HubSpotとは?その全体像をチェック!

松葉駿平

HubSpot導入マニュアルでは、HubSpotを導入したいマーケティング・セールス担当者向けに、HubSpotの概要、事前準備、製品やプランの内容や料金体系について解説していきます。今回は第1弾、「HubSpotとは?」です。HubSpotの全体像を解説していきます。

※本記事はHubSpotパートナー認定のデジマール株式会社が監修・執筆しています。

HubSpotとは

HubSpotは、世界120か国以上の国で10万社以上の会社が導入している「統合型CRMプラットフォーム」です。リード獲得、営業活動、カスタマーサービスの効率化、ウェブサイトの作成など、企業経営の様々な側面をサポートする機能が用意されています。

HubSpotは、2004年マサチューセッツ工科大学の大学院で同期だったブライアン・ハリガンとダーメッシュ・シャアにより創業されました。HubSpotの理念の根底には「インバウンドマーケティング」の思想があります。「インバウンドマーケティング」とは、端的にいえば、企業が過剰なアピールで消費者の邪魔をするのではなく、ただ消費者の力となるように活動をするという考え方をいいます。

参考:HubSpot|ビジネスの成長をサポートするために

HubSpotは、無料トライアルという形ではなく、その一部機能を永久無料で開放しています。それゆえに無料で使えるCRMツールという肩書でご存じの方も多いかもしれません。HubSpotは無料版でもその便利さを享受することができ、有料版にアップグレードすることで、使用できる人数や機能を拡張することができます。

HubSpotは多機能ゆえ、どのような製品なのか、どのような料金体系なのかわかりにくい側面があります。CRMという言葉や、HubSpotの根底にある「インバウンドマーケティング」の考え方を理解することで、その全体像をつかみやすくなります。

CRMとは

CRMとは、「Customer Relationship Management」の頭文字をとったもので、「顧客関係管理」と訳します。「顧客関係管理」という概念や、そのために使うツールを指してこの用語が使われます。

HubSpotの考えるCRMを一言で説明するならば、「顧客や見込み顧客との良好な関係を作り育てていくために、顧客情報を集約して管理すること」と言えます。企業の販売活動を「マーケティング」「セールス」「カスタマーサービス」と切り分けたうえで、各活動で得られた顧客の「属性」や「購買履歴」に関する情報を集約・管理することを「CRM」と呼んでいます。

マーケティングで得られた顧客の属性に関する情報をもとにセールスを行い、セールスで得られた顧客の属性や購買の情報をもとにカスタマーサービスを行い、カスタマーサービスに満足した顧客が新たな購買につながり・・・と、CRMがうまく機能することで、いわゆる「お得意様」になってもらうことができます。

HubSpotマーケティングブログ|CRM (顧客関係管理)とは?導入するメリットや成功法則を徹底解説

HubSpotは、このCRMの仕組みを無料のHubSpot CRMとして提供しています。HubSpotのそのほかの製品で情報を収集し、それをHubSpotのCRM機能で管理することで、より多くの「お得意様」を獲得することが可能となります。

インバウンドマーケティングとは

HubSpotが提唱する、インバウンドマーケティングとは、「価値あるコンテンツと顧客それぞれに合わせた体験を創出し、相手を惹きつけるビジネス手法」のことをいいます。

インバウンドと聞くと、日本では外国人観光客を思い浮かべますが、そのイメージ通り、「外から内へはいってくる」という意味の形容詞です。インバウンドマーケティングの概要を視覚的に理解できるモデルとして、HubSpotが提唱している「フライホイール」の考え方があります。

HubSpotのフライホイールモデル

「フライホイール」を一言で表現すれば、「インバウンドマーケティングによって『お得意様』を創出するための仕組み」です。その仕組みを理解することで、HubSpotの各製品、および機能が何のために存在しているのかが理解しやすくなります。

Attract(惹きつける)

インバウンドマーケティングでは、潜在顧客(Strangers)に対して、広告や一方的な営業活動で接触するのではなく、彼らの求める情報を想像し、それを発信して自社を発見してもらうことから始めます。これがフライホイールのAttractの部分であり、具体的には、ブログやコラムなどの記事作成によるSEO対策が挙げられます。

自社が発信したい情報ではなく、潜在顧客(Strangers)が求める情報を発信することがポイントです。そしてこの情報発信のためにHubSpotは、HubSpot CMS Hubを提供しています。CMSとは、Contents Management Systemの頭文字をとったものです。直訳すると、「コンテンツ管理システム」であり、代表的なサービスにWordPressがあります。

HubSpot CMS Hubでは、開発者の手を借りずに、高度なカスタマイズが可能であり、この製品を通じてコンテンツを作成し、潜在顧客(Strangers)に情報発信していきます。

参考:HubSpot|CMS Hub

また、自社サイトに訪れた潜在顧客の情報を取得するフォームや、その潜在顧客に対してメールマーケティングなどでナーチャリングするための製品として、HubSpot Marketing Hubを提供しています。SEO経由だけでなく、広告経由でも潜在顧客と接点を持つこともあるでしょう。Marketing Hubは、広告配信の最適化や、ランディングページの作成の機能も提供しています。

参考:Hubspot|Marketing Hub

様々な場面で蓄積した顧客に関する情報はもちろんHubSpot上に蓄積されていきます。HubSpotで構築したチャットボットとの会話の内容や、資料ダウンロードなどの、サイト上での特定の行動の有無、フォームの入力内容などです。

情報発信やナーチャリングの結果、自社のコンテンツに惹きつけられた潜在顧客(Strangers)は、セールスに必要な情報を開示していき、HubSpotはそれを蓄積していきます。潜在顧客が自社で設定したペルソナに合致すると判断できる場合、潜在見込み顧客(Prospects)へと変化していきます。

Engage(信頼関係を築く)

潜在見込み顧客(Prospects)に対して、自社が提供できる価値を伝えます。その方法は、メールや電話、オンラインミーティング、訪問などさまざまですが、そこでの内容もHubSpotに蓄積されていきます。

数件のリードであれば、手動で管理できるかもしれませんが、その件数が例えば数十件から数百件と多く、潜在見込み顧客にもさまざまなフェーズが存在していた場合、手動での管理は不可能になります。

HubSpot Sales Hubは、潜在見込み顧客を自動パイプラインで管理したり、ミーティングの日程調整を効率化したり、見積もりを作成したり、セールスの優先順位をつけたりと、セールス活動の様々な場面を効率化します。

セールスにおいて一番大事な顧客と向き合う時間を増やすことで、顧客(Customer)の創出をサポートします。

参考:HubSpot|Sales Hub

Delight(満足させる)

フライホイールは、顧客を顧客で終わらせず、「推奨者(Promoters)」へと導くことも視野に入れています。この推奨者は、自社のサービスに満足した顧客が、新たな潜在顧客、潜在見込み顧客を口コミによって呼び込んでいる状態を指します。いわゆる「リファラル」をしている状態です。

顧客を推奨者へと導くには、自社のサービスに満足してもらうことが必要です。HubSpotのService Hubは、ヘルプデスクの業務効率化、顧客が自身で問題を解決できるようなナレッジベース、顧客アンケートによる顧客体験の向上など、カスタマーサービスを強固にする機能を提供しています。

参考:HubSpot|Service Hub

満足いくサービスを得られた顧客がさらなる購買や、リファラルにつながり、フライホイールの回転をより高速に回すことが可能になります。

まとめ

ここまで、HubSpotには無料の「HubSpot CRM」と、「HubSpot Marketing Hun」「HubSpot Sales Hub」「HubSpot Service Hub」「HubSpot CMS」の4つの製品があり、これらが「フライホイール」や「インバウンドマーケティング」という考え方でつながっているということがわかりました。

これらの製品を導入することで、顧客を惹きつけ、信頼関係を築き、満足させることが可能になりますが、導入には様々なハードルが存在します。

次回は「HubSpot導入前の確認事項」と題し、HubSpotを用いたマーケティングやセールスのフローを構築する際の確認事項を整理していきます。

事業会社でSaaSのWebマーケティングに1年間携わったのち、デジマールに入社。Tableau勉強中。趣味は料理。

松葉駿平

事業会社でSaaSのWebマーケティングに1年間携わったのち、デジマールに入社。Tableau勉強中。趣味は料理。

広告運用代行や各種支援について、
お気軽にご相談ください。
デジマールのマーケティングノウハウをご提供します。

お問い合わせはこちら