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リスティング広告のメリットとデメリットについて解説していきます。

リスティング広告は、自社商品に関連する語句を検索している検索エンジンユーザーに対して広告配信することができます。すでに検索に至っているユーザーに広告配信できるため、コンバージョンに至りやすいというメリットがあります。

一方でそのような検索ユーザーに対して広告配信をしたいと考える事業者も多くいるため、ほかの広告媒体と比較すると、広告のクリック単価(CPC)が高騰しやすいというデメリットもあります。

「リスティング広告を始めたいが、事前にメリット、デメリットを把握しておきたい」

「リスティング広告運用をしており、現状の運用を見つめなおしたい」

といった方向けに、メリットとデメリットを整理して紹介していきます。

 

リスティング広告の概要から確認したい方は以下の記事をご覧ください。

リスティング広告のメリット、デメリット一覧

リスティング広告のメリットとデメリットは、表裏一体です。メリットがデメリットを上回ると考えられるとき、リスティング広告は効果的に運用できるといえるでしょう。

 

  メリット デメリット
コンバージョン見込みが高い。 競合との入札競争に陥りやすい。
ターゲットを絞って広告配信できる。 認知としての広告には活用できない。
検索結果の上部に掲載することができる。 広告を避けるユーザーが一定数存在する。
最低出稿金額が決まっていないため、少額から始めることができる。 広告費に対する成果が安定していない。
広告設定の修正をリアルタイムに行うことができる。 広告運用者の手間と時間がかかる。

 

それぞれのメリット・デメリットについてみていきます。

 

リスティング広告のメリット|コンバージョン見込みが高い

前述したように、リスティング広告は自社の商品、サービスに関連する語句を検索しているユーザーに対して広告配信できるという特徴があります。購買意欲が高い、顕在層のユーザーに対して広告配信できるため、コンバージョンの見込みも必然的に高くなります。

ディスプレイ広告やSNS広告の場合、クリック率が1%を下回ることもありますが、リスティング広告ではむしろ、クリック率1%を指標の一つとして、それを下回れば広告文や入札するキーワードの見直しを行う必要があります。

リスティング広告のファネル

顕在層のユーザーを、自社商品の想起度も高く、購買意欲も高いユーザーと定義したとすれば、リスティング広告はまずそのようなユーザーに対して有効な広告です。パソコンの購入を考えているユーザーを例にとれば、「MacBook」や「ThinkPad」のように具体的なサービス名が含まれる検索を行うユーザーです。

一般的にこれら「指名キーワード(ブランドキーワード)」を用いた検索に対する広告配信が最もコンバージョン見込みが高くなります。

下記は実際に「MacBook」や「ThinkPad」を検索した結果です。各社リスティング広告を配信していることがわかります。また、実際の商品画像を用いたショッピング広告を出稿していることもわかります。

指名検索結果

このように商品名を用いて検索するユーザーは限られるため、リスティング広告では、自社商品に関連するキーワードでの広告出稿も行います。

「MacBook」や「ThinkPad」の例でいえば、「ノートパソコン」や「パソコン」といった単一のキーワードや、「パソコン 丈夫」「パソコン 通販」といった掛け合わせのキーワードに対して広告配信することもあります。

このような、自社商品の想起度は高くないが、自社が提供する商品(今回の例でいえばパソコン)が欲しいユーザー、順顕在層のユーザーに対して広告配信できることも、リスティング広告の大きな特徴です。

ミドルキーワードの検索結果

リスティング広告のデメリット|競合との入札競争に陥りやすい

リスティング広告のクリック率は、広告文の魅力度に応じて変化しますが、そのクリック率に最も大きな影響を与えるのは、掲載順位でしょう。掲載順位は広告オークションの仕組みを用いて決まります。

広告オークションは、広告の品質とキーワードの入札単価を用いた「広告ランク」という値によるオークションです。広告の品質も「広告ランク」の向上に寄与しますが、競合と同じだけの金額を入札できているかも順位向上には重要です。

特に契約金額が大きいBtoBの士業や、コンサルティングサービス、ソフトウェアでは、クリック単価が1,000~5,000円となることもあり、この入札に打ち勝つことで初めて広告掲載が可能です。

顕在層へアプローチできる分クリック単価も高くなるため、費用対効果を見て広告出稿する必要があります。

リスティング広告のメリット|ターゲットを絞って広告配信できる

リスティング広告はキーワードで広告配信対象を設定できると説明しましたが、ほかにも様々な要素を利用して広告配信対象を限定することができます。

Google広告であれば、「地域」「曜日・時間帯」「デバイス」「年齢」「性別」「世帯収入」「興味関心」「リマーケティング」などを利用することができます。

Yahoo!広告であれば、「曜日・時間帯」「デバイス」「地域」「リターゲティング」を利用することができます。

 

 

配信対象を限定すればクリック単価の高いキーワードにも広告配信できます。キーワードだけなくそのほかの設定も使いながら、リスティング広告の費用対効果をより高めて運用することもできるということです。

また、そもそもお問い合わせがあったとしても対応不可能な深夜には広告配信を行わないといった、サービスの運営状況に合わせた配信も可能です。

 

リスティング広告のデメリット|認知としての広告には活用できない。

リスティング広告に使うことができる予算にも限界があります。ターゲットを絞って配信したり、クリック単価が高いキーワードへの広告配信を避けたり、検索回数が非常に多い語句への広告配信を避けたりして広告費の浪費を避けることがリスティング広告運用には求めれます。

裏を返せば、リーチ数の最大化を狙う、認知目的の広告としての効果はあまり見込めないということです。すなわち、潜在層への広告配信には向かないということです。

例えば、パソコンの購買にはつながらないと考えられる「パソコン 仕組み」というキーワードではどこも広告出稿していないことがわかります。

 

広告を通じて幅広い認知をしていきたいという場合、リスティング広告ではなく、ディスプレイ広告やSNS広告、TVやサイネージ、タクシーといったマス広告の利用を検討した方がよいでしょう。

リスティング広告のファネル

リスティング広告のメリット|検索結果の上部に掲載することができる

リスティング広告は、検索結果(SERP)の上部、および下部に表示されます。

検索結果の上部に表示される場合、少なからず検索ユーザーの目に触れることになります。検索ユーザーが求めている情報がまさに掲載されている広告であればクリックされる可能性は高くなります。

また、自然検索を一通り確認したうえで魅力的な情報がないというタイミングで、検索結果下部の広告に魅力的な広告文があればクリックされる可能性は高くなります。

検索ユーザーが目をとめやすい位置に広告が掲載されていることは間違いありません。

リスティング広告のデメリット|広告を避けるユーザーが一定数存在する

検索エンジンをよく利用するユーザーは、検索結果の上部および下部にリスティング広告が掲載されることを知っています。そのようなユーザーの中には広告をあえてクリックしないユーザーもいます。

リスティング広告が決められた位置に表示されるのはメリットとも言えますが、裏を返せば、広告とわかっている検索結果をわざわざクリックしないという行動につながる可能性もあるということです。

このようなユーザーにもリーチできるようにリスティング広告だけでなくSEOの施策も進めておく必要があります。

リスティング広告のメリット|最低出稿金額が決まっていないため、少額から始めることができる。

そのため、1日の予算は、クリック単価にもよりますが、数千円から始めることも可能です。

Google広告のヘルプでは、以下のような記述も見られます。

おすすめ: 少額から始めましょう

初めてご利用になる場合、1 日の予算は 1,000~5,000 円程度をおすすめします。新しい予算を適用したら、アカウントでキャンペーンの掲載結果を毎日確認します。

様々な広告媒体を比較しても、1日数千円で始められる広告はそう多くはないでしょう。この手軽さもリスティング広告の特徴です。もちろん1日数千円で成果が保証されているわけではありませんが、実験的に始めて徐々に拡大できることは、特に予算が少ない新規事業や中小企業にとっても魅力的なメリットです。

広告掲載回数や日数単位で広告掲載枠を買切る「純広告」や「予約型広告」の場合、最低出稿金額は数百万円~数千万円ということが多いため、広告掲載開始までの金銭的なハードルが低いことはリスティング広告特有のメリットです。

リスティング広告のデメリット|広告費に対する成果が安定していない。

「純広告」「予約型広告」は確かに出稿のハードルは高いですが、一方で表示回数が安定しているというメリットがあります。一方でリスティング広告はクリック単価によってクリック数、コンバージョン数が大きく変動します。

極端な例ではありますが、クリック単価が急に3倍になると、以下のようなシミュレーションも考えられます。

ケース 予算 クリック単価 表示回数 クリック率 クリック数
ケース① ¥3,000,000 ¥100 3000,000 1% 30,000
ケース② ¥3,000,000 ¥300 1000,000 1% 10,000

同じ予算ですが、クリック単価に変動があったために、表示回数、クリック数ともに減少しています。

このように市場の動きに応じて成果が変わるために、安定した成果が見込めないことはリスティング広告のデメリットと言えるでしょう。

リスティング広告のメリット| 広告設定の修正をリアルタイムに行うことができる

広告文、入札するキーワード、広告の配信設定、あらゆる広告設定がリアルタイムで反映されます。

何か社内で問題が起こったときに広告配信を一時的に停止したり、広告の予算の増減に合わせて入札するキーワードを変更したり、広告文を増やしたりする作業を管理画面上で完結することができます。

リスティング広告のデメリット|広告運用者の手間と時間がかかる

リスティング広告運用は様々な設定を管理画面上で行うことができます。従来のマス広告は、広告を配信するまでのクリエイティブ作成に時間と手間が費やされていましたが、広告配信後は、手を加える余地があまりありませんでした。

リスティング広告は、運用型広告とも呼ばれているように、状況に合わせて様々に変更を行うことが求められます。リスティング広告は広告配信後が広告運用のスタートと言えます。

リスティング広告を自動化するサービスも台頭していますが、そのようなサービスを利用しない場合、広告運用者を配備する必要があります。自社で採用するにせよ、代理店へ委任するにせよ、リスティング広告運用には広告費と、運用者がセットで必要です。

 

まとめ

ここまで、リスティング広告のメリットとデメリットを見てきました。メリットを理解していれば、リスティング広告で扱うべき商材なのか、扱うならリスティング広告のどのような特徴を生かして運用を行うかが見えてきます。

もしリスティング広告を始めるべきかわからない場合、まずは始めてみるということも考えられます。リスティング広告の特徴の一つは、「最低出稿金額が決まっていないため、少額から始めることができる」ことです。少額で始めてうまくいく道筋がたてばそのまま続けることもできますし、そうでない場合、そもそもリスティング広告が向いていないという可能性もあります。

 

また、デジマールでは、リスティング広告運用の無料相談を実施しております。

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といったリスティング広告のご相談については、「リスティング広告運用代行」をご覧ください。