Adobeアナリティクスで役に立つアドオンをご紹介

アクセス解析といえば、多くの人がGoogleアナリティクスを真っ先に思い浮かべるでしょう。それ以外のアクセス解析ツールがあるの? という人もいるはずです。
もう一つよく知られるアクセス解析ツールとして、Adobeアナリティクスがあります。
日本ではGoogleアナリティクスが7割を超えるほどのシェアを持っているといいますので、Adobeアナリティクスの導入は必ずしも多いとはいえません。
しかし当社がマーケティングを支援する企業様でも、時おりこのAdobeアナリティクスを使用している、というケースがあります。
Adobeアナリティクスは非常に高機能、細かな分析までができるツールなのですが、独自の変数が多く企業ごとで設定内容が異なるため、使い方がわからなかったり戸惑うという方が多くいます。
この記事ではそんな時に強い味方となる、Chromeのアドオンを紹介します。
1 Adobeアナリティクス利用の実際
Adobeアナリティクスの大きな特徴は、無数に設定できる変数です。
event、eVar、Propといった変数の数や種類は、Googleアナリティクスを遥かに凌駕します。
この優位性はGoogleアナリティクスプレミアムに対しても同じで、こと変数に関してはAdobeアナリティクスの方がすぐれているといえます。
たとえばトップページからある商品へのテキストメニュー、バナーがそれぞれあり、そこからコンバージョンまでを追っていくということが、Adobeアナリティクスなら簡単にできます。
しかしこの変数の設定が多く、複雑になりすぎてわからなくなっているというケースが多く見られます。
本来だと、「SDR (Solution Design Reference)」というドキュメントに変数を記載しておきます。
しかし更新されないことが多く、あとで追加された変数が記載されていないというケースも頻繫に目にします。そもそもSDR通りにデータが取れていないということもありました。
おそらくSDRを先につくり、サイト側の実装またはテストがうまくいかなかったのでしょう。
パソコンではファビコンは表示されず、検索結果を構成する要素の位置関係も違っています。
2 Adobe Experience Cloud Debugger
SDRがきちんとしていない場合には、実際に取得しているデータを見るのが解決の近道です。
「Adobe Experience Cloud Debugger」というChromeのアドオンを使えば、そのページに設定された変数を確認することができます。

Adobe Experience Cloud Debugger
https://chrome.google.com/webstore/detail/adobe-experience-cloud-de/ocdmogmohccmeicdhlhhgepeaijenapj
3 使い方と特徴
Adobeアナリティクスが使われているページを開き、ChromeのAdobe Experience Cloud Debuggerのアドオンボタンをクリックします。
画面が立ちあがり「Analytics」メニューをクリックして、設定してある変数の情報を確認していきます。
以前Adobeは同じ機能のツールとして、「Experience Cloud デバッガー」というJavaScriptのブックマークレットを提供していました。
Experience Cloud デバッガーはそのページの値しか確認できませんでしたが、アドオンのAdobe Experience Cloud Debuggerは最初、次、その次・・・・と過去の履歴も表示されたまま、新しいページの変数が追加されていきます。
以前はそのページのみの情報が表示されるだけで前のページと見比べるのが難しかったのですが、過去分も見ることができるのでその点は非常に良くなりました。

ただしこのツールは「どの変数の設定に対して、どんな値が飛んでいるか」までがわかるツールです。
仮にProp10に「1」という値が飛んでいたとして、この1の意味までは説明してくれません。設定されている場所を考えて、それが何の値なのかは読み解いていく必要があります。
4 まとめ
Adobeアナリティクスは高価なツールというイメージが強いですが、アメリカだとスタートアップ系の企業がむしろ導入を多くしていると聞きます。
これはそうした企業こそマーケティングを強化しなければならないので、予算を投じるのだといいます。
もちろんその場合はAdobeアナリティクスだけではなく、Adobeのマーケティングツール群をセットとしています。日本ではアクセス解析としてしか理解されていませんが、本来であればAdobeアナリティクスはマーケティングの一つの機能までを担うツールです。
マーケティングを成功させるためには、Adobe Marketing Cloud製品、あるいは別のツールを使いデータを施策にまで生かしていく必要があります。
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