HubSpot導入マニュアルでは、HubSpotを導入したいマーケティング・セールス担当者向けに、HubSpotの概要、事前準備、製品やプランの内容や料金体系について解説していきます。今回は「HubSpot Operations Hubとは?」です。
企業が成長し、顧客が増えるにつれて、社内で利用するツールは増えていきます。業務効率化を行うためです。
HubSpot Operations Hubは、このようなツールを連携し、一貫した顧客体験を提供するのに優れた機能を有しています。
今回は、HubSpot Operations Hubの背景、根底にある考え方「レベニューオペレーション」を理解したうえで、実際に何ができるのか見ていきます。
HubSpotの全体像を知りたい方は以下の記事をご覧ください。
※本記事はHubSpotパートナー認定のデジマール株式会社が監修・執筆しています。
HubSpot Operations Hubの根底にある「レベニューオペレーション」の考え方
「レベニューオペレーション」はHubSpotが提唱する新しい概念で、適切な日本語を当てることはできません。
端的に言えば、「後方支援、個別最適化を行うオペレーションチームの役割を拡張し、事業推進、全体最適のためのオペレーションチームを運営することで、顧客満足度を向上させること」と言えそうです。
少数の、すべてのツールを1,2人で掌握できる小さな会社では、オペレーションチームというものがそもそも存在しません。マーケティング、営業、カスタマーサポートを担う本人たちがツールのオペレーションも行っているためです。
企業規模が拡大し、部署が分離し、部署メンバー全員がツールについて掌握することが難しくなると、その部署で特にツールに詳しい人材を配置することがあります。これがサポートチームです。旧来的に、このサポートチームは所属部署でツール関連の問題が起こったときにその対処を行う「後方支援」の役割を果たします。
部署内のツール利用における後方支援を行うオペレーションチームの存在は、ツール利用の部分最適化を促進します。これそのものは問題ではありませんが、部署間のツール最適化はどのような結果をもたらすでしょうか。
その答えは、一貫した顧客体験の崩壊です。マーケティングチームで行っていた施策を、営業段階で繰り返してしまったり、様々なチャネルからの顧客の反応に対応しきれず顧客を失望させてしまったりします。このような部署をまたいだ問題も、後方支援のオペレーションチームで解決することはできません。
「レベニューオペレーション」の考え方では、オペレーションチームは、事業を運営するうえで、どのようなツールをどの部署が利用するのかを横断的に判断し、実際の運用に落とし込むことが求められます。まさにツールの全体最適化です。
HubSpot Operation Hubは、部署のオペレーション視点でツールの利用を支援していたオペレーションチームから、顧客の満足度向上のためにツールをどのように利用するかを考える「レベニューオペレーション」のために必要な機能を有しています。
参考:HubSpot|「レベニューオペレーション」が先導する、全社一体で提供する顧客体験
HubSpot Operations Hubでできること
HubSpot Operations Hubが、「レベニューオペレーション」という概念をもとに作成されたことを説明しました。では、HubSpot Operations Hubでは何ができるのでしょうか?順に見ていきましょう。
データ同期
Operations Hubのデータ同期でできることは、「リアルタイムのデータ同期」「一方向同期/双方向同期」「同期のカスタマイズ」の3種類です。
「リアルタイムのデータ同期」としては、データ同期をしたいツールにおいてレコードがどのような条件を満たすときにHubSpotへ同期するか、逆にHubSpotのコンタクトがどのような条件を満たすときに、連携ツールへ同期するかを簡単に設定することができます。
「一方向同期/双方向同期」が選択できるため、例えば他ツールのデータをすべてHubSpotに集約させるような使い方をする場合は、「一方向同期」を、社内の各ツールのレコードを全ツールで共有するような使い方をする場合は、「双方向同期」を選択します。
「同期のカスタマイズ」では、個々のデータ(HubSpotでいうところのフィールド)の対応関係を定義することができます。例えばあるツールでは「Email」、HubSpotでは「Primary Email」として登録されているデータを一致するものとして共有するような設定をすることができます。
データの同期は、同期の設定をする以前から存在していたデータについても適応されるため、ツール間の連携を完遂することができます。
データ品質管理のオートメーション
様々なツールからデータを集約すると、表記のゆれが発生します。現在は英数字のみの対応ですが、日付や英語表記の名前の調整が可能です。
プログラマブルオートメーション
Operations Hubの特徴は、様々なツールを統合できる点にあります。HubSpotでそれらのツールに対する作業を一元管理し自動化できると、作業の抜け漏れが減り、さらなる業務効率化が可能です。
Operations Hubのプログラマブルオートメーション機能を使うことで、JavaScriptベースのアクションを記述し、強力なワークフローエンジン内で実行することができます。担当地域の管理、リードの割り当て、契約の更新、販売後の対応など、社内のあらゆるプロセスの自動化が可能になります。
HubSpot Operations Hubのプラン
価格プランの概要
HubSpot Operations Hubには、無料プランに加えて、「Starter」「Professional」の3つのプランがあります。
前述した「プログラマブルオートメーション」はProfessionalプランで利用可能ですが、データ同期は無料プランでも利用可能です。
プラン |
月額料金 ()内はキャンペーン価格 |
年間料金 ()内はキャンペーン価格 |
Starter |
6,000円 (5,400円) |
72,000円 (64,800円) |
Professional |
96,000円 (86,400円) |
1,1520,000円 (1,036,800円) |
どのプランを選べばいいの?
データ同期だけであれば、無料プランで実施できるため、特に契約はいりません。HubSpotでほかのサービスの作業も一元化するとなると、プログラマブルオートメーションが必要になるため、Professionalプランを契約する必要があるでしょう。
Starterプランの場合、カスタムプロパティーの作成や、同期のカスタマイズが可能になります。
HubSpotのバンドルについて
バンドルとは、束という意味の英単語です。文字通り、HubSpot製品「HubSpot CRM」「HubSpot Marketing Hub」「HubSpot Sales Hub」「HubSpot Service Hub」「HubSpot Operations Hub」のセットを割安(単体購入の合計の25%OFF)で利用できるのが、HubSpotのバンドル、「Growth Suite」です。
HubSpot製品は統合型マーケティングプラットフォームと謳っているように、各製品を組み合わせることで真価を発揮します。そのため各製品のセットを割安で利用できるバンドルは、HubSpotを使いこなす上で便利です。
「Growth Suite」にも「Starter」「Professional」「Enterprise」の3種類のプランがあります。
プラン |
月額料金 ()内はキャンペーン価格 |
年間料金 ()内はキャンペーン価格 |
Starter Growth Suite |
9,000円 (8,160円) |
108,000円 (97,920円) |
Professional Growth Suite |
213,600円 (192,00円) |
2,563,200円 (2,304,003円) |
Enterprise Growth Suite | 480,000円 | 5,760,004円 |
まとめ
ここまで、HubSpot Operations Hubについて、できること、料金体系、バンドルについてみてきました。
「レベニューオペレーション」の概念を理解することで、Operations Hubの有用性、事業へのインパクトが理解できるかと思います。データ同期が無料で行えるとなると、CRMの主軸をHubSpotへ移行することがより魅力的となります。
最新の製品であり、今後さらなる機能追加が見込めます。適宜確認しながら、業務効率化にHubSpotを活用していきましょう。
デジマールでは、HubSpot導入支援を行っております。お客様のビジネス課題をHubSpotでどのように解決するか、まずは無料相談にてお話させていただいております。
「HubSpotを導入してみたい」
「最新のOperations Hubを活用して社内のデータ同期、ツール統合を進めてみたい」
といったHubSpot導入に関するご相談は、「HubSpot導入支援」をご覧ください。