LINE広告を運用している、または導入を検討している広告担当者の中には、「カルーセルフォーマットを活用したいが、具体的な使い方やメリットが分からない」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。カルーセルフォーマットは複数の商品・サービスを一度に訴求できる強力な広告形式であり、エンゲージメントの向上やブランドストーリーの訴求にも最適です。
本記事では、LINE広告のカルーセルフォーマットの基本概要から、メリット、入稿規定、配信面、活用の注意点、業界別の活用事例までを徹底解説します。執筆は、豊富な広告運用実績を持つデジマールの社員が担当します。
この記事を読むことで、LINE広告のカルーセルフォーマットの活用方法が明確になり、よりよい運用戦略を立てられるようになるはずです。
LINE広告の「カルーセル」とは
(引用:※1)
LINE広告の「カルーセル」とは、1つの広告枠に最大10枚の画像をスライド形式で表示できる広告フォーマットです。ユーザーは、画面を左右にスワイプすることで、各画像の内容を確認できます。
これにより、複数の商品やサービスを一度に効果的に訴求することが可能となります。
(カルーセルで、動画を利用することはできません。)
LINE広告のカルーセルフォーマットのメリット
LINE広告のカルーセルは、通常の1枚の画像広告にはないメリットが多くあります。主なメリットを以下で説明します。
メリット①複数の商品・サービスの訴求が可能
カルーセルを活用することで、複数の商品やサービスを一度に紹介できます。例えば、アパレルブランドであれば、異なるカテゴリの商品(シャツ、ボトムス、シューズなど)を一つの広告内で紹介し、ユーザーに多様な選択肢を提供できます。
メリット②ストーリー形式でブランディング出来る
複数の画像を順番に配置することで、商品やサービスのストーリーを伝えることができます。例えば、商品の製造過程や使用シーンを順を追って紹介し、ブランドの世界観や価値観をユーザーに伝えることが可能です。
メリット③エンゲージメントの向上
ユーザー自らスライドを操作することで、商品やサービスへの関与度が高まり、滞在時間などのエンゲージメントの向上が期待できます。また、各スライドに異なるCTAボタンを設置することで、様々な行動を喚起できます。
LINE広告のカルーセルフォーマットの入稿規定
LINE広告のカルーセルを活用する際は、以下の入稿規定を遵守する必要があります。
項目 |
規定 |
画像サイズ |
1080×1080ピクセル |
画像枚数 |
最大10枚 |
ファイル形式 |
PNGまたはJPEG |
ファイルサイズ |
10MB以下 |
タイトルの文字数 |
20文字以内(半角全角問わず) |
ディスクリプションの文字数 |
75文字以内(半角全角問わず) |
CTAボタン |
管理画面の選択肢から選ぶ |
(参考:※2)
LINE広告のカルーセルフォーマットの配信面
LINE広告のカルーセルは、以下の8つの配信面に掲載されます。(2024年12月時点)
- LINE NEWS:多様なジャンルのニュースを閲覧できるサービス
- LINE VOOM:ショート動画を中心とした動画コンテンツを楽しめるプラットフォーム
- ウォレット:LINE Payなどの金融サービスを利用できるサービス
- LINEポイントクラブ:LINEポイントを貯めたり活用したりできるサービス
- LINEブランドカタログ:オンラインショッピングサービス
- LINEクーポン:多種多様なクーポンを獲得できるサービス
- ホーム:友だちリストや各種サービスなどの入口となるポータル画面
- LINE Monary:お金に関連する知識を身につけられるコンテンツを閲覧できるサービス
(参考:※1)
カルーセルフォーマットを活用する際の注意点
ここでは、LINE広告のカルーセルを活用する際の注意点を3つ紹介します。
注意点①画像・テキストごとのレポートを抽出できない
カルーセルでは、1つの広告の中の各画像やテキストごとの詳細なパフォーマンスデータ(表示回数やクリック数など)を個別に取得することができません。そのため、どの画像やテキストが効果的であったかを判断するのが難しくなります。
対策としては、複数のカルーセル形式の広告を作成し、A/Bテストなどで比較をすることで、どの画像やテキストの組み合わせが効果が出るかを見極めていくことが重要です。
注意点②ディスクリプションの文字数が少ない
LINE広告の他の画像広告のディスクリプション(説明文)の文字数は75字以内ですが、カルーセルは各画像ごとに40文字以内と、少なく設定されています。
この制限内で効果的なメッセージを伝えるためには、簡潔でわかりやすい表現を工夫することが求められます。
注意点③画像の掲載順は固定
カルーセルでは、画像の掲載順が固定されており、入稿後に順番を変更することができません。そのため、ユーザーに最も訴求したい情報を最初の画像に配置するなど、入稿前に掲載順を慎重に検討する必要があります。
カルーセルフォーマットの入稿方法
LINE広告のカルーセルを入稿する際は、入稿規定に従い、画像/タイトル/ディスクリプション/CTAボタン/LPを設定します。
これらの設定項目は、各ページごとに異なる設定が可能です。
ページを追加したい場合は、「+」ボタンをクリックします。
カルーセルフォーマットのクリエイティブの3つのポイント
LINE広告をカルーセル形式で作成する際は、以下のポイントを考慮することが重要です。
ポイント①1~2枚目の画像を重視する
ユーザーの関心を引くためには、最初の1〜2枚目の画像が特に重要です。これらの画像でユーザーの興味を引き、続きを見たいと思わせる工夫が求められます。例えば、商品の魅力的なビジュアルや、興味をそそるキャッチコピーを配置することで、ユーザーの関心を引きつけることができます。
ポイント②スワイプしたくなるように工夫する
カルーセルの特性を活かし、ユーザーがスワイプしたくなるような演出を取り入れましょう。例えば、「➡」をつけるなどの細かい工夫や、ストーリー性を持たせた連続した画像などで、操作の促進が期待できます。
ポイント③最後の1枚でアクションを後押しする
カルーセルの最後のスライドでは、ユーザーに具体的な行動を促すメッセージを配置しましょう。例えば、「今すぐ購入」「詳細はチェック」といった明確なCTA(行動喚起)を設置することで、最後まで見てくれた、興味を持っているユーザーの行動を後押しすることができます。
(参考:※3)
カルーセルフォーマットの業種・業界別活用例
LINE広告のカルーセルは多様な業種・業界で活用できます。以下に具体的な活用例を紹介します。
ECサイト:複数の商品を紹介する
オンラインショップでは、カルーセルを使用して複数の人気商品や新商品を一度に紹介できます。
各スライドに異なる商品を配置し、それぞれの特徴や価格を記載することで、ユーザーに多様な選択肢を提供し、購買意欲を高めることができます。
マンガアプリ:ストーリーの一部分を載せる
マンガアプリのプロモーションでは、カルーセルを活用して作品の一部をスライド形式で紹介できます。
物語の導入部分やクライマックスシーンの直前を抜粋し、連続したスライドで表示することで、ユーザーの興味を引き、アプリのダウンロードや購読を促進します。
不動産:単一の商品の詳細を説明する
不動産業界では、カルーセルを用いて一つの物件の詳細情報を順を追って紹介できます。例えば、最初のスライドで外観、次に内装、周辺環境、間取り図などを順番に表示することで、物件の魅力を総合的に伝えることができます。
このように、様々な機能や特徴を紹介する必要がある商材にもカルーセルは向いています。
化粧品:商品やサービスの使用方法を説明する
化粧品ブランドがLINE広告のカルーセルフォーマットを活用する際、スライドに商品の使用手順や特徴を順を追って紹介することで、ユーザーに対して商品の使い方や利点を効果的に伝えることができます。
例えば、最初のスライドで商品パッケージを紹介し、次のスライドで使用前の準備、続いて実際の使用ステップを順に示すことで、ユーザーは商品の使用方法を直感的に理解できます。
このような構成により、ユーザーの理解が深まり、購買意欲の向上が期待できます。
全業種:商品やサービスのストーリーを紹介する
カルーセルを活用して、商品やサービスのストーリーを紹介することもできます。
例えば、商品の開発秘話や製造過程、ユーザーの体験談などを各スライドで順に紹介することで、ユーザーにブランドの価値観や世界観を伝えることができます。
これにより、ユーザーの共感を得て、ブランドロイヤリティの向上が期待できます。
カルーセルフォーマットの活用は簡単ではない
LINE広告のカルーセルフォーマットは多くのメリットがある一方で、訴求方法やクリエイティブ設計を誤ると、期待するパフォーマンスを得られない可能性があります。例えば、複数画像の掲載が煩雑と感じられれば、カルーセルが逆効果となりクリック数などが低くなってしまいます。こうした課題をクリアするには、専門知識を持った広告代理店に依頼するのが有効な選択肢の1つです。
LINE広告の運用はデジマールにお任せください
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※1:LINEヤフー for business LINE広告のクリエイティブサイズと入稿規程 制作のコツも解説
※2:LINEヤフー for business LINE広告の入稿規程
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