SEOとは何か?初心者が知っておきたいSEOの基礎知識を体系的に解説

SEO(Search Engine Optimization) に関して、「そもそもSEOとは?」という疑問への回答から、その費用や仕組み、運用のやり方を解説していきます。「SEO」は、Webマーケティング戦略の中で重要な施策として位置付けられています。今やこんなにも普及しているSEOなのですから、「SEO」という言葉を聞いたことがあるマーケティング担当者も多いでしょう。ですが、実際に「そもそもSEOとは?」「SEOの必要性は?」という問いに完璧に答えられる自信がないというご担当者の方もいらっしゃるかと思います。
本記事は、SEOについて体系的にお伝えしながら、重要な部分について、より詳細な記事をご案内しています。適宜ご覧くださいませ。
SEO施策の改善点チェックリストもございますので是非ご活用ください。
目次
SEO(Search Engine Optimization)とは
SEO(Search Engine Optimization)とは日本語で検索エンジン最適化と呼ばれ、簡潔に言えば自分のWebサイトを検索結果の上位に表示させる施策を指します。SEO対策を施したサイトを保有することで、自社の知名度が上昇しブランディングが可能になり多くの見込み客を集客することができます。
SEOとはGoogle対策
皆さんはどの検索エンジンを使用しているでしょうか。Google、Yahoo!、Bing等、様々だと思います。ですが「SEOは実質Google対策」と表現することができます。SEOのSEはサーチエンジンであり、何もGoogleだけがサーチエンジンとは言い切れないにもかかわらずこのような考えに至る背景には、国内検索エンジンシェア率にあります。まずは下記の画像をご覧ください。
このデータを見ればほとんどのユーザーがGoogleを使用していることがわかりますが、Yahoo!を利用しているユーザーも一定数おり、決して無視できない数字になっています。ですが、Yahoo!は独自の検索エンジンのYST(Yahoo! Search Technology)を廃止し、Googleの検索エンジンを採用しています。これによりGoogleは国内の9割弱の検索市場を牛耳ることになりました。GoogleでSEOを行うことはYahoo!でのSEOと同義というわけです。また、BingはGoogleの検索アルゴリズムを参考にしているため、GoogleでSEOを行えば、Bingにもある程度の成果が生まれるわけです。
検索エンジンの種類変遷
Webが誕生した時には検索エンジンには2種類の形がありました。ディレクトリ型検索エンジンとロボット型検索エンジンです。
ディレクトリ型検索エンジンはWebサイトの情報(URL等)を人力でデーターベースに格納してカテゴリー毎に整頓された検索エンジンです。情報の収集から編集までの全てを人間が行う形をとっていました。ディレクトリ型検索エンジンで有名なものはYahoo!カテゴリでしょう。Webサイトの数が急速に増えたことで限界が見えたディレクトリ型検索エンジンですが、Yahoo!カテゴリは2018年まで存続していました。
ロボット型検索エンジンはクローラーというロボットがネット上でwebサイト・ページの情報を収集しデータベースに登録します。この時ページ毎に検索エンジンの評価が下され、検索エンジンの評価が高いサイトから順に上位表示されます。検索エンジンの評価方法は独自のアルゴリズムで算出された指標から成り立ちます。
ディレクトリ型検索エンジンからロボット型検索エンジンへの変遷はトップページの重要性が薄れて来たことにつながります。ディレクトリ型検索エンジンがWebサイト単位で情報を収集してきた一方で、ロボット型検索エンジンではWebページ毎に情報を収集します。どのページも検索結果に表示される可能性がある、というわけです。
つまりLP(ランディングページ)の重要性が増しているということです。LPとは検索結果をクリックした際に最初に表示されるページのことを指します。
SEOならではの利点
流入ユーザーの質が高い
各チャネル毎によってユーザーの質、いわゆる見込み客であるかどうかは大きく変わってきます。通常すべてのページの流入ユーザーは大きく2つに大別されます。受動的である「プッシュ型」と能動的である「プル型」です。
プッシュ型
プッシュ型とは、受動的にコンテンツを認識するユーザーのことを指します。例えば電車の広告やTVのCM等はユーザーが望んでそのコンテンツを認識するのではなく、情報提供側が一方的にコンテンツを配信しているものです。これらのユーザーは、必ずしもその配信されたコンテンツへのニーズを持ち合わせてはいない可能性があります。
プル型
プル型とは情報を欲しているために能動的にコンテンツを探しているユーザーを指します。プッシュ型と異なり、プル型はそのコンテンツに対するニーズが十分に担保されている可能性が高く、成約率が比較的高いことが知られています。
このプル型のユーザーを集客する方法として最もポピュラーなのが検索エンジンを利用した集客です。
検索エンジンでユーザーが検索に用いるキーワードは全部で三つに分けられます。社名やブランド名で検索する指名検索キーワード、物やサービスで検索する購入検索キーワード、ユーザーが抱えている疑問を解決するための情報検索キーワードです。
検索ユーザーは検索をする時点で何かしら「したい」「知りたい」「欲しい」という感情の機微があります。これらはマイクロモーメントと呼称され、Webマーケティングではこのマイクロモーメントを押さえることが重要であるとされています。
リスティング広告に対する優位性
検索エンジンの検索結果画面にはリスティング広告とオーガニック検索結果が表示されます。リスティング広告は有料ではあるものの、ユーザーのクエリに対して表示されるためプル型のユーザーに対してニーズを満たすことができるようになっています。オーガニック検索結果よりも上位に表示されるリスティング広告は最初にユーザーの視認を獲得できる重要なチャネルと言えるでしょう。
ですが、リスティング広告には「広告」というラベルが表示されており、広告を忌避するユーザーも一定数存在します。実際オーガニック検索結果で1位を獲得しているWebページの方がリスティング広告に出稿されていたWebページよりもクリック率が高かったというデータもあります。またオーガニック検索ではいくらクリックされようとも費用が生じないためコスト面でも安心できる集客チャネルです。
SEOは資産になる
SEOの利点として挙げられるのが、SEOを施したWebサイトは資産になるということです。SEOは短期的な成果が見込めないため即資産になることはないのですが、SEOを成功させれば、今後ずっとそのWebサイトを資産として保有し続けることができます。Googleのアルゴリズムは適宜アップデートされていくため、一度完成されたWebサイトを放置し続けていいわけではないのですが、定期的なメンテナスやリニューアルを行うことで効果を持続させることができます。
もちろん即効性のあるリスティング広告との併用を行うことで最大限の集客を行うことができます。SEOは嵩む広告費用を押さえるためのものなのです。SEOに予算を割り当てWebサイトが軌道に乗ってきたら、リスティング広告も併用し利益を最大化を狙うという手法もあります。しかし必ずしもSEO→リスティング広告という原則があるわけではありません。押さえておきたいポイントはSEOとリスティングを並行でおこなうことであり、状況は企業によりさまざまです。
SEOを行うべき理由
多くのマーケティング担当者の頭を悩ませているのが広告費だと思います。どんなに良いプロダクト・サービスを考案し、そのプロダクト・サービスが爆発的な収益を見込めたとしても、それを消費者に認知させることは全くの別問題です。そのためマーケティング担当者はリスティング広告等を利用し見込み客を集客していますが、広告には当然出稿費用がかかります。リスティング広告はクリック課金であるため、クリックされればされる分だけ費用が嵩んでしまいます。
SEOの意義は「広告よりもコストを抑えて見込み顧客との接触量を増やすこと」と言えます。SEO は、実施することによって費用対効果の高い集客活動になるのです。
このSEOを語る上でコンテンツマーケティングという考え方があります。
コンテンツマーケティング
コンテンツマーケティングとは、「自社のコンテンツ(いわゆる情報)を無償でWebで公開・提供し見込み客を獲得する」という考え方です。コンテンツを無償で発信することで、消費者がそのコンテンツを認知するハードルが低くなります。
消費者市場への参入価値(消費者のニーズを満たせる可能性)が担保されたコンテンツであるならば、余分な広告を表示させずともSEO等比較的控え目な費用で効率的に検索ユーザーに視認してもらい、高い費用対効果を見込めるようになります。
SEOの意義から考察される検索エンジンの描くサイト理想像
SEOの意義を踏まえた上で、Google等の検索エンジンが一体どのようなサービスを理想としているのかを考えていきましょう。それは「質の高いコンテンツをユーザーに提供し、継続利用してもらえる検索エンジン」です。
ユーザーに継続利用してもらうには、質が高く、独自性もあるコンテンツが検索結果に掲載されている必要があります。「コンテンツの質」と「独自性」、ともにのちに詳しく後述させていただきます。一言でいえば、クエリに対して的確なコンテンツを有し、競合よりも卓越したコンテンツと判断されれば、上位掲載されます。
例えば「港区」というクエリに対して、港区というキーワードの出現頻度が3%のサイトと10%のサイトであれば、後者の方がクエリとの関連性が高いと評価され上位表示されます。では、上位表示を狙っているキーワードを過剰に詰め込めばいいのかと言えば、そうではありません。
「東京都港区には港区マンション、港区女子等の港区ならではの港区の特徴を表す港区単語があります」
上記の文言は「港区」という単語に対して上位表示を狙っているために過剰な最適化が施されています。これではユーザーが求めるコンテンツの質は維持できておらず、上位検索結果に表示されるサイトに相応しくない、ということです。
EAT
EAT とは、Expertise(専門性)、Authoritativeness(権威性)、Trustworthiness(信頼性)の3つの性質の略称です。Googleが公式に公開している検索品質評価ガイドラインによれば、GoogleはwebページのEATを高く評価していることがわかります。ページのEATを評価するにあたっては、コンテンツの質やトラフィック等様々な指標で判断されます。このEATの要素がwebページに含まれれば含まれるほどページの評価は高くなり、結果としてSEOに大きな効果をもたらします。
ユーザーが求めるものは何かを第一に考える
SEOとはオーガニック検索結果の上位表示を狙う施策です。SEOである程度の効果を発揮しているweb サイトは、意図的か、意図的でないかはさておき、適切なキーワード出現頻度の調整や被リンクの確保が行われている印象です。
こういったSEOにおける対策は全てユーザーファーストに通じています。ユーザーが満足するコンテンツの程度がSEOの順位に影響していると言えます。SEOには高度な技術もありますが、それ以前にユーザー視点に立ったコンテンツを作る=SEOと言えます。
Googleが掲げる10か条の一つに「ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる」というものがあります。Googleは常にユーザーファースト心がけています。SEOを行う上でまず考えるべきことは「Googleのアルゴリズムを解析する」ことではなく「ユーザーが求めるコンテンツを理解する」ことといえます。
SEOとリスティング広告の違い
リスティング広告とは
リスティング広告とは、検索連動型広告とも呼ばれ「広告主が設定したクエリに対して、検索結果に掲載される広告」です。
例を見てみましょう。
下の画像は「大学受験」というクエリに対しての検索結果の画像です。URLの横に「広告」というラベルのついた検索結果が並んでいますが、これをリスティング広告と呼びます。
「大学受験」というクエリに対しては、予備校やまとめサイトが出稿した広告が表示されていることがスニペットから見て取れます。
一方で下の画像は「大学受験 説明会」でというクエリに対しての検索結果です。上記の画像の夏期講習案内ではなく、受験の説明会についての広告が出稿されています。
「大学受験」というクエリを使うユーザーは大学受験の予備校探しをしている人、「大学受験 説明会」というクエリを使うユーザーは大学受験の情報を欲している人であると言えます。クエリによってユーザーがどのような情報を欲しているかが分かるので、広告主は自身の出稿するコンテンツが最もニーズを獲得できるキーワードを設定することで、成果を最大化することができます。
SEOとリスティング広告の違い
リスティング広告 | オーガニック検索結果 | |
費用 | CPC(Click Per Cost) | コンテンツ制作費 |
即効性 | 即入稿可能 | 長期の内部・外部最適化 |
管理性 | 変更後即反映 | 変更後数日後反映 |
掲載内容 | 固定可能 | 検索エンジンによる変更有り |
掲載対象 | 設定可能 | 設定不可能 |
リスティング広告は費用がSEOより費用がかかってしまいますが、キーワード入札後すぐに出稿でき即効性があります。効果がすぐに実感できるため安心感があり、広告の掲載内容を変更したい場合でも即変更が可能です。リスティング広告は、特定のターゲティングに対してなら高い費用対効果が見込める場合、有効な施策といえます。
検索エンジンとしてのGoogleの特徴
Googleはロボット型検索エンジンとしての革新的な存在でした。従来のロボット型検索エンジンでは満たせなかった検索結果の質の確保をGoogleは可能にしました。ユーザーが求める Web ページを上位に表示するGoogleの革新的な機能としてページランクというものがあります。
ページランク
ページランクとは各Webページ毎に与えられる評価スコアのことを指しています。o~10点の11段階評価で算出されます。ページランクは多様な項目を総合的に評価していますが、その一つとして被リンク元の数があります。これが学術論文の参照を基に考案された考え方だと言われています。「様々な学術論文から引用されている文献は学術的に非常に価値の高いものに違いない」という考え方です。
例えば2つの被リンクを持っているサイトと5つの被リンクを持っているサイトでは後者の方がページランクが高くなります。
ですが被リンクの数を単に増やせばいいというものではありません。ページランクが低いサイトから多くのリンクを貼られていたとしても、ページランクが高いサイトから少数のリンクをもらっているサイトの方が評価が高くなることもあります。
クローラー
GoogleはGoogle botと呼ばれるクローラーがwebサイトを周回し情報を集めています。Web ページ間に張られたリンクを辿ることによって Web サイトを自動的に検出してスキャンします。
インデックス
次にページがどうやって検索結果に表示されるようになるかについてお話ししていきたいと思います。クローラーによって収集された情報は一旦レポジトリと呼ばれる場所を経由してインデックスデータベースに保存されます。インデックスされた情報は分析され評価されます。
アルゴリズム
インデックスデータベースに格納されたWebサイトの情報はGoogleが独自に設計したアルゴリズムに基づき評価が決定されます。この評価はクエリ毎にWebページのランクが決定され、実際に検索順位に反映されるようになります。このアルゴリズムは検索エンジンロジックとも呼ばれます。
Googleの検索順位決定の要素|トラフィック量
Googleのアルゴリズムを大きく分けると、トラフィック量と内部要素・外部要素に分類されます。
トラフィック量とはアクセス数のことを指します。ユーザーが該当のWebサイトどれくらい訪問しているのか、をGoogleが評価しておりトラフィック量が多いWebサイトほど掲載順位が上がるというものです。SEOにおいてトラフィックの獲得は非常に重要な要素であり、これに成功することによって企業のPR活動やコンテンツマーケティングにつながっていきます。このトラフィックを獲得するための視点をご紹介します。
トラフィック量を増やすためにサイトのテーマを決定する
サイトのテーマ
GoogleがWebサイトの人気度を評価するにあたって最初に着目するのはサイト(コンテンツ)のテーマです。
例えばWebパージ毎にコンテンツテーマをバラバラにしてしまうと、トップページの掲載順位が上がりにくくなります(極端な例ですが、広告代理店の弊社が新作ゲームのレビューを投稿していれば、サイト全体のコンテンツの整合性が取れていないことになります。「リスティング広告代行」等の上位表示を狙っているクエリに対して弊社ホームページの上位掲載が難しくなるでしょう)。
一方で一貫性のあるコンテンツをwebサイトに追加すればコンテンツのテーマが統一され、各ページが上位表示されやすくなります。
こういった特徴から、様々なコンテンツを含む総合サイトよりも、テーマが一つに絞られた専門サイトの方が上位表示を狙うクエリに対して上位表示を行いやすくなります(宮平塾という予備校が大学受験・高校受験・中学受験に対応していた場合、大学受験の情報を提供する専門ページ、高校受験の情報を提供する専門ページ、中学受験の情報を提供する専門ページに分けてSEOを行った方が関連キーワードで上位表示されやすくなります)。
トラフィック量を増やすためにキーワード調査を実施する
サイトを作っていく上で重要なのが、どういったキーワードが検索されているかを知ることです。ただ闇雲にコンテンツを決めてサイト製作を行えばいい、というものではありません。SEOは自分本位ではなく相手本位の原則に基づいています。つまり自分ではいいサイトを制作したと思っていても、ユーザー側からすれば無価値なものである可能性もあるわけです。これではトラフィックを獲得する見込みは薄くなってしまいます。
そこでユーザーがどのようなキーワードで検索しているのかを把握することで、ユーザーが求めているコンテンツを織り交ぜたサイトを制作することができます。
目標キーワードの設定
キーワード調査でユーザーがどのようなクエリを用いているのかを把握した後は、そのクエリに対してどのWebページの上位表示を狙っていくのかを決めていきます。
サイトテーマの決定
SEOを効率的に行なっていくためにはサイトのテーマを一元化する必要があります。宮平塾という予備校が「大学受験」というシングルキーワードで上位表示を狙うのであれば、大学受験専門の予備校にした方が中学受験・高校受験も対応している予備校よりも上位表示しやすい傾向にあります。ページ毎にテーマがずれているとトップページの順位が上がりにくい傾向にあるので留意しましょう。
ユーザーがどのようなクエリを用いているのかを調べる方法はいくつかありますが、Googleキーワードプランナーやahrefsを用いるのがスタンダードな方法でしょう。両者ともアカウントを作成する必要があるので注意してください。
トラフィック量を増やすためにGoogleキーワードプランナーを活用する
GoogleキーワードプランナーではGoogle上で検索されているキーワードの検索数を調べることができます。効率的な集客を行うためには、急激な検索数の増減が見られるキーワードよりも安定した検索数を有するキーワードを狙っていく方が賢明です。
関連キーワード
Googleで該当のキーワードで検索したユーザーが、他に検索した関連性の高いキーワードを関連キーワードと呼びます。例えばGoogleキーワードプランナーで「大学受験」という用語を調べると次の関連キーワードが表示されます。
- ウカロ
- パスナビ
- 医学部受験
- 旺文社 パスナビ
- 東大 受験
- z会 大学 受験
各関連キーワードの平均月間検索数
関連キーワードの平均月間検索件数が表示されます。平均月間検索数が多いと値打ちのあるキーワードであると思われますが一概にそうであるとは言えません。例えば大学生がレポートを書くために文献を調べていたり、会社員がプレゼン資料を作成するために調べ物をしている可能性もあります。
つまり検索ボリュームが多いからといってそれが見込み顧客の獲得につながるものかといえば、そうとは言えないのです。月間検索数で判断するのではなく、そのキーワードが最終的な成果につながるかどうかを判断しなければなりません。
各関連キーワードの競合性
関連キーワードの競合率が表示されます。競合性は最大値が100で、数値が高くなるほどGoogle広告の入札において高額な費用がかかってしまうことを指します。
この競合性はもちろん、SEOでも参考値として使うことができるでしょう。
各関連キーワードのGoogle広告の推奨入札額
各関連キーワードのGoogle広告の推奨入札金額は関連キーワードの競合率とともに高額な競争率の高いキーワードを事前に避けるための指標です。
この入札額も、SEOの競合性調査の参考になるでしょう。
Googleの検索順位決定の要素|内部要素
内部要素はサイト内部の構成要素を対策していくことを指しており、自分自身である程度最適化を行えます。
内部要素の技術的側面をみていきましょう。WebサイトにはSEOにおいて最も効果を発揮しやすいとされている三大エリアというものがあります。
タイトルタグ
タイトルタグとはHTMLソースの中で<head></head>の中に記述されており、ページの内容を指し示すものです。タイトルタグの記述はそのまま検索結果に表示されます。SEOにおいて上位表示を狙っているキーワードをタイトルタグの中に入れることはマストです。タイトルタグはユーザーにコンテンツの内容を視認させる最大の要素であり、いかにユーザーの関心を惹けるかがポイントになってきます。
<title>Webとは何か?成り立ちや基本的な仕組みを解説 | デジマール株式会社|デジタルマーケティングエージェンシー</title>
メタディスクプリション
メタディスクプリションはWebサイトのコンテンツを表す説明文です。タイトルタグほどの重要性はありませんが、ユーザーがWebサイトの内容を視認できるので分かりやすく簡潔に書くことを意識しましょう。上位表示を目指すキーワードを入れることで、SEOにプラスに働きます。メタディスクプリションはページ毎に変えることを意識しましょう。
<meta name=”description” content=”Webの歴史 Webの誕生 今やインターネットは私たちにとって必要不可欠なものとなっていますが、その始まりを皆…”/>
H1タグ
H1タグがいわゆる大見出しであり、ページの表題です。H1タグにも上位表示を狙うKWを入れることでSEOに効果を発揮します。H1タグの内容もページ毎に変えることが重要です。
<h1>Webとは何か?成り立ちや基本的な仕組みを解説</h1>
三大エリア・内部リンク構造の最適化の他にもキーワード出現頻度の調整というものがります。例えば「大学受験」ということクエリに対して、大学受験というキーワードが10回記載されているサイトAと50回記載されているサイトBとでが、サイトBの方がクエリとの関連性が高いとされ評価が高くなります。
キーワード出現頻度
キーワード出現頻度とは、該当のWebサイトに特定のキーワードがどれくらい出現しているかを%で表すものです。キーワード出現頻度はページ内のキーワード出現頻度とサイト全体の出現頻度があり、前者だけ最適化することで上位表示されることもありましたが、ビックキーワードになると後者の最適化が必要です。
キーワード出現頻度は、特定のキーワード出現回数/Webページ全体のキーワード数×100で算出されます。
内部リンク構造
次に重要な内部要素の最適化として内部リンク構造があります。Googleは以前からリンク構造を順位決定の重要要因としています。リンク構造は外部ドメインからの被リンクだけではなく、内部ドメイン内でのサイトのリンクも評価の対象となっています。内部リンク構造の最適化の内容としては、画像のalt属性やアンカーテキストマッチ、ナビゲーションの最適化等があります。
次に内部要素のコンテンツ的要因に着目していきます。
コンテンツの量と質
コンテンツと上位表示を目指すキーワードがマッチしていたとしても、コンテンツの含有量が競合サイトと比べて少なければSEOにおいて不利になってしまいます。ビックキーワード等競争率の高いキーワードで上位表示を目指すのであれば、該当Webサイトのコンテンツ量を増やし、またサイト全体のコンテンツ量を増やさなければなりません。
ただコンテンツの量を増やせばよい訳ではありません。本来検索エンジンはユーザーにとって有益なコンテンツを提供しているWebサイトから順に掲載していくため、ただ単に文字数を増やしただけのWebサイトの評価は下がってしまいます。そのためにある程度の質も担保しなければならないわけです。
コンテンツの質とは所謂独自性です。外部ドメインから文章全部を剽窃、また一部コピーしただけのサイトの評価は高くなりません。この独自性は外部ドメインだけではなく内部ドメインのサイト同士でも当てはまります。つまり似たような文章を並べているサイトが内部ドメインの複数ある場合は独自性が低いと判断され掲載順位に影響が出てしまいます。
Googleの検索順位決定の要素|外部要素
外部要素とは、SEOが自社サイト内要因ではなく外部の要因によって影響されることを指します。
被リンク元の数と質
まず外部要素の一つとして被リンク元の数が重要視されます。これは多くのサイトからリンクを貼られているサイトは人気があり価値が高いはずである、という考えのもとに成り立つ視点です。これは学術論文の引用からきているアルゴリズムだと言われています。多くの論文に引用されている文献は非常に価値が高い、というわけです。
ですが不正リンクを買い、不当に掲載順位をあげているサイトが増えてしまい被リンク元の数だけではサイトの価値を測れなくなってしまいました。そこでGoogleは被リンク元の質に着目するようになったのです。
ページランク
被リンク元の質を示すものとしてページランクがあります。ページランクが高いWebサイトにリンクを貼られているサイトの価値は高いという考え方です。これにより、被リンク元の数は少ないがページランクが高いサイトからリンクを貼られているサイトの方が、ページランクが低いサイトから多くのリンクをもらっているサイトよりもSEOに有利になる可能性があるわけです。
オーソリティ
オーソリティとはAuthority(権威性)のことです。つまり多くのユーザーから人気度を集めているサイトからリンクを貼られているサイトは価値が高いという考えです。
陽性リンク
陽性リンクとは実際にユーザーにクリックされているリンクです。反対にクリックされていないリンクを陰性リンクと呼びます。陽性リンクは通常目立つところに貼られてあり、陰性リンクはページの隅等目立たないところに貼られてあります。つまりただリンクを貼られているだけではなく、実際にトラフィックを獲得しているリンクが評価されているというわけです。
自然なリンク
自然なリンクとはアンカーテキストマッチのことを指しています。アンカーテキストマッチとはアンカーテキストが実際に遷移先のページにマッチしているかどうかということです。
例えば<a href=” http://digimarl.com”>デジマール株式会社</a>の遷移先はデジマールのトップページになりますので自然なリンクと言えます。ですが、<a href=” http://digimarl.com”>広告代理店</a>はあからさまに「広告代理店」というキーワードで上位表示を狙っていることが伝わり不自然なリンクとなってしまうわけです。
サイテーション
サイテーションとは言及のことです。Googleの特許情報によると、サイテーションの多いサイトは検索結果上位に表示されるに値する、ということです。サイテーションが多いほど、そのサイテーションを受けているサイト・論文等は価値が高いという考え方をサイテーションシグナルと呼びます。
SEOを行うにあたっての事前準備
何事も始める前に事前準備が必要であるように、SEOを始める際にもその事前準備というものが必要です。事前準備は企業ごとに様々ですが、中でも外せない3つの項目をご紹介したいと思います。
ペルソナを設定する
「ターゲット」と「ペルソナ」は混同されがちなのですが、まったく異なるものです。「ターゲット」というのは、ある程度の幅を持たせて設定するユーザーです。個人レベルに対象を絞っているのではなく、ある「層」を対象にして絞り込むにとどまります。例えば、「40代の管理職男性」や「30代独身女性」といったようにです。一方、「ペルソナ」はさらに細かく人物像を設定します。
SEOにおいてもこのペルソナ設定は非常に重要なポイントとなっています。SEOは管理性が低く効果を視認することが難しいためGoogle AnalyticsやGoogle Search Consoleの使用が推奨されますが、このGAやGSCではユーザーがページにしたセッション前/後の行動を記録するものです。ユーザーごとに検索行動は異なるためにあらかじめペルソナを設定しておくことでその動きやニーズが事前に予期できユーザーや段階毎に適切な処理活動が行えます。
以下関連記事です。
サイト全体のテーマを決める
これはトラフィック量を増やす方法としてご紹介した手法ですが、そもそもサイト全体のテーマとはSEOを行う前に決めておくべきものです。サイトにはECサイトやコーポレートサイト、LP等様々なものがありますが、ページ毎にどうSEOを施していくかの指針は異なってきます。どんなwebサイトを作成し、どういったコンテンツを盛り込んでいくかが重要なポイントとなっていきます。
SEOの目標を設定する
目標の存在はWeb解析を進めていく際に当たって非常に重要な要素になってきます。目標がなくては解析を進めデータを収集しても、そのデータの用途が分からねば無駄になってしまします。しっかりと目標を立てて、目指すサイト作りに励んでいきましょう。
ブラックハットSEOとは
ブラックハットSEOとは検索エンジンのアルゴリズムを悪用して不正リンクの購入や上位表示を狙うキーワードを過剰に詰め込む施策を指します。昔はGoogleの検索エンジンロジックが不完全であったために、その穴を掻い潜ることで上位表示への効果を得ていました。しかしながら現在ではブラックハットSEOはほとんど効果を発揮しません。その背景としてGoogleが行なってきたアップデートがあります。
パンダアップデート
パンダアップデートとはWebサイトにコンテンツの質、つまり独自性を求めたアップデートのことです。検索エンジンのあるべき姿として「ユーザーに需要のあるコンテンツを提供しているWebサイトを表示する」というものがあります。そこでwebサイトのコンテンツの質を担保することで検索エンジンとしての質を改善しようというわけです。パンダアップデートの内容としては下記のようなものです。
1)外部ドメインサイトのコンテンツを剽窃、あるいは一部コピーしたサイトはコンテンツの独自性が低いとされ検索順位が落とされる。
2)内部ドメインサイト間であっても、重複したコンテンツがあった場合は独自性の観点から評価が低くなる。
ペンギンアップデート
ペンギンアップデートとはWebサイトの過剰最適化へのペナルティを規定したアップデートです。このアップデートが実施される前のSEO界隈では、「SEO=被リンク元の数」と考えられ不正リンクが購入されコンテンツの質が低いWebサイトが上位表示されるようになっていました。そこでペンギンアップデートにより以下の対策を行いました。
1)Webサイトの被リンクの数が急激に増え、その増えた被リンクに比例してトラフィック量が増えていない場合は順位が下げられる
2)上位表示を狙っているキーワードを過剰に詰め込むだけのWebサイトはコンテンツの質が低いとされ順位が下げられる
SEOを行う上で導入しておきたいツール
Google Search Console
Google Search Consoleとは、自社のサイトがGoogleにどう評価されているかを管理するツールです。GSCを利用することで、SEO対策の評価を行うことができます。
Google Search Consoleの特徴
Google Search Console(以下GSC)の料金は、基本無料となっています。参照元のドメイン、モバイルサイトのパフォーマンス、リッチリザルト、トラフィックの多いクエリやページなどを確認することでSEOに強いサイトを作ることができます。GSCでは、それまでトラフィックが多かったがブログ記事が落ち込んだ原因を調べたり、記事のインプレッション数を確認したりできます。
Google Search Consoleの機能
サイトマップ登録機能
新しいページを作った際、その事実をまだGoogleは認知していません。クローラーというAIがインターネットを巡回し新しいページを発見すると、インデクサーに伝達します。この経路を経て新しいサイトはIndexの一つに加わります。しかしながらネットの世界は膨大な数のサイトがありますからクローラーに見つけてもらうのを待つと時間がかかってしまいます。ここで重要なのがサイトマップです。これは自分からGoogleにページを制作した事を伝えるものです。これをすることで円滑にクロールが進み、晴れて検索結果にページが表示されるようになるわけです。
アラート機能
サイトに不具合が生じたり、モバイルユーザーに関する予期しなかったトラブル(ボタン同士が近すぎて誤って押してしまう等)が起こるとGSCの管理画面にアラートメッセージが届きます。加えて、問題点やSEO対策のポイントを教えてくれるので非常に便利な代物です。
検索パフォーマンス分析機能
検索パフォーマンスにはCTR・表示回数・クリック数・掲載順位が閲覧できる機能があります。つまり「このKWではこのページがSEOに強い」という情報を得ることができます。リスティング広告を出稿する際に、KW選定などに非常に役立つソースになるでしょう。
Google Analytics
Google analyticsとはGoogleが提供するアクセス解析ツールです。アクセス解析とは、webサイトにおけるユーザーの状況を分析することを指します。例えば、下記のような観点から分析を行うことができます。
[流入KW]=どのような検索を経て、サイトに流入したか。
[ユーザーの属性]=どのようなユーザー(年齢・性別等)がサイトを訪れたか。
[閲覧]=流入したユーザーがどのページを閲覧したか。
[CVデータ]= ユーザーが、お問い合わせや資料請求など意図した行動をしたか。
Google Analyticsの特徴
Google Analytics(以下GA)の料金形態は基本無料となっています。金銭的懸念要素がないので、初心者の方でも手が出しやすいものとなっています。しかしながら無料ということもあり、正式なサポート等が整っておらず、マニュアルもないため、利用者が各自で情報を収集して、利用方法を学ぶ必要があります。しかしながら、Google Analyticsにはその運用方法や解析の仕方などを記載した書籍が多数あり、初心者の方でも十分に知識をつけることが可能になっています。加えてセミナーやウェビナー等盛んに行われておりますので、積極的に参加していくことで、GAの最新情報などを得ることができます。
Google Analyticsのレポート機能
リアルタイム
「リアルタイム」レポートでは現在のアクティブユーザー(5分以内に操作をしている)が何人なのか、閲覧ページ等が一眼で把握できます。トラフィックを見れば、セッション者がどこを経由してセッションしたのかが分かり、地域を見れば、どこの国・地域からのセッションが多いかがわかります。
集客
「集客」レポートは、以下の項目でサイトを分析できます。
- ユーザーがどこからセッションしたか
- どの広告媒体を経由してセッションしたか
これを利用することで、例えば広告媒体の貢献度合いを比較することができ、注力すべき媒体、撤退すべき媒体を選別することができます。
行動
「行動」レポートとは、サイトを訪れた訪問者のサイト内での動きを確認することが出来るレポートです。例えば、以下の項目からサイトを分析できます。
- 訪問者に人気のあるページやランディングページ、サイトを離脱したページ
- 内部ドメインのページ間のトラフィック
- サイトの表示速度
このレポートを見ることで、サイト内のコンテンツの改善やリンクの工夫などを改善できます。
コンバージョン
「コンバージョン」レポートでは、以下の項目からサイトを分析できます。
- ECサイトで商品購入が起こった際の売上げや金額、請求先の住所などのデータ
- 訪問者が初回訪問からコンバージョンした訪問までの期間や経路
- 参照元などのデータや目標達成における流入経路が目標達成にどの程度貢献しているのか
まとめ
ここまで、SEOの基礎的な知識を見てきました。
- SEO「検索エンジン最適化」はオーガニック検索結果での上位表示を狙う取り組みであること
- SEOとはGoogle対策であること
- 検索エンジン(Google)の検索エンジンロジックがWebページを評価すること
- 検索エンジンには「トラフィック量」「内部要素」「外部要素」の3つの要素があること
- 広告と比べて費用が安価であること
がおわかりいただけたかと思います。
SEOで最も重要な観点はユーザーファーストという考え方です。SEOの根底にはコンテンツマーケティングがあります。ユーザーに良質なコンテンツを提供することで見込み客を育てていくという考え方から、ユーザーを考えていないサイト作りを行なってしまうとGoogleの評価は低くなってしまいます。ユーザーが求めているコンテンツを有しているWebページをユーザーに届けるというGoogleの理想像を満たすようなコンテンツ提供を心がけていきましょう。