リスティング広告引継ぎの手順を解説【GoogleとYahoo!の違いは?】

リスティング広告の運用引継ぎ

「リスティング広告運用マニュアル」では、全13回にわたり、私たちデジマールがどのようにリスティング広告を運用し、お客様とコミュニケーションをとっていくのか、その全体像をお伝えしていきます。今回は第12回「リスティング広告の運用引継ぎ」です。

 

この連載は、
代理店を利用したことがなく、どのようなサービスを受けられるのか知りたい方
代理店に委託していて、何かしら疑問を持っている方
代理店からの報告をもっと理解したい方
リスティング広告運用を始めたい方
リスティング広告の運用効率を上げていきたい方

に向けて、事前知識を包括的にインプットできる記事となっております。

リスティング広告について、基礎を知りたい方は「リスティング広告とは?」の記事をご覧ください。

今回は、代理店に運用を依頼するとき、また代理店を変更する際に必要となる運用引継ぎ、特にアカウント移管について解説していきます。

※本記事は、Googleパートナー・Yahoo!認定パートナーである、デジマール株式会社が執筆・監修しているものです。

広告アカウントの役割を理解する

広告アカウントの役割を一言で表せば、「支払い機能」です。Google広告やYahoo!広告といった媒体で、月ごとに発生する広告費を支払うための設定をアカウント単位で行っています。

アカウントの役割

代理店は数多くのアカウントを抱えている状態です。規模の大きい会社でも同じように数多くのアカウントを抱えているでしょう。
代理店や規模の大きい会社のアカウント状況

MCCアカウント

Google広告とYahoo!広告では、MCCアカウントという、会社のアカウントを統括する役割を持つアカウントを用いることで、支払い情報や予算をまとめて管理をすることができます。
(Yahoo!広告では、2020年11月よりMCCアカウントの利用が可能になります。)
MCCアカウント

アカウント移管では、このMCCアカウントが重要になります。

アカウント移管

アカウント移管を一言でいえば、「代理店のMCCアカウント傘下にお客様のアカウントを紐づけること」を言います。

アカウント移管前

移管前はお客様のアカウントで広告運用をしています。もちろん支払いもお客様のアカウントの情報を基に行われています。

アカウント移管

アカウント移管

リスティング広告運用を外注することが決まり、代理店にアカウント移管をする場合、あるいは今利用している代理店から異なる代理店に運用を引き継ぐときには、アカウント移管を行います。前述したように、代理店のMCCアカウントの傘下へお客様のアカウントを紐づける手続きを行います。

アカウント移管後

アカウント移管後
アカウント移管が完了しました。最後にお客様をユーザー招待し、アカウントの閲覧権限を付与します。
 ユーザー招待
ユーザー招待

ユーザー招待を承諾すれば、お客様のGoogleアカウントからいつでもアカウントの状態を確認可能です。この状態になって初めてアカウント移管は完了となります。

アカウント移管の手順

アカウント移管でどのようなことが起こっているか、具体的に見てみましょう。

アカウントのIDをお客様と代理店の間で共有する

それぞれの広告アカウントには固有のアカウントIDが振られています。Google広告であれば、〇〇〇-〇〇〇-〇〇〇の9桁、Yahoo!広告であれば、〇〇〇〇〇〇〇の7桁のIDが確認できます。
このIDをお客様から代理店に共有いただき、どのアカウントをMCCアカウントに紐づけるのかを把握します。

代理店がMCCアカウントでサブアカウントを設定する

サブアカウントとは、MCCアカウント傘下のアカウントのことを言います。お客様のアカウントをサブアカウントに追加することでアカウント移管は完了です。
サブアカウント

Google広告のMCCアカウント上では、[設定]の[サブアカウントの設定]から、共有いただいたIDを記入しお客様へリクエストを送信します。リクエストを承認するとお客様のアカウントはMCCアカウントに紐づきます。
サブアカウント追加
なお、代理店乗り換えの場合、リクエスト承諾後は、アカウントが二重に紐づいている状態なので、お客様のアカウントから以前の代理店との連携を解除いただきます。

代理店がユーザー招待を行う

サブアカウントの管理画面から[設定と請求]>[アクセスとセキュリティ]より、アカウントにアクセスできるユーザーを招待します。アクセス権限は何段階かあり、代理店は管理者、お客様は「メール専用」、「お支払い情報専用」、「読み取り専用」、「標準」の5段階で権限付与します。

広告費の請求

実際に運用が始じまり月末になると広告費の支払いが発生します。多くの場合、代理店がMCCアカウント経由でサブアカウント合算の支払いを行い、その後、それぞれのアカウントのお客様へ請求書を発行し広告費を後払いいただきます。この請求金額には運用手数料が含まれます。

Yahoo!広告のアカウント移管に関して

Yahoo!広告では、2020年11月よりMCCアカウントを用いたアカウント移管が可能になります。以前は代理店が新規にアカウントを作成し、ビジネスIDをお客様に共有する形で運用していましたが、MCCアカウントによってお客様のアカウント設定そのままにアカウント移管が可能になります。

まとめ

ここまでリスティング広告のアカウント運用引継ぎの手順を見てきました。操作自体は難しくないものの、実際どのようにアカウントが移動しているのかを視覚的に理解することで代理店が何をしているのかが理解しやすくなります。もちろん運用の引継ぎにはこのような管理画面上の操作だけでなく、これまでの運用状況やお客様のビジネスに関する情報共有の過程が必要です。信頼できる代理店を見つけた際に、この記事をぜひ役立ててみてください。

次回第13回は最終回、「リスティング広告運用を外注するときに注意するポイント7選」です。数ある代理店の中からお客様のビジネスパートナーにふさわしい代理店を選ぶにはどんな点に気を付ければいいのか、代理店目線で解説していきます。

  1. デジマールの考えるリスティング広告とは?
  2. リスティング広告を始める前に
  3. リスティング広告のhagakure構成
  4. リスティング広告のキーワード
  5. リスティング広告の広告文 / ディスプレイ広告のフォーマット
  6. リスティング広告のパラメータ設定
  7. リスティング広告の予算設計
  8. リスティング広告の初期設定
  9. リスティング広告改善チェックシート
  10. リスティング広告の進捗管理
  11. リスティング広告のレポート作成
  12. リスティング広告の運用引継ぎ
  13. リスティング広告運用を外注するときの注意点

 

また、デジマールでは、リスティング広告運用の無料相談を実施しております。

「リスティング広告を始めてみたい」

「引継ぎの仕組みを理解している代理店に運用を頼みたい」

といったリスティング広告のご相談については、「リスティング広告運用代行」をご覧ください。

 

リスティング広告運用代行

趣味は茶道と料理。

松葉駿平

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