LINEコールは、LINE公式アカウントを通じて音声通話やビデオ通話ができる機能です。この便利なツールを活用すれば、ユーザーとの直接的なコミュニケーションが可能になり、問い合わせ対応や予約受付など、業務効率を大幅に向上させることができます。

 

この記事では、LINEコールの特徴やメリット、具体的な設定方法、さらに実際の活用事例までを徹底解説します。LINEコールを導入することで、どのように事業が改善されるのか、その全貌をご覧ください。

1.LINE公式アカウントで通話ができる「LINEコール」って何?

LINEコールは、LINE公式アカウントを使って、音声通話とビデオ通話の両方を利用できる機能です。

 

ここでは、LINE公式アカウントで通話ができる「LINEコール」の特徴やメリットを解説します。

1-1.LINEコールの特徴

LINEコールには、以下のような特徴があります。

 

全プラン無料で利用可能:

LINEコールは、月額料金がかからない「コミュニケーションプラン」を含めたすべてのプランで無料で利用できます。

 

着信履歴の管理が容易:

通話を受け取れない場合でも、LINE公式アカウントに着信履歴が残るため、後日の担当やチャットでの対応が容易です。

 

受付方式を選択可能:

「いつでも受付け」と「必要に応じた受付け」の2種類から選ぶことができ、運営体制に合わせた運用が可能です。

 

任意の電話番号へ転送可能:

LINEコールを受ける際、店舗や会社の電話番号へ転送することも可能です。ただし、転送機能は「ライトプラン」または「スタンダードプラン」のみ利用可能で、無料プランでは利用できません。

1-2.LINEコールを利用するメリット

LINEコールのメリットは、単に通話機能を提供するだけではなく、事業運営におけるさまざまな課題を解決できる点にあります。以下にさらに詳しく解説します。

1-2-1.回線費や人件費などのコストを削減

LINEコールを活用することで、固定電話の設置が不要になり、これに伴う工事費や維持費を大幅に削減できます。

 

また、電話応対専用のスタッフを設置せず、担当者が直接応答できる仕組みを整えることで、人件費の効率化にもつながります。小規模事業者やコスト削減を目指す店舗には特におすすめです。

1-2-2.アカウントがあればすぐに利用可能

LINE公式アカウントを開設すれば、すぐに通話機能を使用できます。従来の固定回線では回線工事や設定に時間がかかる場合がありますが、LINEコールならその必要がありません。

 

アカウント作成後に簡単な設定を行うだけで、即座に通話対応を開始できるのが大きな魅力です。

1-2-3.やり取りの効率化

文字入力を伴うチャットと異なり、通話を使えば迅速なやり取りが可能です。とりわけ、問い合わせ対応や迅速な意思決定が求められる場面で、LINEコールは大いに役立ちます。

 

お客様の疑問やリクエストに即座に対応することで、満足度を向上させることが可能です。

1-2-4.顧客との心理的距離の縮小

音声で直接やり取りを行うことは、顧客との信頼関係を築くうえで効果的です。チャットのような文字情報だけでは伝わりづらいニュアンスや感情を、通話を通じてしっかり伝えることができます。

 

特に、温かみや親しみを重視するビジネスにおいては、LINEコールを活用することで顧客との心理的距離を縮められるでしょう。

 

上記のようなLINEコールのメリットを最大限に活用することで、コスト削減や効率化だけでなく、顧客との関係性を深めることが可能になります。

2.LINEコール設定方法

LINEコールを利用するには、初期設定を適切に行い、目的に応じた運用方法を決める必要があります。以下では、LINEコールの設定手順を詳しく解説します。

2-1.応答機能のチャットをONにする

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管理アプリを起動し、画面下部の「チャット」タブをタップします。その後、応答機能の「チャット」をONにします。

2-2.メニューの「チャット」をクリックして電話を選択

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まずは、上にあるメニューから「チャット」をクリックしましょう。

 

その後、チャット設定画面の中にある「電話」の項目をタップします。この操作で電話設定画面に移動します。

2-3.LINEコールを有効化する

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電話設定画面で「LINEコール」をオンに切り替えると、この機能が利用可能になります。さらに、以下の通話タイプを選択して運用に適した設定を行いましょう。

 

  • 音声通話のみ:シンプルな音声通話が必要な場合に選択
  • 音声通話とビデオ通話:状況に応じてビデオ通話も利用可能に
  • 転送機能:着信を特定の電話番号に転送する設定(有料プラン限定)

2-4.通話ボタンの表示設定をする

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ユーザーのトークルームに通話ボタンを表示したい場合は、「表示する」をオンにします。これにより、トークルーム画面から直接通話が可能になります。

 

これらの設定を完了すると、LINEコールを実際に利用できるようになります。

3.LINEコールのQRコードの発行方法

LINEコールでは、専用のQRコードを発行することで、ユーザーが簡単に通話を始められる仕組みを作ることができます。この機能は、店頭やウェブサイト、チラシなどで活用するのに最適です。以下に、QRコードの発行手順を詳しく解説します。

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3-1.QRコードを発行する手順

1.LINE公式アカウントの管理画面にログイン

LINE公式アカウントの管理画面にアクセスし、ログインします。

 

2.チャット設定を開く

管理画面上部の「チャット」タブをクリックし、設定画面を開きます。

 

3.「電話」セクションを選択

チャット設定画面の左側メニューから「電話」を選択します。

 

4.QRコードのダウンロード

「LINEコールを宣伝」という項目の下にある「QRコードをダウンロード」ボタンをクリックします。これにより、LINEコール用のQRコードが生成され、ダウンロード可能になります。

4.美容やサロンなどのLINEコール活用事例

LINEコールは、業種を問わず幅広いシーンで活用されています。ここでは、美容室やサロン、習い事教室、飲食店の3つの代表的な事例をご紹介します。

4-1.美容室やサロンでのLINEコール活用

美容室やサロンでは、主に予約受付にLINEコールが利用されています。特に最近では、固定店舗を持たずフリーランスとして活動する美容師が増えており、ビジネス用の電話番号を簡単に持てるLINEコールの需要が高まっています。

 

LINEコールを使うことで、固定回線の設置が不要になり、通信費を削減しつつ迅速な対応が可能です。新規顧客の問い合わせや予約の取りこぼしを防ぎ、よりスムーズな運営が実現できます。

4-2.習い事教室でのLINEコール活用

習い事教室では、LINEコールが予約受付や体験レッスンの申し込み窓口として活用されています。電話対応が可能であれば、さまざまな用途に柔軟に対応可能です。

 

さらに、LINE公式アカウントを利用して、体験レッスンの様子を撮影した動画をメッセージで送信することで、ユーザーにリアルな雰囲気を伝えられます。このような工夫を加えることで、お申し込み率の向上が期待できます。

4-3.飲食店でのLINEコール活用

飲食店では、美容室やサロンと同様に予約受付にLINEコールが利用されています。特に、店舗やチラシ、自社ウェブサイトにLINEコールのQRコードを掲載することで、ユーザーが簡単に電話をかけられる仕組みを作れます。

 

例えば、「こちらのQRコードから電話予約ができます!」と一言添えることで、電話番号を知らない顧客にもLINEコールの利用を促進できます。さらに、テイクアウト対応にも適しており、専用の予約サイトを用意する手間を省きながら、柔軟に対応が可能です。

4-4.【番外編】:LINEコールでのオンライン診察や服薬指導は禁止

LINEコールは非常に便利なツールですが、使用にあたってのルールを守る必要があります。具体的には、法律で規定されるオンライン診察や服薬指導に利用することは禁止されています。

 

これらの行為は、命に関わる重要な行為であり、適切なプラットフォームで行う必要があります。医療従事者の方はLINEコールを活用する際、この点に十分注意し、正しい運用を心がけてください。

 

また、オンライン診療に関しては、「LINEドクター」というサービスがありますが、2025年6月10日(火)にサービスが終了するため注意が必要です。

 

LINEコールは、美容や飲食業界をはじめ、さまざまな業種で活躍できるツールです。適切に活用することで、顧客満足度の向上や業務効率化が期待できます。ぜひ、自社のビジネスに取り入れてみてください。

5.LINEコールの注意点

LINEコールは非常に便利な機能ですが、利用に際していくつか注意すべき点があります。これらを事前に把握しておくことで、スムーズかつ効果的な運用が可能になります。以下では、LINEコールを活用する際の注意点を詳しく解説します。

5-1.運営側からコールを発信できない

LINEコールの仕組み上、通話を開始できるのはユーザー側からのみとなります。運営側が任意のタイミングでユーザーに電話をかけることはできません。そのため、通話を開始するにはユーザーにLINE公式アカウントへ発信してもらう必要があります。

 

この仕様は、ユーザーが必要なタイミングでのみ連絡を取るためのものであり、過度な負担を与えない設計となっています。しかし、ユーザーが発信してくれる前提で対応を組み立てる必要があるため、以下のような工夫が求められます。

5-1-1.ユーザーに発信を促す工夫

プロフィール画面やトークルーム上部に通話ボタンを設置することで、ユーザーがLINEコールを利用しやすい環境を整えましょう。加えて、「お問い合わせは通話ボタンをご利用ください」といった案内を事前にメッセージで送信しておくと効果的です。

5-2.チャット機能を有効にする必要がある

上記で説明したように、LINEコールを利用するためには、LINE公式アカウントのチャット機能を有効化しておく必要があります。チャットが無効になっている場合、LINEコールの利用自体が制限されてしまいます。

 

LINEコールの設定を行う際は、チャット機能を有効にしているか必ず確認しておくようにしましょう。

LINEコールを効率的に運用するには

LINEコールを運用する中で、「どのように利用を促進すればよいか分からない」「設定や管理が難しい」と感じることはありませんか?特に、LINEコールを初めて導入する場合、その効果を最大限に引き出す方法を見つけるのは簡単ではありません。そんなときには、専門的なサポートを活用するのも一つの選択肢です。

 

デジマール株式会社では、LINEコールを含めたLINE公式アカウントの効果的な運用を支援するため、さまざまなサービスを提供しています。具体的なサポート内容は以下の通りです。

 

ブランドやターゲットに最適化された運用設計

各企業のブランドやターゲット層に基づき、最適な運用方法を提案します。たとえば、ターゲット顧客の行動パターンを分析し、効果的なメニュー設計や、顧客のエンゲージメントを高める告知手法をサポートします。また、使用するツールや機能の選定を含む戦略設計も行い、企業の目標達成を後押しします。

 

データに基づいた運用改善提案

運用中に収集されたデータをもとに、パフォーマンスの向上を目指した改善提案を実施します。例えば、クリック率やコンバージョン率の向上に向けたアクションプランや、顧客行動の傾向を踏まえた施策の見直しを行います。これにより、運用効果を最大化し、より高い成果を目指します。

 

効率的な設定・運用サポート

運用における基本的な設定や日々のメンテナンスを全面的にサポートします。初期設定から日々の運用の管理、改善までを一貫して支援し、運営担当者の負担を軽減します。さらに、ツール導入や新機能の活用支援なども行い、運営の効率化を実現します。

 

「LINEコールをもっと効果的に活用したい」・「運用を効率化したい」とお考えの方は、ぜひデジマールのサポートをご検討ください。詳しい情報やお問い合わせはこちらからどうぞ。プロの力を借りて、LINEコールを活用した運営を次のレベルへ引き上げましょう。

 

著者情報

Makoto Yashiro

矢代 真

2024年10月からデジマール株式会社のインターン生として、自社のSEOを担当。デジマールの広告運用講座「デジマカレッジ」を受講中。WEBマーケティングに関して現在は書籍やWebメディアなどでの学びに注力。大学では、世代間のブランドロイヤリティについて研究。趣味はゴルフ。

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