コンバージョン(CV)とは

コンバージョン(CV:Conversion)とは、直訳すれば、「転換」や「変換」という意味です。転じて、見込み顧客が、Webサイトで目標としている行動を起こし、顧客やリードへ転換することをコンバージョンと呼びます。

つまり、広告やWebサイトで成し遂げたい見込み顧客の行動とも言うことができます。それぞれの媒体で、CVをはっきりとさせることによって、達成すべき目標が把握しやすくなります。

インターネットに広告を出し、Webサイトに誘導するデジタルマーケティングでは、コンバージョンの分析をすることが大切です。目標となる顧客の行動が定まれば、マーケティング戦略の立案、Webサイトのコンテンツ設計がしやすくなります。

コンバージョンの例

コンバージョンはWebサイトによって異なります。たとえば、美容室や整体などのサービスを行っている事業者がホームページを作り広告を出した場合、その目標はサイトを通じて店舗に問い合わせや予約が来たり、クーポンをダウンロードしてもらったりすることかもしれません。

また、ECサイトやアフィリエイトサイトでは、商品を購入してもらうことがコンバージョンとなります。これが最も分かりやすいコンバージョンの指標の例でしょう。

他にも、アプリやソフトの開発、販売をしている企業であれば、アプリやソフトをダウンロードしてもらうことや申し込みフォームへの記入がCVとなります。

こうしたそれぞれの企業もしくはサイトごとに、目標となる行動を定め、それがどのくらい成し遂げられているかを知ることで、サイトや広告の効果を可視化できます。

コンバージョンの関連用語

コンバージョンに関連する用語はいくつもあります。

例えば、コンバージョン率(CVR:Conversion Rate)という言葉は、コンバージョンと一緒によく使われます。これはWebサイトのアクセス数や広告のクリック数に対して、どのくらいの購買や問い合わせなどの成果があったかという指標です。例えばWebサイトに100のアクセスに対して、5の購買があればコンバージョン率は5%ということです。

もう一つよく使われる用語として、コンバージョン単価(CPA:Cost Per Acquisition)があります。コンバージョンひとつあたりどのくらいの費用がかかっているかを示します。たとえコンバージョン率が低くても、コンバージョン単価が低ければ、収益性は高いということになります。そのため、単にアクセスに対する効率だけでなく、費用対効果も一緒に見ることで、よりコンバージョンに関係する効率をチェックできるようになります。

理解しておきたいコンバージョンの種類

一口にコンバージョンと言っても、いくつものタイプがあります。それぞれに数値が示す内容は異なりますので、どの指標を重視するかで改善策も変わってきます。また、目標ごとに見ると良いコンバージョンタイプも違いますので、その差を理解しておくことはとても大事です。

総コンバージョン

総コンバージョンとは、購入件数や問い合わせ件数などの総数を見るタイプの指標です。実際、広告を運用していると、バナーを1回クリックしただけで、3点まとめてなど、複数の商品を購入するユーザーがいます。

その場合、1クリックに対して3CVがあったと見るのが総コンバージョンとなります。反応がある度にCVは増えますので、広告1クリックに対してCVは無制限です。

ユニークコンバージョン

総コンバージョンに対してユニークコンバージョンは、1ユーザーが何点商品をまとめて購入したとしても、それを1つの成果と見ます。そのため、1クリックに対してCVは最大で1となります。

総コンバージョンの場合は、成果は商品数ですが、ユニークコンバージョンの場合はCVしたユーザー数ということになります。

クリックスルーコンバージョン

主にディスプレイ広告で用いられる指標です。

クリックスルーコンバージョンとは、広告をクリックして、ホームページに行ったユーザーがCVした割合を見るためのものです。この場合、商品を複数買ったとしてもCV数は1となります。

この点においては、ユニークコンバージョンと同じ意味となります。しかし、この用語は続くビュースルーコンバージョンとの比較で用いられるものです。

つまり、クリックをしたユーザーがCVまで至ったかということを重視した指標と言えます。

ビュースルーコンバージョン

主にディスプレイ広告で用いられる指標です。

クリックスルーコンバージョンは、広告を見たユーザーがクリックをして対象サイトを訪問し、CVした数を見るものです。

一方で、このビュースルーコンバージョンは、広告を見たもののクリックはしなかったがコンバージョンしたというユーザーの行動を示します。広告は見たものの、クリックはしておらず、後から検索などを通じてサイトに訪問して、コンバージョンしたユーザーの数を計測します。

つまり、クリックスルーコンバージョンの場合は、クリックをしたユーザーのうちCVしたユーザーの数、ビュースルーコンバージョンの場合は、広告を見てクリックはしていないものの、最終的にサイトを訪問し、CVしたユーザーを指します。

直接コンバージョンと間接コンバージョンの違い

直接コンバージョンとは、広告を見る、もしくはクリックしてサイトに来て、そのまま購入などをしたユーザーの数を示すものです。

一方で、間接コンバージョンは、広告クリックによってサイトに来たものの、一度離脱し、その後何らかの媒体を通じて帰ってきてCVしたユーザーの数を教えるものです。

つまり、間接コンバージョンは、その場ではCVしないものの興味を持ち続けた、いわば潜在的顧客を示します。直接コンバージョンだけでなく間接コンバージョンも取りこぼさないよう、受け皿となる戦略を立てておくことが重要です。