リスティング広告のキーワードとマッチタイプを解説【運用例付き】

リスティング広告のキーワード

「リスティング広告運用マニュアル」では、全13回にわたり、私たちデジマールがどのようにリスティング広告を運用し、お客様とコミュニケーションをとっていくのか、その全体像をお伝えしていきます。今回は第4回「リスティング広告のキーワード」です。

  1. リスティング広告とは?
  2. リスティング広告を始める前に
  3. リスティング広告のhagakure構成
  4. リスティング広告のキーワード
  5. リスティング広告のフォーマット
  6. リスティング広告のパラメータ設定
  7. リスティング広告の予算設計
  8. [Coming Soon]リスティング広告の初期設定
  9. リスティング広告改善チェックシート
  10. リスティング広告の進捗管理
  11. リスティング広告のレポート作成
  12. リスティング広告の運用引継ぎ
  13. リスティング広告運用を外注するときの注意点

本記事は、

  • 代理店を利用したことがなく、どのようなサービスを受けられるのか知りたい方
  • 代理店に委託していて、何かしら疑問を持っている方
  • 代理店からの報告をもっと理解したい方
  • リスティング広告運用を始めたい方
  • リスティング広告の運用効率を上げていきたい方

に向けて、事前知識を包括的にインプットできる記事となっております。今回は、キーワードの基本的な役割から、マッチタイプの詳細、キーワードと入札戦略の関係性について解説していきます。

※本記事は、Googleパートナー・Yahoo!認定パートナーである、デジマール株式会社が執筆・監修しているものです。

Google広告のキーワードの仕組み

Google広告ヘルプの記述を見てみます。

キーワードとは、ユーザーが検索している語句と広告を一致させるために使用される単語やフレーズです。
(中略)
ユーザーによる商品やサービスの検索に合わせて広告を表示するためには、ユーザーが検索に使用する単語やフレーズをキーワードに設定する必要があります。

ターゲットとするユーザーに広告を配信するためには、自社商品に関連するキーワードを推測し、広告グループ単位で適切な広告やランディングページと共に登録する必要があります。

登録したキーワードが検索されると、同じキーワードを登録しているアカウント間でオークションが開始されます。キーワード登録時に設定した入札価格や、キーワードに紐づく広告の品質などを加味して、広告の掲載順位が決定します。

4種類のマッチタイプについて

キーワードのマッチタイプは、登録したキーワードとどれくらい「マッチ」する検索語句に広告を配信するかを決定する設定です。同じキーワードを登録したとしても、マッチタイプが違えば、表示回数は大きく変わるため、重要な設定といえます。

マッチタイプには「部分一致」「絞り込み部分一致」「フレーズ一致」「完全一致」の4種類があります。タイプごとの概要と設定方法について見ていきます。

部分一致

デフォルトのマッチタイプです。キーワードに追加した語句だけでなく、類義語、誤字、表記のゆれ(例:「振り込み」と「振込」)、関連語句など、キーワードに関連するパターンに対して自動的に広告が表示されます。

また、ユーザーと関連性の高い広告を表示するために、ユーザーの最近の検索内容も考慮に入れられる場合があります。

部分一致キーワード: マッチする検索語句の例:
低炭水化物 ダイエット プラン ・炭水化物不使用 食品

・低炭水化物 ダイエット

・低カロリー レシピ

・地中海 ダイエット プラン

・炭水化物摂取制限 ダイエット プログラム

Google検索における検索の20%は過去90日間検索されたことがない語句という事実を考慮すれば、登録したキーワードの関連語句の検索についても網羅している部分一致は時間の節約の観点で大変有用なマッチタイプといえます。

一方でお客様のビジネスと関係の薄い検索語句でも広告配信してしまう可能性も高いことが欠点です。そこで、コンバージョンしているがその後の成果が低いキーワードや検索語句があれば除外設定することで、部分一致での広告配信を最適化していきます。

キーワードの除外設定に関しては後述いたします。

絞り込み部分一致

絞り込み部分一致では、部分一致よりも細かいキーワードの調整が可能です。キーワードにプラス記号(+)を付けて登録します。+を付けて登録したキーワードやその類似パターンが検索語句に含まれるときのみ広告が掲載対象となります。+を付けた語句に関しては、部分一致のように類義語や関連パターンは含まれません。

絞り込み部分一致

たとえば、「+赤 +靴」というキーワードを登録した場合、「赤い靴 セール中」や「男性用の赤い靴」という検索語句とマッチしますが、「青い靴」(類義語)や「赤いトレッキング シューズ」(関連パターン)という検索語句とは一致しません。

絞り込み部分一致キーワード 広告が表示される可能性がある検索語句 広告が表示されない検索語句
+メンズ +シューズ ・セール中のメンズシューズ

・おしゃれな紳士靴

・男性用シューズ

・男性用の靴下と靴

・メンズソックス

・子供向けスニーカー

+芝 +刈り +サービス ・芝刈りサービス

・芝刈りと刈り込みサービス

・草刈りとガーデニング サービス

・草刈りサービスの料金

・ガーデニング サービス

・芝生エアレーション サービス

+記号は船の錨のようなイメージです。船の錨は、船をしっかりと固定はしませんが、意図しないほど遠くに船が流れることを防ぎます。絞り込み部分一致の+記号は、つづり間違い、表記ゆれ、略語といった類似パターンには柔軟に対応してほしいが、類義語や関連のパターンといった、意図しない幅広い語句に対応させたくないキーワードに利用します。

フレーズ一致

フレーズ一致では、指定したキーワードと完全に一致するフレーズや、その類似パターンの前後に他の語句が含まれるフレーズが検索された場合に広告が表示されます。キーワードを、””で挟んで登録します。

フレーズ一致キーワード: マッチする検索語句の例: 広告が表示されない検索語句の例:
“テニス シューズ” ・赤 革 テニス シューズ

・セール テニス シューズ 購入

・赤い テニス シューズ

・テニスのシューズ

・テニス スニーカー 靴ひも

フレーズ一致は棒磁石のようなマッチタイプです。“”をつけて登録したキーワードは変動がほとんどなく、その前後に、意図しない検索語句がくっつくイメージです。

完全一致

完全一致では、検索語句が指定したキーワードと完全に一致する、またはその類似パターンに該当する検索に対してのみ、広告が表示されます。キーワードを、[]で挟んで登録します。完全一致で登録したキーワードと同じ意味を持つ検索語句は、つづりや文法の違いがあっても類似パターンと見なされ、そのような検索語句にも広告配信されます。

完全一致キーワード 広告が表示される検索語句の例 広告が表示されない検索語句の例
[男性用の靴] ・靴 男性用

・男性用 靴

・男性用靴

・男性用の靴

・赤い靴 男性用

・購入 男性用靴

[オートバイ] ・バイク ・競技用 自動二輪
[無料素材 画像] ・フリー素材 画像 ・ストック画像

完全一致は石のようなマッチタイプです。基本的には登録した語句と完全に一致する検索語句以外で広告配信されることはありません。登録したキーワードの前後に語句がくっついている場合も広告配信されません。

キーワードの追加方法

Google広告の管理画面上でキーワード設定する方法は2つあります。一つ目は、キーワードの階層で、設定する方法です。キーワード>検索キーワードの+ボタンを押し、キーワードを追加するキャンペーン、広告グループを選択します。キーワードの追加画面でキーワードを追加します。

Google広告のキーワード追加画面

二つ目は、キーワード>検索語句の階層で、成果の出ているクエリをキーワードとして設定する方法です。「追加済み/除外済み」列で「なし」というステータスになっているものはキーワードとして登録が可能です。

効果の出るキーワードの選定方法

主軸となるキーワードを設定

主軸となるキーワードには、自社の商品やサービスを一言でまとめた語句を選びます。例えば男性用のスポーツシューズを販売している場合、「メンズ スポーツ シューズ」のように、ターゲットに最も幅広くリーチしそうな語句が当てはまります。

商品やサービスの強みを副軸に設定

自社の商品やサービスの強みや特徴をキーワードに入れ込むことで、関心の高いユーザーに広告配信することができます。例えば、「メンズ スポーツ シューズ」の中でも、室内スポーツ向けに強みがある場合、「メンズ 室内 スポーツ シューズ」というキーワードが考えられます。

また、室内スポーツの中でもバスケットボールに強みがあるなら、「メンズ バスケットボール シューズ」というキーワードが考えられるでしょう。また、送料無料や返品無料といった強みがあれば、「メンズ スポーツ シューズ 送料無料」「メンズ バスケットボール 返品無料」といったキーワードが考えられます。

キーワードを広告グループに分類する

キーワードをひとつの広告グループにまとめるよりも、目的に合わせていくつかの広告グループに分けて登録するほうがターゲットを絞って広告配信ができます。Google広告のヘルプでは、1つの広告グループに5~20個ほどのキーワードを設定することが推奨されています。

オススメの無料キーワード選定ツール

Googleキーワードプランナー

Googleキーワードプランナーでは、キーワードの候補を入力することで、そのキーワードと、そのキーワードに類似するキーワードに関する情報を取得できます。具体的には、月間の検索ボリューム、競合性、推奨される入札単価などを比較することができます。

参考:キーワードプランナー

Goodkeyword

キーワードを入力するだけで、そのキーワードに関連するキーワードを一覧表示してくれるサービスです。Google検索だけでなく、Bingや楽天、GooglePlayでの関連キーワードを表示してくれるのが大きな特徴です。

参考:GoodKeyword

Ubersuggest

SEOのキーワード抽出ツールで、無料版と有料版があります。キーワードのボリューム、CPC、有料難易度、検索者の年齢分布、関連キーワードといった、他のツールでは把握しにくいデータをCSVでダウンロード可能な点が魅力です。

参考:Ubersuggest

特定のキーワードを除外設定する

除外キーワード設定の目的とマッチタイプ

除外キーワードを設定すると、特定の検索語句を広告の表示対象から除外することができます。除外対象には、登録しているキーワードと同じ表記をするが意味が異なる語句を選びます。例えば、食器のグラスを販売している場合、「サングラス」、「グラス ファイバー」などの語句を除外キーワードとして追加します。
除外キーワードも、マッチタイプを選択できますが、キーワードを登録する際のマッチタイプとは異なります。主な違いは、類義語、表記ゆれ、誤字などの関連パターンも除外の対象に追加する必要があることです。以下の例の場合、「ランニングシューズ」という部分一致の除外キーワードを設定しています。「テニスシューズ」や「ランニングの靴」といったキーワードの類義語や表記ゆれの検索語句にも広告が表示されることが分かります。

部分一致の除外キーワード: ランニング シューズ

検索 広告の表示対象
青 テニス シューズ  〇
ランニングの靴  〇
青 ランニング シューズ  ✖
シューズ ランニング  ✖
ランニング シューズ  ✖

除外キーワードの設定方法

除外キーワードは、キャンペーン単位でも、広告グループ単位でも設定できます。キーワード>除外キーワードの階層から、ひとつずつ除外キーワードを設定することができます。

また、いくつかのキャンペーンや広告グループに共通の除外キーワードを設定したい場合は、共有ライブラリから、除外キーワードリストをキャンペーンか広告グループに紐づけることで設定が可能です。

入札戦略とマッチタイプの組み合わせ例

デジマールではマッチタイプによって入札戦略を使い分けています。キャンペーンごとにどのような目的を達成したいのか、それに応じて、登録するキーワードのマッチタイプと入札戦略は決まります。ここでは一例をご紹介します。

指名キーワードで広告配信し、機会損出を防ぎたい

指名キーワードで広告配信をする場合、「広告が出ていない」という状況を極力減らすことが目的になります。このとき有用なマッチタイプは「完全一致」「フレーズ一致」、入札戦略は「目標インプレッションシェア」です。

基本的に指名キーワードには競合がいないため、完全一致やフレーズ一致で入稿すると、非常に安価な入札単価で広告出稿ができます。部分一致で登録することもできますが、完全一致やフレーズ一致に比べて対応する検索語句が広がるため、入札単価は高騰します。

目標のインプレッションシェアを100%に設定すれば、指名キーワードが検索されたときには限りなく100%に近い確率で広告配信されます。

このように「完全一致」や「フレーズ一致」で指名キーワードを登録し、入札戦略を「目標インプレッションシェア」に設定することで、クリック単価の低い広告を機会損出なく出稿できます。

ミドルワードで広告配信し、コンバージョン数を最大化させたい

ミドルワードとは、検索数が中程度のキーワードのことであり、基本的には複数語句で構成されたキーワードを指します。ミドルワードを狙う場合、「部分一致」や「絞り込み部分一致」を使用します。
検索数ごとのキーワードの呼称

ミドルワードでコンバージョン数を最大化させるには、一定数の入札機会を基にしたデータが必要です。そのため、運用のフェーズに応じて入札戦略を変更します。

運用初期

まだデータの少ない運用初期は、広告の表示回数及びクリック数を最大化し、どんな顧客がコンバージョンにつながりやすいのかのデータを採取します。
具体的には、「部分一致」「絞り込み部分一致」のキーワードが登録されているキャンペーンを、「クリック数の最大化」の入札戦略で運用します。

データ蓄積後

コンバージョンのデータがある程度蓄積されたら、入札戦略を「コンバージョン数の最大化」、あるいは「目標コンバージョン単価」に切り替えます。
「コンバージョン数の最大化」では、コンバージョン単価はあまり考慮せず、コンバージョン数が多くなるように広告配信します。「目標コンバージョン単価」では、設定したコンバージョン単価を上回ることがないように広告配信をします。

「部分一致」や「絞り込み部分一致」でキーワードを登録しているため、コンバージョンにつながらない検索語句に広告配信されていることもあります。キーワード単位で広告の成果を確認し、成果の低いキーワードや検索語句は随時除外することでコンバージョン単価を抑えることができます。

まとめ

ここまで、リスティング広告のキーワードについて見てきました。キーワードはマッチタイプについて理解した上で、キャンペーンの目標との関係性も絡めながら設定していきます。ちょっとの設定ミスが広告の成果に大きく響くため、慎重な設定が必要です。

次回は第5回、「リスティング広告のフォーマット」です。レスポンシブ広告や拡張テキスト広告といった基本的なフォーマットに加えて、広告運用を楽にする広告カスタマイザについても詳細に見ていきます。

  1. リスティング広告とは?
  2. リスティング広告を始める前に
  3. リスティング広告のhagakure構成
  4. リスティング広告のキーワード
  5. リスティング広告のフォーマット
  6. リスティング広告のパラメータ設定
  7. リスティング広告の予算設計
  8. [Coming Soon]リスティング広告の初期設定
  9. リスティング広告改善チェックシート
  10. リスティング広告の進捗管理
  11. リスティング広告のレポート作成
  12. リスティング広告の運用引継ぎ
  13. リスティング広告運用を外注するときの注意点

リスティング広告運用代行

松葉駿平

横浜国立大学4年生。デジマールインターン生。事業会社でSaaSのWebマーケティングに1年間携わったのち、デジマールに入社。Tableau勉強中。趣味は料理で、「家事労働の労働生産性」をテーマに卒論を執筆中。

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