皆さんが普段から使っているLINEは、日本国内の月間ユーザー数が9,700万人(2024年3月末時点)となっています。さらに、SNS利用者中81.3%がLINEを利用しているという高い利用率を誇り、幅広い年齢層に支持されています。

LINE広告では、このような圧倒的な数のユーザーに対して、LINE上の登録情報や行動履歴、顧客情報など様々な切り口でターゲティングし広告配信が可能です。

当記事では、LINE広告の4つのターゲティング方法それぞれの特徴や活用例について詳しく見ていきます。

 

LINE広告のターゲティング一覧

LINE広告には、オーディエンスセグメント配信、オーディエンス配信、類似配信、自動ターゲティングの4つのターゲティング方法があります。

 

ターゲティングの種類

内容

オーディエンスセグメント配信

ユーザーの性別や年齢、性別、地域、OS、趣味・関心、行動、属性からターゲティングする方法

オーディエンス配信

ユーザーのデータを直接使って対象のユーザーに広告を配信するターゲティング方法

類似配信

オーディエンス配信で作成したオーディエンスをもとに、そのユーザーと行動が類似しているユーザーをターゲティングする方法

自動ターゲティング

機械学習を活用して、期待するアクションをおこす可能性の高いユーザーを自動で探し出し、広告を配信する機能

 (参考:※1)

 

LINE広告の各ターゲティングの詳細

「LINE広告のターゲティング一覧」でも記載している通り、LINE広告には4つのターゲティングがあります。

それぞれの配信について、より詳しく解説していきます。

オーディエンスセグメント配信

オーディエンスセグメント配信とは、他の広告媒体でも使われているようなユーザーの性別や年齢、性別、地域、OS、趣味・関心、行動、属性からターゲティングする方法です。

LINE側が持っているデータからこれらの属性が判断され、ターゲティングが可能になっています。

 

以下はそれぞれターゲティングの詳細です。

属性等は「みなし」としてターゲティングされている点にご留意ください。

 

ターゲティング

内容

地域セグメント

都道府県別、市区町村々、さらに居住地・勤務地・現在地での指定配信、除外配信が可能

性別セグメント

「すべて」、「男性」、「女性」

の3パターンから選択可能

年齢セグメント

「すべて」、「14歳以下、15~64歳まで5年区切り、65歳以上」のパターンから設定可能

OS

「すべて」、「Android」、「iOS」

の3パターンから選択可能

各OSのバージョン別の指定配信も可能

趣味・関心セグメント

「自動車/ゲーム/デジタル機器・家電/スポーツ/ニュース・政治/ファッション/インテリア・生活用品/テレビ/映画/音楽/教育・学習・資格/金融/不動産/公営競技・公営くじ/求人/健康/書籍・マンガ/食べ物飲み物/暮らし・子育て/ペット/美容・コスメ/旅行/エンタメ/ショッピング」

から選択可能

行動セグメント

「テレビ視聴頻度/キャリアの変更/コンバージョン/ゲームプレイタイプ/モバイル端末の変更/ネットワークの利用状況/購買経験/転居/住宅展示場を訪れた可能性が高い/ゴルフ場を訪れた可能性が高い」

から選択可能

属性セグメント

「配偶者/子供/携帯キャリア/推定収入/職業/誕生日/居住タイプ/最終学歴/世帯資産」

から選択可能

購買以降セグメント

「自動車/美容・コスメ/暮らし・子育て/ファッション/小売/食べ物飲み物/保康

/金票/書籍·マンガ/インテリア·生

活用品/スポーツ用品/デジタル機器・

家電/アプリ/ペット/教育・学習・資格/旅行/エンタメ」

から選択可能

Yahoo! JAPAN興味関心/購買意向/属性・ライフイベントセグメント

Yahoo!広告で提供されている興味関心(または購買意向、属性・ライフイベント)の共通のオーディエンスリストが利用可能

(2024年11月現在)

 

オーディエンス配信

オーディエンス配信とはユーザーのデータを直接使ってオーディエンス(ユーザーのグループ)を作成し、対象のユーザーに広告を配信するターゲティング方法です。

例えば、購入したユーザーの端末識別IDのデータを用いて広告を配信し、そのユーザーに再び購入を促すといったことが可能になっています。

 

 

オーディエンス

ウェブトラフィックオーディエンス

LINE公式アカウントの友だちオーディエンス

IDFA/AAIDアップロード

モバイルアプリオーディエンス

動画視聴オーディエンス

画像クリックオーディエンス

電話番号アップロード

メールアドレスアップロード

 

オーディエンス名だけでは何のデータを扱ったものか分かりにくいため、それぞれのオーディエンスの内容について解説していきます。

ウェブトラフィックオーディエンス

LINE Tagのトラッキング情報を基にして作られたサイトを訪問したユーザーのデータです。サイト内の購入などのイベントに基づいたオーディエンスを作成することも可能です。

 

LINE公式アカウントの友だちオーディエンス

LINE公式アカウントの友だち、ブロック中の友だちのオーディエンスです。

 

IDFA/AAIDアップロード

保有しているIDFA/AAIDデータです。iOSの端末識別にIDFA、AndroidOSの端末識別にAAIDが割り振られており、それらを取得すればLINE広告のオーディエンスとして活用することができます。

 

モバイルアプリオーディエンス

アプリを開いた人・アプリ内で購入をした人など、アプリ内のイベントに基づいたデータです。

 

動画視聴オーディエンス

指定した動画広告の視聴ユーザーのデータです。動画の再生率を指定してオーディエンスを作成することも可能です。

 

画像クリックオーディエンス

指定したキャンペーンで使用されている画像をクリックしたユーザーのデータです。

 

電話番号アップロード

保有している電話番号のデータです。

 

メールアドレスアップロード

保有しているメールアドレスのデータです。

 

類似配信

類似配信は、作成したオーディエンスをソースオーディエンスとして選択し、そのオーディエンスに含まれるユーザーと行動が類似しているユーザーをターゲティングする方法です。

CVユーザー、LINE公式アカウントの友だちなどすでにかかわりのあるオーディエンスをソースオーディエンスとして設定すれば、CVや友だち追加を誘発しやすいオーディエンスに広告配信可能です。

 

類似オーディエンスでは、オーディエンスサイズ(類似率)を1~15%の中で1%刻み・自動の16種類の中から選択することが出来ます。

オーディエンスサイズが大きい→類似率は低いがリーチが広範囲

オーディエンスサイズが小さい→類似率は高いがリーチが狭い

という特徴を持っています。

 

自動ターゲティング

自動ターゲティングとは、機械学習を活用して、設定したターゲティング条件内で設定したイベントが見込まれるユーザーを自動で探し出し、広告を配信する機能です。

 

広告主が設定するのは、ターゲティング条件であるセグメントと、イベントです。

 

セグメントは、年齢、性別、地域、OSです。これらを設定しないで自動ターゲティングすることも可能です。

 

また、イベントとは、クリックやコンバージョンなどの最適化の対象としたいアクションのことです。例えば、「コンバージョン数の最大化」をイベントとして設定すると、「コンバージョンが見込めるユーザー」を探し出し、広告を配信します。

LINE広告自動ターゲティングの説明画像

 

(引用:※1)

 

注意点は、学習時間が最大で48時間あるということです。設定を「ON」にして配信後最大48時間以内で、イベント実行が見込めるユーザーを探索、学習し、学習後、自動で学習されたオーディエンスに広告が配信されます。探索、学習している間は、設定したセグメント(年齢、性別、地域、OS)をターゲットにして、広告が配信されます。

 

(参考:※2)

 

ターゲティングの活用例

最後に、4種類のターゲティング手法の活用例をご紹介します。

例1 化粧品メーカー

 

広告主の希望

若年層の女性に、新発売の美容液を認知してもらい、購入につなげたい。

ターゲティング

オーディエンスセグメント配信

 

商品のターゲット層の年齢や性別、興味関心が定まっている場合は、オーディエンスセグメント配信を利用することがおすすめです。

 

例の場合は、「年齢セグメント:20代〜30代/性別セグメント:女性/趣味・関心セグメント:美容・コスメ」と設定することで、ターゲット層に絞り込んだ広告配信が可能になります。

 

例2 学習塾 

 

広告主の希望

新規入塾者を増やすために、まず無料体験レッスンの申し込みを増加させたい。

ターゲティング

オーディエンス配信&類似配信

 

オーディエンス配信では、ウェブトラフィックオーディエンスのデータを活用し、サイトに訪問したが、無料体験レッスンの申し込みは行わなかったユーザーでオーディエンスを作成し、広告配信を行います。加えて、サイトに訪問したユーザーに「似ているユーザー」もコンバージョンの見込みがあるため、類似配信も行うことでより大きな成果を得られるでしょう。

 

また、LINE公式アカウントを積極的に運用しており、友だちの数が多い場合は、オーディエンス配信のLINE公式アカウントの友だちオーディエンスを活用したり、類似配信で「友だちに似ているユーザー」に広告を配信するなども効果的な手段になるでしょう。

 

例3 ゲーム会社

 

広告主の希望

広告費を効率的に活用し、ゲームアプリのダウンロード数を増やしたい。

ターゲティング

自動ターゲティング

 

最適化する対象イベントをコンバージョン(ここではゲームアプリのダウンロード)に設定し、自動ターゲティングを実施します。

 

機械学習により、手動のターゲティングでは設定できない視点などの多角的な視点からターゲットを絞り込むことで、新規顧客のユーザーに広告配信を広げることができ、最終的にダウンロード数増加につながります。

 

注意:ターゲティングを絞り込みすぎない

上記で活用例を3つ紹介しましたが、いずれの場合もターゲティングを絞り込みすぎることに注意が必要です。ターゲティングを絞り込みすぎてしまうと、コンバージョンにつながる可能性のあるユーザーへ広告が表示されていないという状況になる場合があります。

特に、最適なターゲティング設定がわからない場合などは、無理にターゲティングを絞り込みすぎず、大枠で設定し、運用をする中で調整していくという方法が適しているでしょう。

 

ターゲティングは設定だけでなく運用・改善も重要

LINE広告のターゲティングは、多様な設定が行える一方で、どの設定が最適なのかを判断するには、専門的な知識と分析が求められます。
また、ターゲティングの精度を高めるためには、運用しながらデータを蓄積し、改善を繰り返す必要があります。これらの作業を効率的かつ効果的に行うためには、プロのサポートを活用することが非常に有効です。専門の代理店に依頼すれば、運用負担を軽減しながら、確実に成果を引き出すことが可能になります。

 

LINE広告の配信・運用はデジマールにお任せください

デジマールでは、LINE広告の豊富な運用経験を基に、貴社のビジネス目標に最適化したターゲティング戦略を構築します。具体的な活用例をもとに、成果が出る運用を徹底サポート。ターゲティング設定からデータ分析、配信最適化まで、すべてお任せください。

詳しくは、LINE広告運用代行サービスのページをご覧いただき、ぜひお問い合わせください。

 

 

※1:LINEヤフー for business 自動ターゲティングを利用する

※2:LINEヤフー for business LINE広告の4種類のターゲティング 特徴やケース別の活用方法を解説