Webとは何か?成り立ちや基本的な仕組みを解説

目次
Webの歴史
Webの誕生
今やインターネットは私たちにとって必要不可欠なものとなっていますが、その始まりを皆さんは知っていますか?
インターネットの前身はARPANET(アーパネット)と呼ばれるコンピュータネットワークです。ARPANETが登場した時代は冷戦の時代であり、ARPANETは軍事目的で作成されたコンピュータネットワークでした。
ARPANETのコンセプトは至ってシンプルで「データ格納箇所を複数の地点に分散させることでデータが攻撃された際のリスクヘッジとなる」という理念のもと成り立っています。冷戦時代の米ソは宇宙開発や核開発で非常に緊迫した関係が続いていました。いつ戦争が始まってもおかしくないという一触即発な状態下の中においては、データ格納箇所を複数に分けた方が生存確率が上がる、というわけです。
初期のネットは米国の4つの拠点(カリフォルニア大学ロサンゼルス校、カリフォルニア大学サンタバーバラ校、ユタ大学、スタンフォード研究所)のコンピューターを結ぶものでしたが、次第に学術目的での情報交換のために使用されるようになり、1970年代に通信プロトコルであるTCP/IPが発明されたことで、インターネットと呼ばれる単語が誕生しました。
WWWという技術
1990年代には今のネットの根幹を成しているWWW(World Wide Web)という技術が誕生しました。
ARPANETがもっぱら学術目的であったのに対して、WWWは商用目的でも使用されるようになります。
WWWを簡単に説明すると「国にという単位から個人という単位まで、全ての人・団体・企業・組織・国家がWEbで繋げる技術」と評することができます。WWW上では数え切れないほどのWebサイト(日本では「ホームページ」と呼ばれることが多い)同士が繋がっておりWebサイトに上がった情報を自由に他者が閲覧できます。
1993年にはWebサイトを閲覧するためのWebブラウザであるMosaic(モザイク)が誕生し、その2年後にはInternet Expolrerが登場したことで、Webは急速に普及していくようになりました。
また、「すべての人を繋ぐ」というWWWの概念を支えているのがISP(Internet Service provider)とレンタルサーバー会社の存在です。インターネットに接続するには多額のコストや技術が必要とされたため個人が気軽に利用できるものではなかったのですが、ISPの存在でおかげで誰でも手軽にネットを利用できるようになりました。また、Webサイトを開設する際にも複雑な手順(Webサイトを自身で格納するサーバーを作る)が必要だったのですが、レンタルサーバー会社の存在で誰もでも手軽にWebサイトを開設できるようになるわけです。
Webの仕組み
IPアドレスとドメイン名
まずはドメイン名とIPアドレスの違いから説明してみましょう
皆さんが友人に宅配物を郵送する際は住所を知らないと送れないのと同じように、皆さんがWebサイトに訪れるにそのWebサイトの住所を知らないと訪れることができません。つまりIPアドレスとドメイン名はどちらもWebの住所になります。もともとはIPアドレスが最初に考案されたのですが、「数字を羅列したものになりますので覚えることが非常に困難である」という問題点がありました。そこでIPアドレスをわかりやすくしたのがドメイン名というわけです。IPアドレスとドメイン名を対応させる技術はDNS(Domain Name System)と呼ばれます。
IPアドレスは4つの数字のグループから成り立っており、それぞれのグループがドットで区切られています。
例)IPアドレス:54.240.248.0 (Amazon公式サイト)
ドメイン名の構造は4つに分類することができます。2つの例のドメイン名で分類してみましょう。
例)ドメイン名:www.amazon.co.jp
jp. . .トップレベルドメイン:国を表す。(jp=Japan com=US uk=UK)
co. . .第2レベルドメイン:目的を表す。(co=company or=organization gv=government)
amazon. . .第3レベルドメイン:ドメイン申請時に自由に選択できるが、先着順。メインドメインとも呼ばれる。
www. . .第4レベルドメイン:申請後に自由に選択できる。サブドメインとも呼ばれる。
例)ドメイン名:www.keio.ac.jp
jp. . .トップレベルドメイン:国を表す。(jp=Japan)
ac. . .第2レベルドメイン:目的を表す。(ac=academia)
keio. . .第3レベルドメイン:ドメイン申請時に自由に選択できるが、先着順。メインドメインとも呼ばれる。
www. . .第4レベルドメイン:申請後に自由に選択できる。サブドメインとも呼ばれる。
またドメインには独自ドメインと共有ドメインの2種類があり、独自ドメインはドメイン管理機関に取得申請を行い取得するものである一方で、共有ドメインは他社のドメイン名の一部に文言を付け加えるものになっている。
独自ドメイン:www.digimarl.com
共有ドメイン:www.digimarl.com/syllbus/
Webページを構成する技術的要素
HTML
HTML(Hyper Text Markup Language)はWebサイトを記述するためのマークアップ言語です。文章の一部を”<“”>”(タグ)で囲むことにより、文章の論理構造や表記方法を記述することができます。
ブラウザの「ページのソースを表記」機能を活用すれば、どのようなHTMLが使われているか確認できます。
以下はGoogleのHPの例です。
Java Script
Java Scriptはユーザーの動作に応じた動きを提供するプログラミング言語です。例えばマウスのカーソルを当てると色が変わる動きはJava Scripeopletimeによって作動しています。下記画像のQ &Aは各質問をクリックすると、隠しコンテンツとしてそのアンサーが表示されます。
CSS
CSS(Cascading Style Sheet)は見栄えを良くし、装飾をほどこすために用いられます。HTMLが外枠を作り、CSSが内枠を作るといったイメージを持てるといいでしょう。例えば文字のフォントやレイアウトの変化はCSSによるものです。下記の赤文字・緑文字はCSSによって生成されています。
まとめ
Webのそもそもの発端は軍事目的でありましたが、次第に学術目的で普及していき、WWWの誕生で急速に民間人に普及していきました。
Webを構成する要素は最初は簡素なものでしたが、次第に装飾を意識したページへと移行していったのです。