コミュニケーションアプリ「LINE」は、今では日常に欠かせないインフラの1つと言えます。10~60代の94.9%がLINEを利用していることから分かるように、日本で利用されるSNSの中では最も利用者が多く、かつ広い年齢層に使われているのが特徴です。
(参考:総務省「令和5年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」)
多くのユーザーがいるからこそ、LINE広告を活用することには大きなメリットがあります。しかし、LINE広告の特徴や機能が分からず、出稿を思いとどまっているマーケティング・広報の担当者の方もいるのではないでしょうか。当記事では、LINE広告の基礎知識について分かりやすく解説しますので、ぜひ参考にしてください。
1. LINE広告とは?
LINE広告とは、主にコミュニケーションアプリである「LINE」に広告を出稿できる広告配信プラットフォームです。LINE広告を利用するとトークリストやLINE NEWSをはじめ、LINEのさまざまなサービスに広告を配信できます。運用型広告であるため、自社の予算・計画に沿って広告出稿の費用を自由に設定することが可能です。
LINE広告には、下記に挙げる4つの特徴があります。
・他媒体ではリーチが難しいユーザーに広告を配信できる LINEは日本国内に約9,700万人(2024年3月末時点※1)のユーザーを抱えているSNSであり、LINE広告を利用することで数多くの人に広告を配信できます。他のSNSを利用せず、LINEのみを使っているというユーザーも少なくありません(※2)。他媒体ではリーチできないユーザーにもアプローチすることで、広告の効果を高められます。 ・高精度のターゲティングで、見込み顧客にアプローチできる LINE広告のターゲティングでは、ユーザーの性別・年齢・エリア情報・購買行動など、LINEが持つ膨大なユーザーの行動データを活用します(※1)。データをもとにした高精度のターゲティングで、広告の対象となる見込み顧客にアプローチすることで、費用対効果の高い広告配信を可能にしています。 ・広告配信できるユーザー層が幅広い LINEは多数のユーザーが利用しているだけでなく、ユーザー層が幅広い点も特徴です。男性・女性ともに、LINEを毎日利用しているユーザー層は10代から60代まで万遍なく存在し、特に広告へのレスポンスがよい35歳以上の割合が多い傾向にあります(※3)。一般的なSNS広告ではリーチが難しい、ターゲット年齢が高い商品・サービスも、LINE広告であれば高頻度でリーチできる可能性があります。 ・自社の方針に最適な広告配信ができる LINE広告は配信面・クリエイティブ・配信方法の種類が多く、多種多様な広告配信に対応しています。自社のマーケティング目的に合わせた最適な広告配信ができれば、広告成果の最大化を図れるでしょう。「友だち追加」の機能でLINE公式アカウントの友だちを増やすなど、広告配信の手法によってはLTV(顧客生涯価値)の向上も見込めます(※4)。 |
ユーザー規模が大きなLINEに広告出稿できるLINE広告は、「商品・サービスの情報を効率的に発信したい」「着実に購買につなげたい」などの目的に適した広告手法です。
(参考※1:LINEヤフー for Business「LINE広告」)
(参考※2:LINEヤフー for Business「LINE Business Guide」)
(参考※3:LINEヤフー for Business「LINE プロダクト 媒体資料 LINE広告」)
(参考※4:LINEヤフー for Business「LINE広告の成功事例5選 効果的な運用のポイントも解説」)
2. 【LINE広告】18種類の配信面
LINE広告は、広告を配信できる場所を指す「配信面」が豊富にあることも特徴です。LINE広告の配信面は18種類あり、配信面によって適したユーザー層やターゲットに対する広告の効果も変わります。
以下では、LINE広告における18種類の配信面を紹介します。
2-1. トークリスト
(引用:https://www.lycbiz.com/jp/service/line-ads/media/)
トークリストは、LINEアプリ内でメッセージのやり取りをした相手がリスト形式で表示される画面です。トークリストの最上部に広告枠があり、広告をクリックしたときに商品・サービスのランディングページなどに遷移します。
トークリストはLINEアプリの中でもユーザーのアクティブ性が高く、広告の表示回数を増やしやすい配信面です。大規模なプロモーションなど、ユーザーに積極的にアプローチしたい広告の出稿に適しています。
(参考:LINEヤフー for Business「LINE広告 配信面」)
(参考:LINEヤフー for Business「LINE プロダクト 媒体資料 LINE広告」)
2-2. LINE NEWS
(引用:https://www.lycbiz.com/jp/service/line-ads/media/)
LINE NEWSは、LINEユーザー一人ひとりに向けて最適化されたニュースを提供するサービスです。広告枠はニュースタブのトップや記事一覧ページのほか、アカウントメディアの記事一覧ページにもあります。
LINE NEWSは、2021年8月時点で約7,700万人以上とMAU(月間アクティブユーザー数)が多いことが特徴のサービスです。特に話題やトレンドに敏感なユーザーはLINE NEWSを利用する傾向にあり、流行にかかわるコンテンツや新商品の宣伝などと相性がよいと考えられます。
(参考:LINEヤフー for Business「LINE広告 配信面」)
(参考:LINEヤフー for Business「LINE プロダクト 媒体資料 LINE広告」)
(参考:LINEヤフー for Business「LINE プロダクト 媒体資料 LINE NEWS TOP AD」)
2-3. LINE VOOM
(引用:https://www.lycbiz.com/jp/service/line-ads/media/)
LINE VOOMは、ショート動画を中心とした動画コンテンツを楽しめるプラットフォームです。LINE VOOMの広告枠は、おすすめ動画を表示するページや、フォロー中のコンテンツを閲覧するページにあります。
LINE VOOMでは、ユーザーは投稿されたコンテンツを閲覧するだけでなく、いいねやコメントなどのアクションも行えます。動画コンテンツと並んで広告が表示されるため、動画広告の出稿に向いている配信面です。
(参考:LINEヤフー for Business「LINE広告 配信面」)
(参考:LINEヤフー for Business「LINE プロダクト 媒体資料 LINE広告」)
2-4. ウォレット
(引用:https://www.lycbiz.com/jp/service/line-ads/media/)
ウォレットは、LINE内のモバイル送金や決済などのお金のやりとり・管理を一元化できる、「LINEのおサイフ」とも呼ばれるサービスです。ウォレットの広告枠はLINE Payなど金融サービスの入口に配置されています。
LINE上でお金のやりとりをするとき、ウォレットは便利に使えるサービスです。ウォレットの月間訪問者数は約4,700万人(2023年8月時点)で、広告を出稿することで幅広い層へのリーチが期待できます。
(参考:LINEヤフー for Business「LINE広告 配信面」)
(参考:LINEヤフー for Business「LINE プロダクト 媒体資料 LINE広告」)
2-5. LINEマンガ
(引用:https://www.lycbiz.com/jp/service/line-ads/media/)
LINEマンガは、スマートフォン・タブレットなどの端末で種類豊富なマンガ作品が楽しめるサービスです。2022年12月に国内アプリ累計ダウンロード数4,000万を突破した、LINEとは別でインストールして利用する漫画アプリです。広告枠はマンガ一覧ページなどにあり、コンテンツの中に自然な形で広告を表示できます。
マンガ作品が好きな若年層ユーザー向けの広告配信に適しています。
(参考:LINEヤフー for Business「LINE広告 配信面」)
(参考:LINEヤフー for Business「LINE プロダクト 媒体資料 LINE広告」)
2-6. LINEポイントクラブ
(引用:https://www.lycbiz.com/jp/service/line-ads/media/)
LINEポイントクラブは、LINEの各種サービスを利用したり、LINE公式アカウントの友だち追加や動画視聴を行ったりしたときにポイントを貯められるサービスです。広告枠は、LINEポイントクラブのコンテンツ内に表示されます。
LINEポイントクラブはPV数が比較的多く、ポイントサービスとしては広告のリーチ力が高い点が魅力です。
(参考:LINEポイントクラブ)
(参考:LINEヤフー for Business「LINE広告 配信面」)
(参考:LINEヤフー for Business「LINE プロダクト 媒体資料 LINE広告」)
2-7. LINEチラシ
(引用:https://www.lycbiz.com/jp/service/line-ads/media/)
LINEチラシは、地域店舗のセールや特売情報の閲覧をLINE上で行えるサービスです。LINEチラシ公式アカウントや、「ウォレット」タブからアクセスできます。広告枠はLINEチラシのさまざまなページに存在します。
LINEチラシは、地域店舗のチラシを配信するサービスである関係上、地域性のある広告を配信するときに向いています。
(参考:LINEヤフー for Business「LINE広告 配信面」)
(参考:LINEヤフー for Business「LINE プロダクト 媒体資料 LINE広告」)
2-8. LINEクーポン
(引用:https://www.lycbiz.com/jp/service/line-ads/media/)
LINEクーポンは、全国の飲食店・コンビニ・スーパーなどで使用可能なクーポンを配信するサービスです。LINEクーポン公式アカウントや、「ウォレット」タブからアクセスできます。LINEクーポンの広告枠は、クーポンの一覧ページなどに存在します。
お得な情報をよく収集する主婦層など、購買行動の主体となるユーザーへの広告配信に適しています。
(参考:LINEヤフー for Business「LINE広告 配信面」)
(参考:LINEヤフー for Business「LINE プロダクト 媒体資料 LINE広告」)
2-9. LINEマイカード
(引用:https://www.lycbiz.com/jp/service/line-ads/media/)
LINEマイカードは、店舗のポイントカードや会員証を一括管理できるサービスです。LINEマイカード公式アカウントや、「ウォレット」タブからアクセスできます。マイカードの一覧画面などに広告枠があります。
LINEマイカードの配信面は、ポイントカードや会員証を多数保有している社会人層や主婦層へのリーチが期待できます。
(参考:LINEヤフー for Business「LINE広告 配信面」)
(参考:LINEヤフー for Business「LINE プロダクト 媒体資料 LINE広告」)
2-10. LINEショッピング
(引用:https://www.lycbiz.com/jp/service/line-ads/media/)
LINEショッピングは、ファッション・雑貨をはじめとする多種多様なカテゴリーの商品を購入できるショッピングサービスです。LINEショッピング公式アカウントや、「ウォレット」タブからアクセスできます。LINEショッピングの画面上に広告が表示されます。
LINEショッピングのユーザー層は女性が多い傾向にあり、特に20代・30代の女性ユーザーへのリーチに向いています。
(参考:LINEヤフー for Business「LINE広告 配信面」)
(参考:LINEヤフー for Business「LINE プロダクト 媒体資料 LINE広告」)
(参考:LINE「「LINE Ads Platform」、新たに会員登録数2,800万人超の 「LINEショッピング」上での広告配信を開始」)
2-11. ホーム
(引用:https://www.lycbiz.com/jp/service/line-ads/media/)
ホームは、友だちリストや各種サービスなどの入口となるLINEアプリ上のポータル画面です。ホームタブにバナー形式などで広告を配信できます。
ホームは多くのLINEユーザーが利用する画面であり、商品・サービスの認知度向上を目的とした広告におすすめです。
(参考:LINEヤフー for Business「LINE広告 配信面」)
(参考:LINEヤフー for Business「LINE プロダクト 媒体資料 LINE広告」)
2-12. LINE Monary
(引用:https://www.lycbiz.com/jp/service/line-ads/media/)
LINE Monaryは、お金に関連する知識を身につけられるコンテンツを提供するサービスです。LINE Monary公式アカウントや、「ウォレット」タブからアクセスできます。広告はページ上のコンテンツと並ぶように表示されます。
LINE Monaryは節約や保険・投資などの情報を求めている20~40代のユーザーが多く、金融に興味があるユーザーへのリーチが期待できます。
(参考:LINEヤフー for Business「LINE広告 配信面」)
(参考:LINEヤフー for Business「LINE プロダクト 媒体資料 LINE広告」)
2-13. LINEオープンチャット
(引用:https://www.lycbiz.com/jp/service/line-ads/media/)
LINEオープンチャットは、年代・趣味などで共通点がある人同士がトークをしたり、情報交換したりできるチャットサービスです。Facebookグループのような機能です。トークタブの「オープンチャット」メニュー内にオープンチャットが並んでいます。広告枠はLINEオープンチャットのトークルーム上部にあります。
トークルーム上部への広告配信はチャットの流れを損なわないため、ユーザーの利便性を確保しながら効果的な広告配信ができます。
(参考:LINEヤフー for Business「LINE広告 配信面」)
(参考:LINEヤフー for Business「LINE プロダクト 媒体資料 LINE広告」)
2-14. LINEファミリーアプリ
(引用:https://www.lycbiz.com/jp/service/line-ads/media/)
LINEファミリーアプリとは、LINEとは別に、LINE camera、LINE POP、LINE ポコパン、LINE:ディズニーツムツムなどのLINEと連携するアプリ群を指します。
LINEファミリーアプリの配信面を利用すると、LINEが運営しているさまざまなアプリへの広告配信が行えます。
(参考:LINEヤフー for Business「LINE広告 配信面」)
(参考:LINEヤフー for Business「LINE プロダクト 媒体資料 LINE広告」)
2-15. LINE公式アカウント
(引用:https://www.lycbiz.com/jp/service/line-ads/media/)
LINE公式アカウントは、企業や店舗が消費者とのやりとりなどを目的として利用するアカウントのことです。広告枠はLINE公式アカウントのトークルーム上部に配置されています。
なお、LINE公式アカウントのクリエイティブは静止画のみに対応しています。
(参考:LINEヤフー for Business「LINE広告 配信面」)
(参考:LINEヤフー for Business「LINE プロダクト 媒体資料 LINE広告」)
2-16. アルバム
(引用:https://www.lycbiz.com/jp/service/line-ads/media/)
アルバムはLINEアプリ内にある機能で、LINEの友だちとの思い出を保存したり、共有したりできます。友だちとのトークルームで作成できます。広告枠の位置はアルバムの視認性を損なわない画面上部で、配信できるクリエイティブは静止画のみです。
アルバムは20~40代を中心にさまざまなユーザーに利用されているため、広告配信をすることで幅広いユーザー層へのリーチが期待できるでしょう。
(参考:LINEヤフー for Business「LINE広告 配信面」)
(参考:LINEヤフー for Business「LINE プロダクト 媒体資料 LINE広告」)
2-17. LINEエンタメアカウント
LINEエンタメアカウントは、クリエイターがファンとLINE上で友だちのようにつながることのできるアカウントです。LINEエンタメアカウントの広告枠は、トークルーム上部に配置されています。
LINEエンタメアカウントへの広告配信をすることで、タレント・作家などのクリエイターに興味があるユーザーにアプローチできます。
(参考:LINEヤフー for Business「LINE広告 配信面」)
(参考:LINEヤフー for Business「LINE プロダクト 媒体資料 LINE広告」)
2-18. LINE広告ネットワーク
(引用:https://www.lycbiz.com/jp/service/line-ads/media/)
LINE広告ネットワークは、LINEヤフーが構築するアドネットワークの広告枠に広告が配信されます。LINEサービス以外の11,000(2024年3月末時点)を超えるさまざまなアプリの広告枠に広告を出すことができます。
数多くのアプリメディアに対応しているため、広告の内容やターゲットユーザーに沿った広告配信が行えます。
(参考:LINEヤフー for Business「LINE広告 配信面」)
(参考:LINEヤフー for Business「LINE プロダクト 媒体資料 LINE広告」)
3. 【LINE広告】2種類のクリエイティブ
(引用:LINEヤフー for Business「LINE プロダクト 媒体資料 LINE広告」)
LINE広告の出稿フォーマットには「静止画」と「動画」の2種類があります。どちらのフォーマットを使うかでクリエイティブの作り方が異なり、出稿できる配信面も変わってくるため、それぞれの違いを把握しておきましょう。
3-1. 静止画
(引用:LINEヤフー for Business「LINE プロダクト 媒体資料 LINE広告」)
静止画は伝えたいメッセージを常に表示できて、ユーザーへの訴求がしやすいクリエイティブです。制作コストを抑えやすく、訴求軸ごとの作り分けもできます。
静止画のデメリットは、伝えられる情報量が限定される点です。配信面のサイズが小さい場合、広告のメッセージがうまく伝わらない可能性もあります。
3-2. 動画
(引用:LINEヤフー for Business「LINE プロダクト 媒体資料 LINE広告」)
動画は多くの情報を伝えられるクリエイティブで、演出によってユーザーの注目を集めることができます。配信面のサイズが大きく、ユーザーにメッセージを伝えやすい点もメリットです。
注意点は、制作にかかるコストや時間が多くなりやすいことです。静止画と比較して、訴求軸ごとの作り分けは難しい点もデメリットとなります。
※静止画と動画を組み合わせて、一部を静止画で固定し、一部を動画で表示することで、静止画部分で訴求点を固定表示しながら、動画で訴求力を上げていく動画バナーも効果的です。弊社でもそういった制作を数多く承っております。
4. 【LINE広告】4種類の配信方法
LINE広告では、さまざまなターゲティング方法で広告を配信できます。LINE広告に出稿する際は、どのようなターゲット層のユーザーに広告を届けたいかを考え、配信方法を選択しましょう。
ここからは、LINE広告における4種類の配信方法を紹介します。
LINE広告の「ターゲティング」を解説!ターゲティング一覧も掲載
4-1. オーディエンスセグメント配信
オーディエンスセグメント配信は、LINEが蓄積している属性・行動データなどからターゲットを指定し、配信対象と掛け合わせて広告配信ができる方法です。選択できる行動データは下記の7種類があります。
・性別 ・年齢 ・地域 ・趣味、関心 ・行動 ・属性 ・購買意向 |
広告ターゲットとなるユーザーの性別・年齢や趣味、関心などのセグメントが推測できる場合、オーディエンスセグメント配信を利用すると効果的な配信ができるでしょう。
(参考:LINEヤフー for Business「LINE プロダクト 媒体資料 LINE広告」)
4-2. オーディエンス配信
オーディエンス配信は、保有しているユーザー情報や行動データを利用して、対象のユーザーに向けて広告を配信できる方法です。作成できるオーディエンスは、下記の8つです。
・ウェブトラフィックオーディエンス ・モバイルアプリオーディエンス ・電話番号アップロード ・メールアドレスアップロード ・画像クリックオーディエンス ・動画視聴オーディエンス ・IDFA/AAIDアップロード ・LINE公式アカウントの友だちオーディエンス |
オーディエンス配信では、設定したオーディエンスで広告配信をするだけでなく、オーディエンスに該当するユーザーを配信対象から除外することもできます。
(参考:LINEヤフー for Business「LINE プロダクト 媒体資料 LINE広告」)
4-3. LINE公式アカウントの友だちオーディエンス配信
LINE公式アカウントの友だちオーディエンス配信は、LINE公式アカウントの友だちでオーディエンスを作成し、広告配信をする方法です。作成できるオーディエンスは「アカウントの友だち(ターゲットリーチ)」と「ブロック中の友だち」の2種類があります。
LINE公式アカウントの友だちは自社の商品・サービスに興味を持っているユーザーが多いため、利用することで確度の高いユーザーに向けて広告配信ができます。
また、友だち追加を目的とする広告では、すでに友だちとなっているユーザーはこれをもって除外して効率的に広告配信をすることができます。
(参考:LINEヤフー for Business「LINE プロダクト 媒体資料 LINE広告」)
4-4. 類似配信
類似配信は、顧客情報などのソースオーディエンスと類似するユーザーをLINE内で探し、広告を配信する方法です。
類似配信ではオーディエンスのサイズを1~15%、もしくは自動に設定できます。利用する際は、オーディエンスのサイズによってアクションの確度やリーチできる人数が変わる点に注意してください。
(参考:LINEヤフー for Business「LINE プロダクト 媒体資料 LINE広告」)
5. 【LINE広告】9種類の広告機能
LINE広告には、広告の成果を向上するためのさまざまな機能が用意されています。広告配信にかかる手間を削減したり、ターゲティングを最適化したりできるため、機能をうまく使いこなしましょう。
ここからは、LINE広告で用意されている9種類の広告機能の内容について紹介します。
LINE広告の「ターゲティング」を解説!ターゲティング一覧も掲載
5-1. 自動ターゲティング機能
自動ターゲティング機能は、最適なオーディエンスを自動で生成できる機能です。
最初に、設定されたターゲティングで最大48時間の広告配信を行った後、収集されたイベントを学習します。学習によってターゲティング条件に該当しつつイベント実行が見込めるユーザーを探し、最適なオーディエンスを作成する仕組みです。
なお、自動ターゲティング機能は、広告の自動入札を設定している場合にのみ利用できます。
(参考:LINEヤフー for Business「LINE プロダクト 媒体資料 LINE広告」)
5-2. プレースメント機能
プレースメント機能は、広告の配信先を設定する際に、広告グループごとに配信面単位で設定できる機能です。
たとえば、LINE NEWSとトークリストにのみ配信したい場合は、2つの配信先にチェックマークを入れることで配信先の指定ができます。広告のクリエイティブやターゲティングを配信面ごとに分けたいときに便利な機能です。
また、プレースメント機能は配信面ごとのレポート抽出にも対応しています。
(参考:LINEヤフー for Business「LINE プロダクト 媒体資料 LINE広告」)
5-3. 友だち追加
友だち追加は、LINE広告経由でLINE公式アカウントの友だちを獲得できる機能です。友だち追加の機能を使用すると、LINE公式アカウントの友だち追加を促す広告をユーザーに表示できます。
友だち追加の機能は、広告クリエイティブを表示した上で、興味関心を持ったユーザーに友だち追加を促せる点が魅力です。商品・サービスに興味を持つ友だちを獲得できるため、売上向上につなげられます。
(参考:LINEヤフー for Business「LINE プロダクト 媒体資料 LINE広告」)
5-4. LINE Dynamic Ads
LINE Dynamic Adsは、ユーザーの商品閲覧履歴に基づき、ユーザーが興味を持ちそうな特定商品の広告を表示するツールです。広告として表示する商品は、あらかじめフィードとして入稿することで設定します。
また、広告のページ遷移先は商品ごとに設定できるため、さまざまな商品の購入促進を効率化できます。
(参考:LINEヤフー for Business「LINE プロダクト 媒体資料 LINE広告」)
5-5. アプリのエンゲージメント配信
アプリのエンゲージメント配信は、アプリをインストールしたものの現在は休眠状態にある顧客に対し、アプリ再起動を促進できる広告を配信する機能です。
企業にとってアプリの休眠ユーザーは、アプリの利用経験があり、かつ興味関心も一定以上持っている存在です。アプリのエンゲージメント配信は休眠ユーザーの復帰を促す機会となり、アプリの利用継続やアプリ経由の売上増加が期待できます。
(参考:LINEヤフー for Business「LINE プロダクト 媒体資料 LINE広告」)
5-6. 自動最適化配信
自動最適化配信は、機械学習を用いて広告の自動入札を最適化する機能です。下記のイベントについて、配信結果を学習しながら自動で入札調整を行い、広告を配信します。
・ウェブサイトへのクリック ・コンバージョン ・アプリのインストール ・アプリのエンゲージメント ・友だち追加 ・動画の再生 ・リーチ |
自動最適化配信は入札額を手動で調整する必要がなく、広告配信の手間を減らせることが魅力です。
(参考:LINEヤフー for Business「LINE プロダクト 媒体資料 LINE広告」)
5-7. A/Bテスト機能
A/Bテスト機能は、広告の配信対象者を分割し、下記のテスト項目についてパフォーマンスを比較できる機能です。
クリエイティブ |
異なる広告ビジュアルを用いて、より効果的な訴求軸を検討します。 |
ターゲティング |
配信先やターゲットなどの違いによる広告効果の差を検証します。 |
最適化と入札 |
入札単価や目標金額、入札戦略などを変化させて、広告効果への影響を検証します。 |
LINE広告のA/Bテスト機能は配信対象者を均一に分割するため、正確なテストを実施可能です。
(参考:LINEヤフー for Business「LINE プロダクト 媒体資料 LINE広告」)
5-8. 日予算最適化
日予算最適化は、1日の予算である「日予算」をキャンペーン単位で設定し、広告グループのパフォーマンスに応じて自動で予算の最適化を行う機能です。たとえば、広告グループAのパフォーマンスが優良で、広告グループBのパフォーマンスが悪い場合、広告グループAのほうにより多くの予算をかけるように自動で配分します。
日予算最適化を利用すると、広告グループごとの予算設定を手動で行う必要がなくなるため、予算配分にかけていた手間を省くことが可能です。
(参考:LINEヤフー for Business「LINE プロダクト 媒体資料 LINE広告」)
5-9. ブランドリフトサーベイ
ブランドリフトサーベイは、配信された広告への接触の有無でユーザーを分類・抽出し、各ユーザーにブランドリフト調査を実施する機能です。ブランドリフト調査には、LINEが提供するリサーチプラットフォームの「LINEリサーチ」が使われています。
リサーチ項目の例は、ブランド認知度・利用経験や好意度、利用した目的などです。ブランドリフト調査の実施によって広告効果を把握し、広告クリエイティブやターゲティング方法の分析・改善に活用できます。
(参考:LINEヤフー for Business「LINE プロダクト 媒体資料 LINE広告」)
6. LINE広告の出稿にかかる費用|3種類の課金方式
LINE広告では特に初期費用などはかからず、広告のクリックやインプレッションなどがあった場合に課金が発生する仕組みとなっています。また、広告の出稿費用は広告主が自由に決めることが可能です。
以下では、LINE広告における3種類の課金方式を解説します。
6-1. クリック課金
クリック課金は、ユーザーが広告をクリックしたときに出稿費用が発生する課金方式です。
クリック課金のメリットは、広告費用が無駄になりにくく、成果につなげやすい点です。課金が発生するタイミングはユーザーが広告をクリックして遷移先のページを見たときであり、Webサイトへの流入増加や商品購入につなげたい場合に適しています。
クリック課金のデメリットは、業界やキーワードによって入札価格が変わる点です。入札価格によって表示される広告が決まるため、入札単価を低価格に抑えているとなかなか広告を配信できない可能性があります。
6-2. インプレッション課金
インプレッション課金は、ユーザーのスマホに広告が完全表示されたときに出稿費用が発生する課金方法です。一般的に、広告が1,000回表示されたタイミングで課金が発生します。
インプレッション課金は単価が安いことが多く、気軽に配信しやすい点がメリットです。商品・サービスの認知度を高めたいときにはインプレッション課金が適しています。
一方で、インプレッション課金は広告が完全表示されるだけで費用が発生し、広告の費用対効果が分かりにくいというデメリットがあります。また、広告がクリックされない場合は流入単価がかえって高額になる場合があるため、インプレッション課金を選ぶ際は認知を高めたいのか、流入を獲得したいのかしっかりと判断しましょう。
6-3. 友だち追加ごとに課金
友だち追加ごとに課金は、友だち追加の広告機能でのみ選択できる課金方式です。広告経由でLINE公式アカウントに友だち追加がされたときに出稿費用が発生します。
つまり、成果に応じて課金される成果報酬型であり、クリック課金よりもさらに費用対効果を高めることが可能です。ただし、友だち追加の広告機能以外では、友だち追加ごとに課金は利用できません。
7. LINE広告を配信する方法
認証済みのLINE公式アカウントを保持している場合、最短3営業日で広告配信ができます。保持していない場合は、公式アカウント審査に別途5~10営業日の期間が必要です。また、必ず審査に通るとは限りません。
認証済みのLINE公式アカウントではないと、友だち登録キャンペーンなど一部の広告に出稿できません。さまざまな種類のLINE広告に出稿したい場合は、認証済みのLINE公式アカウントを取得したほうがよいでしょう。
最後に、LINE広告を配信する流れを4つのステップに分けて解説します。
7-1. STEP1:LINEビジネスIDを発行する
最初に、LINEビジネスIDを発行します。
1 |
LINE広告の公式ページで「今すぐはじめる」ボタンから、「メールアドレスで登録」をクリックする。 |
2 |
登録に使用するメールアドレスを入力して、「登録用のリンクを送信」をクリックする。 |
3 |
登録用メールの案内に従って、LINEビジネスIDを作成する。 |
入力したメールアドレスとパスワードはLINEビジネスIDのログインに使用するため、大切に保管してください。
7-2. STEP2:広告アカウントを開設する
次に、広告アカウントを開設します。
1 |
LINEビジネスIDを使ってLINE広告の管理画面にログインし、画面左上にあるタブから「広告アカウント」をクリックする。 |
2 |
「新しい広告アカウントを作成」をクリックする。 |
3 |
「広告アカウントの作成」ページが表示されたら、必要情報を入力して、最後に画面下部の「作成する」をクリックする。 |
4 |
クレジットカードの登録フォームに必要情報を入力する。 |
以上で、広告アカウントの開設は完了です。
7-3. STEP3:LINE Tagを設置する
広告配信を開始する前に、広告から誘導するウェブサイトにLINE Tagを設置しましょう。LINE Tagには以下の3種類のコードがあります。
ベースコード |
ユーザーの行動を計測したい全ページに設置するコード |
コンバージョンコード |
コンバージョンを計測したいページに設置するコード |
カスタムイベントコード |
特定ページにアクセスしたユーザーについて、イベントベースでの効果測定やオーディエンス作成が行えるコード |
コンバージョンコード・カスタムイベントコードは必ずベースコードとセットで使用して、ベースコードを先に設置してください。
7-4. STEP4:キャンペーンを作成する
LINE Tagの設置ができたら、キャンペーンを作成します。キャンペーンの作成は、広告マネージャーから行います。キャンペーンの作成後は「広告グループを作成」「広告の作成」ページに必要事項を入力しましょう。広告の作成画面で「広告を保存」をクリックすると広告審査が行われ、審査を通過すれば広告が配信される流れです。
LINE広告の配信は、LINEビジネスIDの発行からキャンペーン作成まで多くの手順があります。どのように設定すればよいのか迷う場面も少なくないでしょう。LINE広告の配信にかかる手間や、非効率な運用による機会損失を削減したい方は、LINE広告の配信を一任できるデジマールにぜひご相談ください。
まとめ
LINE広告は、コミュニケーションアプリのLINEをはじめ、さまざまなサービスに広告を配信できるサービスです。LINEは日本の人口の約8割が利用しており、幅広い年齢層にリーチできることがLINE広告の特徴です。
LINE広告は配信面や機能が充実していることも魅力ですが、どれを選べばよいのか迷ってしまう場面も少なくありません。「広告の費用対効果を高めたい」「出稿の労力を省きたい」という場合は、豊富な支援実績を有するデジマールまでご相談ください。