のフォーマットの配信比率が増加しました。そのため、今後、トークリストを効果的に活用するためには、画像(小)と画像(アニメーション)フォーマットを上手く利用することがより重要です。

(参考:※2)

 

トークリストに掲載できる広告フォーマット

 

トークリストには、静止画、動画、どちらでも掲載できます。具体的なフォーマットを以下で説明します。

 

静止画

静止画で、トークリストに掲載できるフォーマットは以下のとおりです。

(タイトル/長いタイトル/ディスクリプションの文字数は半角全角は問いません。)

 

フォーマット

画像サイズ

タイトル

長いタイトル

ディスクリプション

Card

1,200×628px

20字以内

75字以内

Square

1,080×1,080px

画像(小)

600×400px

20字以内

35字以内

画像(アニメーション)

600×400px

 

「画像(小)」 「画像(アニメーション)」の場合は広告が表示される場所に応じて、「タイトル」または「長いタイトル」のどちらかが表示されますが、トークリストでは、「長いタイトル」が表示されます。

 

動画

動画で、トークリストに掲載できるフォーマットは以下のとおりです。

(タイトル/長いタイトル/ディスクリプションの文字数は半角全角は問いません。)

 

フォーマット

画面比率

サイズ(幅)

サイズ(高さ)

タイトル

長いタイトル

ディスクリプション

Card

16:9

240px~1920px

135px~1080px

20字以内

75字以内

Square

1:1

600px~1280px

600px~1280px

動画(小)

16:9または1:1

(友だち追加広告の場合、1:1のみ)

[16:9の場合]

240px~1920px

[1:1の場合]

600px~1280px

[16:9の場合]

135px~1080px

[1:1の場合]

600px~1280px

20字以内

35字以内

 

トークリストへの動画広告の配信と、広告フォーマット「動画(小)」の登場は2024年のアップデートにより実現しました。

 

詳しい内容は、「【最新】LINE動画広告の入稿規定や配信面、新機能を徹底解説」をご覧ください。

 

トークリストへ掲載される広告の配信設定方法

トークリストに広告を配信するには、広告グループを作成する際に、[広告の配信]の欄で、「自動配置(推奨)」(LINE広告の全ての配信面の中から自動で配信先が決められる)または「配信先を編集」>「トークリスト」を選択する必要があります。

 

トークリストの広告の配信面の設定画面

 

 

どちらの方法でも、トークリストに広告を配信することはできますが、後者の「配信先を編集」を選択し、配信面を限定しすぎると、十分に広告が表示されない可能性があります。

 

そのため、「自動配置」が推奨されています。

 

 

トークリストに掲載する広告のクリエイティブのポイント

 

トークリストの広告枠は、他の配信面と比べて小さいため、広告の効果を最大化するためには、クリエイティブを工夫する必要があります。また、トークリストの広告では画像(小)と画像(アニメーション)の配信比率が高く、この2つのフォーマットに力を入れる必要があります。

そのため、ここでは画像(小)と画像(アニメーション)のクリエイティブ作成でのポイントを詳しく解説します。

 

画像(小)のクリエイティブのポイント

画像(小)は、LINEのトークリストやLINE NEWSに表示される静止画フォーマットで、手軽に制作・配信が可能です。しかし、表示サイズが小さいため、ユーザーに効果的に訴求するための工夫が求められます。

 

そのために特に重要なポイントは以下の2点です。

 

①見やすいデザインにする

表示サイズが小さい分、ひと目で内容が伝わるわかりやすいデザインにする必要があります。

 

限られたスペース内で情報を伝えるため、過度な情報量や複雑なデザインは避け、シンプルで直感的に理解できるビジュアルを心掛けましょう。

また、字は読みやすいサイズと色を選び、背景とのコントラストを高めて視認性を向上させます。

 

<デザイン例>

見やすいデザインの例

(引用:※3)

 

②タイトルでユーザーに興味を持ってもらう

小さい画像とタイトルだけで構成される画像(小)は、タイトルの付け方が重要になります。以下のような工夫をしましょう。

  • インパクトのある言葉や絵文字の活用:ユーザーの目を引くために、強調したいキーワードや関連性の高い絵文字を効果的に使用しましょう。

 

  • 問いかけや依頼形式の表現:ユーザーに対して質問形式や行動を促す表現を用いることで、広告を自分ごととして捉えてもらいやすくなります。

 

  • 特別感やメリットの強調:限定オファーや特典情報をタイトルに盛り込むことで、ユーザーの関心を高め、クリック率の向上が期待できます。

 

画像(アニメーション)のクリエイティブのポイント

画像(アニメーション)は、トークリストの最上部にのみ表示される動きのある広告フォーマットで、ユーザーの注意を引きやすく、高いクリック率が期待できます。

 

画像(アニメーション)のクリエイティブでは、効果的とされているパターンを活用することがおすすめです。

 

[パターン①:商材画像をゆっくりと回転させる]

商品の画像を大きく配置し、ゆっくりと回転させるシンプルなアニメーションを作成します。情報をあえて入れず、ビジュアルのみで訴求することで、視覚的なインパクトを高めます。

 

[パターン②:UGC動画(ユーザーの手によって制作・生成されたコンテンツ)を用いて使用風景を見せる]

実際のユーザーが商品を使用している様子やレビュー動画を取り入れ、商品の使用感や効果をリアルに伝えます。これにより、ユーザーは商品を自分が使用するイメージを持ちやすくなります。

 

[パターン③:限定の文言+動く商材やイラスト]

「期間限定」「数量限定」などの特別感を示すテキストとともに、商品や関連するイラストを動かすアニメーションを組み合わせます。これにより、ユーザーの購買意欲を刺激します。

 

[パターン④:文字や図形に動きをつけて強調する]

キャッチコピーや訴求ポイントとなるテキストや図形にアニメーション効果を加え、視覚的に強調します。例えば、文字をフェードインさせたり、図形を拡大・縮小させることで、動きのある表現を作り出します。 

 

(参考:※3、※4)

 

「Talk Head View」とは

「Talk Head View」とは、LINEのトークリスト最上部に広告を掲載できる予約型の広告メニューです。

1日1社限定で、トークリスト最上部の広告枠に最優先で配信されます。

 

また、上記で説明してきた運用型のトークリストの広告は、小さな画像とテキストを組み合わせた形式で表示されます。それに対して、Talk Head Viewは、広告枠の全面に画像もしくは動画を表示でき、ユーザーの注意を引きやすいという特徴があります。

 

Talk Head Viewを活用することで、商品の認知度向上やブランドイメージの強化を効果的に行うことが可能です。

 

ただし、一般的な運用型のLINE広告とは異なり、料金は1,000万円程と高額です。(運用型の「Talk Head View Custom」は50万円から出稿できます。)

 

トークリストに掲載される広告は広告クリエイティブが重要

トークリストの広告は多くのユーザーにリーチできる強力な手段ですが、効果を最大化するには適切な広告フォーマットの選定や、クリエイティブの最適化が欠かせません。特に、トークリストの広告は他の広告枠よりも広告枠が小さいため、クリエイティブの質が重要となります。しかし、どのようなクリエイティブを作成すればよいのかわからないという場合も多いと思います。そのような場合は、豊富な知識と経験を持つ広告代理店に依頼してみてください。貴社の要望を汲み取りながら、最適なクリエイティブ作成をサポートしてくれるはずです。

 

LINEトークリストに掲載する広告の制作・運用はデジマールにお任せください。

デジマールでは、豊富なLINE広告運用の実績をもとに、貴社に最適なトークリストの広告の戦略立案から配信設計、効果検証までを一貫サポートいたします。

 

デジマールの強みの1つは、広告運用コンサルチームとデザイナーチームの連携です。デジマールには、広告運用コンサルタントに加えてデザイナーも所属しています。

 

両者の強固な連携により、スピード感をもって高品質のクリエイティブを制作いたします。また、デザイナーも打ち合わせに参加することができ、クリエイティブの微調整を効率的に実施することができます。

 

他のデジマールの強みなど、サービスの詳細については、以下からご覧ください。

 

 

 

※1:LINEヤフー for business LINE広告 配信面

※2:LINEヤフー for business トークリストの広告表示サイズが拡大! 訴求力アップで広告効果の向上も

※3:LINEキャンパス 画像(小)を活用しよう

※4:LINE Creative Inspiration 効果が高い画像(アニメーション)4つのポイント

著者情報

萩原 輝
Hikaru Hagiwara

萩原 輝

2024年6月からデジマール株式会社のSEOを担当。デジマールの広告運用講座「デジマカレッジ」を受講中。デジタルマーケティング以外にも、AIや経済、語学など様々なことに興味があり、現在は書籍やWebメディアなどでの学びに注力。大学では、高齢者による観光の重要性について研究。趣味はお笑い鑑賞。