加速するオンライン化への流れで、ECサイトを成功させるポイント

新型コロナウイルスの影響もあり、消費の場がオンラインへと大きく移ろうとしています。
ただし市場が活性化すれば、競争も激化していくのは当然の流れ。うまくマーケティングに取り組まないと、これを勝ち抜くのは至難の業となります。
1. EC業界の動き
最初にEC業界の最新状況を押さえておきましょう。
この記事を執筆している時点で、新型コロナウイルスの影響は外すことができません。
【データで見る】新型コロナウイルス感染拡大がECサイトの注文件数へ与えた影響(株式会社ロックウェーブまとめ、Web担当者Forumより)
2020年の4月後半は、飛躍的に注文数が伸びているのがわかります。緊急事態宣言が発令され、ゴールデンウイークも外出自粛というのがあっての結果だと考えられます。また自然発生的なことだけでなく、「買い物はオンラインで」といったアナウンスがされるようになった影響もあるでしょう。そのためオンラインでの消費行動は、今後も高い数値を示すことが予想されます。
2. マーケティングで勝つポイント
冒頭に示す通り、オンラインでの購入が増加すればECサイト間の競争も激化します。そのためいかにマーケティングを上手く、効率よくおこなうかが鍵になります。具体的なマーケティング手法をいくつか紹介してみましょう。
2.1. 集客からCRMの流れを作る
集客はネット広告が効果的です。しかし広告を使って集客をしているだけでは、費用対効果はあがりません。広告を使って新規の集客をして、顧客リストをもとにリピート化させることが大切です。たとえばメールやLINEを使ってエンゲージメントを上げる手法があります。
2.2. サイトのUI/UXをあげる
ECではWebサイトが店舗となりますので、そこで気持ちよく、安心して買い物をしてもらえるようにするのが大切です。Webページの見やすさや使い勝手という以外に、チャットやユーザーに応じたメッセージの出し分けといった接客ツールの利用も多くなっています。
2.3. SNSを活用する
ECでSNSを活用するというのは、ほぼ必須になっています。Twitterでキャンペーン情報をリアルタイムに投稿していくといったやり方がありますが、それ以外にもその店の個性や特徴を発信してエンゲージメントを高める、という取組みで成功しているショップも増えています。販促PRだけでは成功しない、というのがポイントです。
2.4. データの分析と活用
Webでのデータ分析はアクセス解析が基本と思われますが、それ以外に顧客データを用いたデシル分析やRFM分析なども大切です。アクセスデータと顧客データを統合した分析手法も広がっています。データは分析をするだけでなく、CDPで情報を一元化して、それをパーソナライズやレコメンドなどに活用することも、当たり前になっています。
3. より大切なこと
前章で紹介したのはデジタルマーケティングの手法ですが、ECサイトではこれら以上に大切なことがあります。
- ・商品
- ・サービス(配送や問合せなど)
- ・決済方法
たとえばある食品サイトは、サイトの使い勝手はあまり良くはありませんでした。しかし多くの売上がありました。実際の利用者にインタビューをしたところ、「ここにしかないレアな商品がある」「訳あり商品をまとめ買いでお得に出している」、といった感想が聞かれました。
このようにECサイトは、Webビジネスの中でもやや特異な位置にあります。つまり「商売」というのが前提にあるのです。
ECサイトを運営しようとするとデジタルマーケティングの手法に軸足を移してしまいがちですが、商売をしっかりさせたうえでというのが前提、というのを忘れないようにしましょう。
これらは商品企画やユーザーニーズを理解した戦略でもあるため、デジタルマーケティングを含む本来の大きなマーケティングともいえます。
4. まとめ
最後に触れたように、デジタルマーケティングはマーケティングの中の一ジャンルです。商品企画、販売戦略なども含んだ広範囲のマーケティングへの理解と取り組みがECサイトの成功につながる、というのを意識することが成否の分かれ目となります。
私たちデジマール株式会社は広告やUI改善、SNS運用といった個々のデジタルマーケティングを提供するだけでなく、全体的なマーケティング戦略までをおこなっています。