代理店を選ぶ際のポイント7選を、代理店の視点からご紹介します。
リスティング広告について、基礎を知りたい方は「リスティング広告とは?」の記事をご覧ください。
1. 運用者と担当者
扱う商品・サービスの理解度が、リスティング広告運用の成果に大きな影響を与えます。お客様のビジネスの成長に向き合ってくれる担当者なのか、ただ運用をするだけの担当者なのかは、担当者の経験以上に見極めるべき観点です。
運用者と担当者が違うことがある
リスティング広告運用の代理店には、2つのパターンがあります。運用者が担当者であるパターンと、運用者と担当者が違うパターンの2つです。1つ目のパターンでは、お客様のビジネスを理解した担当者が運用し、その成果を報告してくれます。
一方、2つ目のパターンでは、担当者が打ち合わせに参加し、その内容を基に社内の運用者が実際の広告運用を行います。このパターンの場合、運用者が広告運用に集中できるというメリットがありますが、数多くの顧客を抱えて、一つ一つの運用が粗雑になっている場合があります。特に、予算規模が小さい場合、経験の浅い運用者へたらいまわしにされたり、別会社へ下請けされたりと成果から遠ざかってしまいます。
ポイント①:実際に運用する人に会う
運用をお願いする前に、「実際に運用する方とお会いしたいです」と話してみましょう。現在の担当者が運用者であれば安心でしょうし、たとえ運用者が異なる場合でも、一度顔を合わせることで、成果に誠実に向き合ってくれる人か判断できます。万が一不安を感じた場合には違う運用者を紹介してもらうか、他の代理店を検討するとよいでしょう。
2.アカウントの開示
運用する人に会い、信頼できると判断できても、アカウント情報の開示がなければ、実際にどのような運用をしているのか把握することはできません。
アカウントの開示をしない理由はない
誠実な運用の前提は、情報共有にあります。適切な運用をしているかは、アカウントを見ればわかるため、アカウントを開示しない代理店を選ぶ理由はありません。
アカウントを非公開にしている場合、広告費を月初に使い切り、その後は特に運用していなかったり、初期設定だけ済ませて、キーワードや広告の精査をしていなかったりと、予算は使い切っているが成果が最大化されていないケースが考えられます。
ポイント②:アカウントの共有をしてもらう
Google広告であれば、自身のGoogleアカウントを準備した上で、ユーザー招待をしてもらうことで、アカウントの情報をいつでも確認できます。Yahoo!広告の場合、ユーザー招待の機能はないため、代理店が新しく作成する広告アカウントのIDとパスワードを共有してもらうことでアカウントにログインし、情報を確認します。
もしこれらの対応をしてもらえない場合、オンラインミーティングの画面共有やスクリーンショットの共有をしてもらいましょう。
3. コミュニケーション
コミュニケーションは代理店が親身になって運用を担当してくれるかを測る上で最大のポイントになります。お客様と対等な立場で、同じ視座に立って運用してくれるのかを見極めましょう。
コミュニケーションの体制は代理店によって異なる
代理店によってコミュニケーションの頻度は大きく異なります。月に1回のミーティング以外コミュニケーションをとる機会がないような体制から、チャットや電話で連絡すればいつでもコミュニケーションが取れる体制まで様々です。
どのようなコミュニケーションスタイルが望ましいかはお客様次第ですが、商品やサービスに大きな変更があった場合、リスティング広告運用の成果を確認したい場合に連絡が取りにくい状態は機会損失につながります。
ポイント③:コミュニケーション体制を確認する
コミュニケーション体制は、媒体と頻度で確かめます。「連絡はどれくらいのペースで取れますか」「連絡はどのような媒体を用いますか」といった質問をするとよいでしょう。
「月1回のミーティングで成果報告いたします」
「週次でレポートを提出いたします」
「チャットや電話でいつでもご質問ください」
といった回答が得られるでしょう。
連絡頻度が低い場合は、信頼できる会社、担当者であるか確かめ、気軽に連絡が取れる場合は、どのような媒体を用いるのかを確認しましょう。
4.手数料率
代理店を選ぶ上で一番の比較検討材料になるのは、手数料率ではないでしょうか。手数料率が高ければ丁寧な運用が見込めますし、低ければ最低限の運用にとどまると考えられます。
標準的な手数料率は15%~20%といわれています。
手数料率が高い場合
手数料率が30%や40%と標準と比べて高い場合、特殊な事情がない限りは他の代理店を探すのが得策です。リスティング広告運用では、基本的に使える予算が多いほど成果も高くなるので、手数料率を余分に支払うメリットはありません。
ただし、大手の総合広告代理店がリスティング広告以外のオプションも含めて手数料率を標準より高く提示することもあるため、費用対効果が見合う場合は必ずしも高すぎるとはいえません。
手数料率が低い場合
手数料率が業界標準よりも低い、例えば10%以下の場合、丁寧な運用はあまり期待できません。手数料率が低い分、営業に力を入れ、大量のアカウントを運用するビジネスモデルを採用していると考えられるためです。手数料率が低い分広告運用に投下できる費用は多くなりますので、より低い手数料率でより高い成果が期待できる代理店の追求は大事です。一方で、手数料率はサービスの質を測る上での指標にもなるので、標準的な手数料率でより高い成果を見込める代理店探しの観点も持ち合わせるとよいでしょう。
ポイント④:手数料率を確認する
前述したように、手数料率は高すぎても低すぎても最終的な費用対効果に影響を与える可能性があります。「手数料率は何%ですか」「運用者一人当たりのクライアント数は」といった質問は早めにしておくとよいでしょう。また、広告費用の最低金額が設定されている代理店や、最低金額以下の場合は定額の手数料を採用している代理店もあります。
5.契約期間
ポイント⑤:契約期間を確認する
いざ運用をお願いしようと思ったときの、最後の検討事項は契約期間です。最低3か月から月ごとの更新で利用可能な代理店から、半年契約の代理店まで様々です。「最短契約期間は何か月ですか」「契約更新は月ごとですか」といった質問で確認しましょう。
代理店を変更する場合には、金額だけでなく、引継ぎのための時間もコストとしてかかります。長期的に付き合うことのできる代理店かという観点での判断が重要です。
6.同業種の運用実績
ポイント⑥:契約期間を確認する
これまでご紹介した観点で代理店を選び、数社残った場合は、同業種の運用実績がどれだけあるかで最終的な比較検討をしましょう。担当者に直接聞いてみるほか、ホームページでクライアントのインタビュー記事を掲載していることもあります。
同業種の運用実績があると、CPCやCPAに関する感覚を持っていたり、ターゲットの検証を他社の運用で終えていたりと、リスティング広告で運用初期に必要な検証期間を短く運用が始められるため、費用対効果の高い運用が期待できます。
7.バナーの制作
バナーの制作代行も代理店探しと同じく難しい
「リスティング広告で成果が出たから、ディスプレイ広告の運用もお願いしたい」と考えることもあるかもしれません。リスティング広告の運用のスキルはディスプレイ広告の運用にも通じるため、お任せすること自体問題はありません。しかし、ディスプレイ広告にはバナーが必須です。
バナーのデザインはリスティング広告の広告文以上に成果に影響があります。ABテストによる広告の最適配信のためにもバナーを数多く準備する必要があります。代理店にデザイナーがいれば、バナー広告の作成、修正、入稿まで一気通貫で対応できるため、ディレクションの負担が削減され、ABテストもより綿密に行うことが可能です。
ポイント⑦:バナーも制作してくれるのか確認する
「バナーの制作も対応いただけますか」という質問のほか、「これまで作成したバナー例を見せていただけますか」「バナーの制作にかかる時間」「バナーの制作の費用形態」といった具体的な質問もしておきます。特にデザイナーは業務過多のことが多いため、制作にかかる時間は明確にしておくとよいでしょう。
また、ビジュアルデザインが優れていることも大事ですが、「どれだけクリックしてもらえるバナーであるか」を意識して制作してくれるか、も重要です。
8.まとめ
今回ご紹介したポイントは以下の7つです。
- ポイント①:実際に運用する人に会う
- ポイント②:アカウントの共有をしてもらう
- ポイント③:コミュニケーション体制を確認する
- ポイント④:手数料率を確認する
- ポイント⑤:契約期間を確認する
- ポイント⑥:契約期間を確認する
- ポイント⑦:バナーも制作してくれるのか確認する
要約すれば、信頼できる、スキルフルな代理店にお願いすべきという結論になります。代理店選びには金額だけでなく時間もかかります。優先順位を明確にしたうえで、比較検討を重ね、最適なパートナーを選びましょう。
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