リスティング広告のURLパラメータ設定|流入経路をGoogleアナリティクスで分析

リスティング広告のパラメータ設定

「リスティング広告運用マニュアル」では、全13回にわたり、私たちデジマールがどのようにリスティング広告を運用し、お客様とコミュニケーションをとっていくのか、その全体像をお伝えしていきます。今回は第6回「リスティング広告のパラメータ設定」です。

  1. リスティング広告とは?
  2. リスティング広告を始める前に
  3. リスティング広告のhagakure構成
  4. リスティング広告のキーワード
  5. リスティング広告のフォーマット
  6. リスティング広告のパラメータ設定
  7. リスティング広告の予算設計
  8. [Coming Soon]リスティング広告の初期設定
  9. リスティング広告改善チェックシート
  10. リスティング広告の進捗管理
  11. リスティング広告のレポート作成
  12. リスティング広告の運用引継ぎ
  13. リスティング広告運用を外注するときの注意点

この連載は、

  • 代理店を利用したことがなく、どのようなサービスを受けられるのか知りたい方
  • 代理店に委託していて、何かしら疑問を持っている方
  • 代理店からの報告をもっと理解したい方
  • リスティング広告運用を始めたい方
  • リスティング広告の運用効率を上げていきたい方

に向けて、事前知識を包括的にインプットできる記事となっております。今回は、広告の効果測定に必須の、UTMパラメータについて解説していきます。

UTMパラメータを設定する意義

そもそもUTMとは、「Urchin Tracking Module」の略のようです。

参考:Urchin Tracking Module (UTM)

このUrchinはGoogleアナリティクスの前進ともいえるサービスであるため、名前こそUTMですが、UTMパラメータは、「Googleアナリティクスが様々なトラッキングを識別するためのパラメータ」であるという認識をしておくとスムーズかと思います。UTMパラメータの付いたURLのことを「カスタムURL」と呼びます。

参考:カスタム URL でキャンペーン データを収集する

UTMパラメータは一般に以下のような形式です。最終ページURLの後ろに?を付け、パラメータを&でつないでいきます。

 

https://example.com/?utm_source=○○&utm_medium=□□&utm_campaign=△△

 

UTMパラメータを設定する意義は、Googleアナリティクスで効果測定を行うことにあります。Google広告やYahoo!広告、Facebook広告やInstagram広告をはじめとするSNS広告、メールマガジンなど様々な媒体でUTMパラメータを設定すれば、それらの配信結果をGoogleアナリティクスでまとめて確認することができます。

もう少し詳細な説明をすれば、以下の概念図のように、UTMパラメータで集計した情報(画像では、utm_source=”媒体名”がその情報の例として掲載されています)を、ランディングページのHTMLのhead要素内に記述されているグローバルサイトタグを使ってGoogleアナリティクスに飛ばすことにより、Googleアナリティクスで集計された情報が見られるという仕組みになっています。

UTMパラメータの仕組みとグローバルサイトタグ

参考:Googleアナリティクスヘルプ|Google アナリティクスのグローバル サイトタグを設定する

UTMパラメータを設定することで、Googleアナリティクスにおいて、以下のような形式でデータを確認することができます。例えば1行目のgoogle/organicは、Google検索のオーガニックサーチ経由でページに訪問したユーザーの成果を確認できます。5行目のgoogle/cpcでは、Googleの検索広告経由でページに訪問したユーザーの成果を確認できます。

参照元・メディア

 

UTMパラメータは、5種類存在します。UTMパラメータを付与して広告配信を行えば、様々な媒体を横断して、以下のような情報をGoogleアナリティクス上に集約させることが可能です。

 

パラメータ レポート上の表示ディメンション 内容 内容例
utm_source

(必須)

参照元 参照元の検索エンジンやサイト名を識別するために利用します。 google、yahoo、facebook
utm_medium

(必須)

メディア CPC 広告、バナー、メルマガなどの分類に利用します。 email、cpc、banner
utm_campaign

(必須)

キャンペーン 商品のキャンペーン名、テーマ、プロモーション コードなどを特定するために利用します。 任意のキャンペーン名
utm_term

(任意)

キーワード 検索キーワードを特定するために利用します。 任意のキーワード
utm_content

(任意)

広告のコンテンツ 広告内、メルマガ内のリンクを区別したり、広告のクリエイティブ別に分類するために利用します。 toplink、textAなど

 

Google広告のパラメータ設定

Google広告とGoogleアナリティクスは連携がされているため、GoogleアナリティクスでGoogle広告とのリンク設定のみ手動で行えば、Google広告側でUTMパラメータを設定する必要はありません。

GoogleアナリティクスとGoogle広告のリンク設定

まず、Googleアナリティクスの画面右下の設定タブをクリックし、設定画面を開きます。

Googleアナリティクスの設定タブ

 

設定画面を開いたら、「Google広告とのリンク」をクリックします。

Googleアナリティクスの設定画面

新しいリンクグループをクリックして、GoogleアナリティクスとリンクするGoogle広告アカウントを選択します。選択できるGoogle広告アカウントは、管理者アクセス権限のあるアカウントのみです。

新しいリンクグループ

アカウントの選択

続行を押し、リンクグループのタイトルを決定したら設定は完了です。

リンクグループのタイトル

参考:Googleアナリティクスヘルプ|Google 広告とアナリティクスをリンク / リンク解除する

なお、GoogleアナリティクスとGoogle広告がリンクした状態をもう少し詳細に説明すると、「自動タグ設定がされた状態」を指します。URLにgclidという広告クリックごとに固有のIDを付与するパラメータが設定された状態で、そのgclidを用いてGoogleアナリティクスをGoogle広告を連携しているようです。

例えば最終ページURLがwww.mysite.com/の場合、www.mysite.com/?gclid=123xyzのようにパラメータが付与されます。「自動タグ設定」ができていると、UTMパラメータで得られる5つの情報に加えて、詳細な情報をGoogleアナリティクス上で確認することが可能です。自動タグ設定については以下のような説明がなされています。

手動タグ設定の場合、キャンペーン、参照元、メディア、コンテンツ、キーワードの 5 つのディメンションについてのみデータを確認できます。一方、自動タグ設定を使用すると、この 5 つ以外に次のようなディメンションのデータを確認できます。

  • クエリのマッチタイプ(キーワードと検索クエリのマッチ条件)
  • 広告グループ(対象のキーワード、クリエイティブ、クリックに関連する広告グループ)
  • 最終ページ URL(Google 広告の最終ページ URL)
  • 広告フォーマット(テキスト、ディスプレイ、動画)
  • 広告掲載ネットワーク(Google 検索ネットワーク)
  • プレースメントのドメイン(広告が表示されたコンテンツ ネットワーク上のドメイン)
  • Google 広告お客様 ID(Google 広告アカウントに設定されている固有の番号(3 部構成))

自動タグ設定を使用すると、以下のレポートで手動タグ設定の場合よりも詳しいデータを利用できます。

  • 時間帯
  • プレースメント(コンテンツ ネットワーク上で広告が表示された場所)
  • キーワードの掲載順位(Google の検索結果ページで広告が掲載された順位)
  • ディスプレイ ターゲット
  • 動画キャンペーン
  • ショッピング キャンペーン

また、今後リリースされるレポート機能や広告ユニットを利用できるのは、自動タグ設定を使用している場合のみです。

Google広告以外の媒体のパラメータ設定

Google広告はGoogleアナリティクスと簡単に連携することができました。一方Yahoo!広告やFacebook広告、メールマガジンといったその他の媒体については、個別で設定する必要があります。それぞれのUTMパラメータの役割を確認しながら設定方法を見ていきましょう。

utm_source

utm_sourceの設定は必須です。Googleアナリティクスでいうところの「参照元」というディメンションにデータを送るためのパラメータです。「参照元」は、言い換えれば媒体名のことです。

Yahoo!広告

?utm_source=yahoo

Facebook広告

?utm_source=facebook

utm_medium

utm_mediumの設定は必須です。Googleアナリティクスでいうところの「メディア」というディメンションにデータを送るためのパラメータです。「メディア」は言い換えれば、広告の種類です。utm_mediumには規則があるため、それに沿ってパラメータを作成する必要があります。具体的には、Googleアナリティクスのデフォルトチャネルを定義するルールに沿って作成します。

パラメータを設定するURLがどのチャネルに属するのかに応じて、そのチャネルに当てはまるメディアの値をパラメータに採用します。

チャネル 説明
ノーリファラー 参照元 – 完全一致 – direct AND
メディア – 完全一致 – (not set)
OR
メディア – 完全一致 – (none)
オーガニック検索 メディア – 完全一致 – organic
ソーシャル ソーシャル メディアからの参照 – 完全一致 – Yes
OR
メディア – 正規表現に一致 – ^(social|social-network|social-media|sm|social network|social media)$
メール メディア – 完全一致 – email
アフィリエイト メディア – 完全一致 – affiliate
参照元サイト メディア – 完全一致 – referral
有料検索 メディア – 正規表現に一致 – ^(cpc|ppc|paidsearch)$
AND
広告掲載ネットワーク – 完全一致しない – Content
他の広告 メディア – 正規表現に一致 – ^(cpv|cpa|cpp|content-text)$
ディスプレイ メディア – 正規表現に一致 – ^(display|cpm|banner)$
OR
広告掲載ネットワーク – 完全一致 – Content
(使用不可)または(その他) どのチャネルの定義にも一致しないセッション。

例えば、Yahoo!広告の検索広告であれば、「有料検索」のチャネルに当てはまるので、utm_mediumには、cpc、ppc、paidsearchのいずれかの値を採用するというイメージです。

Yahoo!広告

?utm_source=yahoo&utm_medium=cpc

Facebook広告

?utm_source=facebook&utm_medium=display

メールマガジン

?utm_source=owned&utm_medium=email

utm_campaign

utm_campaignの設定は必須です。Googleアナリティクスでいうところの「キャンペーン」というディメンションにデータを送るためのパラメータです。「キャンペーン」はまさしく管理画面で設定できるキャンペーン名のことです。メールマガジンのようにキャンペーン名が存在しない場合は、配信日時や配信目的など、どんなプロモーションのためのメールなのか分かる値をパラメータに代入します。

Yahoo!広告

?utm_source=yahoo&utm_medium=cpc&utm_campaign=summer_sale

Facebook広告

?utm_source=facebook&utm_medium=display&utm_campaign=summer_sale

メールマガジン

?utm_source=owned&utm_medium=email&utm_campaign=20201116

utm_term

utm_termの設定は任意です。Googleアナリティクスでいうところの「キーワード」というディメンションにデータを送るためのパラメータです。有料検索広告向けにキーワードを指定できます。

Yahoo!広告

?utm_source=yahoo&utm_medium=cpc&utm_campaign=summer_sale&utm_term=shirt

utm_content

utm_contentの設定は任意です。Googleアナリティクスでいうところの「広告のコンテンツ」というディメンションにデータを送るためのパラメータです。媒体、メディア、キャンペーン名の同じ広告を区別するために広告名を指定したり、同じメール内の異なるCTAのURLで値を変えることでABテストを行うなどの使い方があります。

Facebook広告

?utm_source=facebook&utm_medium=display&utm_campaign=final_sale&utm_content=creativeA
?utm_source=facebook&utm_medium=display&utm_campaign=final_sale&utm_content=creativeB

メールマガジン

?utm_source=owned&utm_medium=email&utm_campaign=20201116&utm_content=linkA
?utm_source=owned&utm_medium=email&utm_campaign=20201116&utm_content=linkB

カスタムURLのテンプレート化

UTMパラメータは、広告ごとの成果を確認するものなので、広告単位でデータを取得したいところです。しかし、入稿した広告一つ一つにUTMパラメータを付与することは面倒であり、また設定ミスを引き起こします。

 

このような課題を解決するために、アカウントやキャンペーン、広告グループで共通のパラメータをテンプレート化して設定できる「トラッキングテンプレート」と、UTMパラメータに代入される値を動的に取得できる「Value Trackパラメータ」、詳細にパラメータに入る値を指定できる「カスタムパラメータ」を用います。

例えば、Yahoo!広告で検索広告のトラッキングテンプレートを作成する場合、以下のようになります。

{lpurl}?utm_source=yahoo&utm_medium=cpc&utm_campaign={_campaign}&utm_term={keyword}&utm_content={_creative}
Copy

トラッキングテンプレート

トラッキングテンプレートは、

{lpurl}?utm_source=yahoo&utm_medium=cpc&utm_campaign={_campaign}&utm_term={keyword}&utm_content={_creative}

この枠組み全体を指します。

このトラッキングテンプレートは、サイトリンク、キーワード、広告、広告グループ、キャンペーン、アカウントのそれぞれの単位で作成可能で、この順番で適応されるテンプレートの優先順位決まっています。例えば、広告とアカウントで違うトラッキングテンプレートが設定されていた場合、広告のトラッキングテンプレートが採用されます。

参考:Google広告|トラッキング テンプレート

なお、Yahoo!広告では、トラッキングテンプレートはトラッキングURLとして、クイックリンク、広告、キーワード、広告グループ、キャンペーン、アカウント単位で設定可能です。

参考:Yahoo!広告ヘルプ|トラッキング情報の管理について(トラッキングURL、カスタムパラメータ)

ValueTrackパラメータ

ValueTrackパラメータは、

{lpurl}?utm_source=yahoo&utm_medium=cpc&utm_campaign={_campaign}&utm_term={keyword}&utm_content={_creative}

{}で囲まれた赤字部分を指します。

{lpurl}には、最終ページURLが代入されます。utm_term={keyword}の場合、広告クリック時にヒットしたキーワードをutm_termに代入することになります。実際には検索語句と登録しているキーワードはマッチタイプの関係で一致しないこともありますが、ユーザーが「スニーカー通販」で検索した場合、utm_term=スニーカー通販という形で代入されます。

参考:Google広告ヘルプ|ValueTrack パラメータでトラッキングを設定する

なお、Yahoo!広告では、「トラッキング用パラメータ」という名前でGoogleと同じような動的なパラメータが利用可能です。

参考:Yahoo!広告ヘルプ|トラッキング用パラメータについて

カスタムパラメータ

カスタムパラメータは、

{lpurl}?utm_source=yahoo&utm_medium=cpc&utm_campaign={_campaign}&utm_term={keyword}&utm_content={_creative}

{_}で囲まれた赤字部分を指します。

トラッキングテンプレートを設定した上で、キャンペーン単位や広告単位、キーワード単位で変更したい値がある場合に使用します。{_campaign}の場合、キャンペーンのURLオプションのページで

カスタムパラメータ

このように設定すると、任意の値を{_campaign}の部分に代入可能です。画像の場合、summer_saleが代入されます。

参考:Google広告ヘルプ|高度なトラッキング用のカスタム パラメータを作成する

Yahoo!広告でもカスタムパラメータを設定可能です。

参考:Yahoo!広告ヘルプ|トラッキング情報の管理について(トラッキングURL、カスタムパラメータ)

まとめ

ここまでリスティング広告のUTMパラメータについて見てきました。UTMパラメータ設定を正確に行えば、Googleアナリティクスで広告媒体を横断した分析が可能になります。UTMパラメータとは何なのか、どのような仕組みなのかを把握すれば、どのパラメータに、どんな値を代入すればいいのかが分かります。

今回はUTMパラメータの紹介にとどめましたが、Googleアナリティクスでカスタムディメンションやカスタム指標を作成すれば、より詳細なトラッキングに関するデータを計測することも可能です。パラメータを駆使し、広告の成果確認を充実させていきましょう。

次回は第7回、「リスティング広告の予算設計」です。

  1. リスティング広告とは?
  2. リスティング広告を始める前に
  3. リスティング広告のhagakure構成
  4. リスティング広告のキーワード
  5. リスティング広告のフォーマット
  6. リスティング広告のパラメータ設定
  7. リスティング広告の予算設計
  8. [Coming Soon]リスティング広告の初期設定
  9. [Coming Soon]リスティング広告改善チェックシート
  10. リスティング広告の進捗管理
  11. リスティング広告のレポート作成
  12. リスティング広告の運用引継ぎ
  13. リスティング広告運用を外注するときの注意点

リスティング広告運用代行

松葉駿平

横浜国立大学4年生。デジマールインターン生。事業会社でSaaSのWebマーケティングに1年間携わったのち、デジマールに入社。Tableau勉強中。趣味は料理で、「家事労働の労働生産性」をテーマに卒論を執筆中。

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