Twitter広告とは?費用やフォーマットの種類まで詳しく解説

世界中で起きている出来事や話題をリアルタイムで知ることができ、拡散という形で情報共有も可能なことから注目を集めるSNS、Twitter。
このTwitterの特色を最大限に活かして広告展開を行うことができるのが、「Twitter広告」です。
そこで、Twitter広告の利用を検討するにあたり、今回はその概要や特徴、費用など基本的な事項についてご紹介します。
目次
Twitter広告とは?
2017年10月時点のデータによれば、Twitterの日本におけるアクティブユーザー数はおよそ4500万人をこえており、その数はSNSとしてはLINEに次ぐ国内第2位となるユーザー規模を誇っています(2018年以降公式発表なし)。
これは世界的に見てもアメリカに次いで2番目の規模となっており、日本人ユーザーがいかにTwitterを活発に利用しているか、その指標として捉えることができるでしょう。
このTwitterをプラットフォームとして広告展開を行うことができるのが、「Twitter広告」となります。
全世界規模で見た場合、その収益のおよそ20%程度の収益を日本が占めており、世界的にも、日本のTwitter広告市場は注目度が高いと言えるでしょう。
Twitter広告の概要
「Twitter広告」は、Twitterにおいて、各ユーザーのタイムラインや検索結果に広告掲載を行うことができるサービスであり、ユーザー個人の興味や関心、あるいはツイート内容や検索キーワードなどから、ピンポイントで狙える多彩なターゲティングで広告配信を行うことが可能なのが、その最大の特徴となっています。
Twitter広告を利用することで、以下のような広告効果を得ることが期待できます。
若年層に対するリーチ
SNSとしてのTwitterを構成しているコアユーザーとされるのは、10代~20代の若年層です。
Twitter広告は若年層ユーザーの多いTwitterを広告のプラットフォームとするため、若年層に対して親和性の高い商材やサービスの広告展開を行うことに非常に適したプラットフォームであると言えるでしょう。
ユーザーの興味や関心に対し、精度の高いターゲティング
またTwitterでは、個々のユーザーのフォローやフォロワー、ツイート内容から、そのユーザー個人の趣味や嗜好を明確に把握することが可能なので、個々のユーザーの趣味や嗜好に合わせた精度の高いターゲティングが大きな強みと言えます。
リツイート機能による2次拡散性の高さ
さらに、Twitterならではと言える特徴が「リツイート機能」です。
Twitterでは、ユーザーが自分の見つけたニュースや画像、動画などを他のTwitter利用者に伝える目的で、当該書き込み(ツイート)を共有することができる機能があります。そのリツイート機能を使って、不特定多数のユーザーが特定のツイートを他のユーザーと共有することを「拡散(2次拡散)」と呼びます。
このリツイート機能はオーガニックツイート(有料ではない、普通のツイート)だけでなく、Twitter広告によるプロモーション目的のツイートに対しても利用することができます。つまり、Twitter広告が不特定多数のユーザーによって拡散されるほど、その広告効果はより大きくなり、しかもリツイートされた広告ツイートには料金が発生しません。より多く拡散されることによって、より低コストで広告を拡散することが可能となります。このことは他のSNS広告と比較して大きな強みとなっています。
Twitter広告にかかる費用と入札の方法
Twitter広告には、掲載のための最低利用費の制限が設けられていません。そのため、リスティング広告同様に少額から広告を掲載開始できることが大きなメリットとなっています。
広告にかかる費用は、ユーザーがクリックやリンク先への移動、フォロワーの獲得等、予め事前に設定に応じたアクションを起こした場合にのみ課金が発生するシステムとなっているのです。そのうえ、リツイートで拡散された先でそれらのアクションが発生しても課金は起きないことから、拡散が広がるほど費用対効果が上がっていくことをその大きな特徴とします。
Twitter広告には3タイプの入札方法が用意されており、予算や目的によって使い分けることが可能です。
自動入札 | 「自動入札」は、必要最小限の費用で最大限の効果を得るために、入札額が自動的に最適化される入札方法です。
あらかじめ予算が限定されるが、入札金額をどう設定すればいいか分からないという場合、利用しやすい入札タイプになっています。 |
上限入札単価 | 「上限入札単価」は、支払い対象とするアクションそれぞれに、支払単価の上限を設定する入札方法です。
入札単価上限が予め決められており、より細かく成果をコントロールしたい場合に適していると言えるでしょう。 |
目標入札単価 | 「目標入札単価」はフォロワーの獲得やウェブサイトへの誘導数、もしくはコンバージョンを目的として設定されるキャンペーンに利用できる方式です。
1日当たりの平均額が目標値に近づくよう、調整される点が上限入札単価とは異なっています。 |
Twitter広告のフォーマットの種類
Twitter広告は、その広告が画面上のどこに掲載されるかにより、「プロモツイート」「プロモアカウント」「プロモトレンド」の3種類に分けられています。
プロモツイート
「プロモツイート」はTwitterのメインとなるタイムライン(デスクトップであれば中央のカラム、モバイルであればホーム画面)の上に表示される広告です。通常のツイートと同様にタイムライン上に掲載されることを特徴としており、リツイート・返信・いいねといったアクションも行うことが可能です。
広告であることを示すために「プロモーション」というラベルがつけられます。
プロモアカウント
「プロモアカウント」は、デスクトップであればタイムラインのあるメイン画面の左カラム(「おすすめユーザー」と書かれたセクション)、モバイルでは検索結果などで表示される広告です。
ユーザーが現在フォローしていないアカウントの中から、そのユーザーが興味を持ちそうなアカウントを薦める機能となっており、フォロアー数のアップに効果のある広告となっています。
プロモトレンド
タイムラインおよび「話題を検索」タブの「おすすめトレンド」のセクションに表示される「プロモトレンド」は、キーワード指定でハッシュタグを表示することが可能でクリックすでそのタグの話題に関係するTwitterの検索結果の最上段に広告を表示できる機能です。
「プロモトレンド」には、1日1社限定で24時間表示される動画広告をセットにする「ファーストビュー」という広告枠もあります。プロモトレンドと連動させない「ファーストビューオンリー」という広告商品もあります。「ファーストビュー」も1日1社限定の買い切り広告メニューとなっています。
なお、それぞれのフォーマットの画像・動画サイズ規定一覧はこちらの記事で解説しています。
Twitter広告の配信目的とターゲティング
Twitter広告はキャンペーンとして8種類の目標から設定することが出来ます。広告主のビジネスに合わせた目的を選択することで、効率的な配信を行うことが可能です。
まず、ブランド認知度の向上としては「リーチ」があります。広告のリーチを最大化してブランド認知度を最大限に増やすものとなっています。
そして、検討としては「動画の再生数」、「プレロール再生数」、「アプリのインストール数」、「ウェブサイトの訪問数」、「エンゲージメント数」、「フォロワー数」から目的を設定することが出来ます。
中でも、「フォロワー獲得」は新規の潜在顧客(フォロワー)数を増やしたい場合に利用し、プロモアカウントとして広告配信を行います。
また、Twitter広告には、広告主が狙う最適なユーザーをターゲットとして絞り込んで広告配信を行えるよう、細分化されたターゲットが設定されており、適切なターゲティングを行うことが可能です。
例として、特定ユーザーのフォロワーに共通している興味・関心を持っているユーザーや、自分のフォロワーに似た利用者をターゲティングできる「フォロワーと類似ユーザー」があります。また、350種以上のカテゴライズから指定する興味・関心を持っていると考えられるユーザーをターゲティングする「興味・関心」など、8種類にカテゴライズされているターゲットの中から選ぶことが可能です。
なお、ほとんどのカテゴリーは「プロモツイート」と「プロモアカウント」の双方で広告掲載が可能ですが、指定した映画やテレビ番組に関するツイートを行っているユーザーとその閲覧者をターゲティングできる「映画とテレビ番組」というカテゴリーの広告はプロモツイートとしてのみ、広告掲載が可能です。
ターゲティングの詳細な解説はこちらの記事をご確認ください。
Twitter広告のターゲティング
twitter広告は非常に多機能で、他の広告媒体と比較しても、より狙いたい層へのターゲティングが可能ですが、特に初めてtwitter広告を利用しようとする場合、...
Twitter広告のクリエイティブフォーマット
Twitter広告には、ビジネスの目的や対象とするユーザー層に応じて選択できる多様なクリエイトフォーマットがあります。それらを大別すると「文字だけツイート」「画像付きツイート」「動画付きツイート」「Twitterカード」の4種類に区分することが可能です。
テキスト広告
ツイートとしては最も基本的な、上限140文字(日本語の全角の場合)のツイートを広告に利用できるフォーマットです。
より正確には、12文字をリンクに使用するため、広告に利用できる文字数は上限128文字となります。
最もシンプルなフォーマットですが、文字情報だけでユーザーの興味を引くことは非常に困難であることも確かであり、画像・動画を利用する広告フォーマットを利用する方がより確実に広告効果を上げることができるでしょう。
画像広告
テキストに画像を添付するツイートを作成できるフォーマットです。
使用する画像は単一のものからGIF画像、または複数の画像を1つのツイートに添付することも可能です。
Twitterの閲覧環境(使用するデバイス)により画像の見え方に違いが生じますが、デスクトップとモバイル双方に向け、同じ画像を使用したい場合は、Twitterの利用者がより多いモバイル向けのフォーマットに準拠して広告を作成することを推奨します。
動画広告
Twitter上で動画配信を行うスタイルの広告フォーマットです。
MP4またはMOVのファイル形式が可能で、ファイルサイズの上限は1GBとなっています。
動画の長さは2分20秒に対応していますが、Twitter社は15秒以内の長さを推奨しています。
カルーセル広告
最大6つの画像や動画を使って、ストーリーを伝えることが出来るフォーマットです。
2~6枚の画像または動画が必要となっており、水平方向にスワイプすることができます。
モーメント広告
複数のツイートをまとめて、まとめ記事のようなページを作れるモーメント機能をプロモーションするフォーマットとなっています。
モーメントでは140文字以内という制約を制約を超えて、複数のツイートでストーリーを伝えることが出来ます。
Twitterオーディエンスプラットフォーム
Twitter外のモバイルアプリ内でMoPubのサービス対象となる端末を介して広告を配信出来るフォーマットです。
Twitterの強みである興味関心データを基にしたターゲティングでTwitter外のモバイルアプリでもリーチすることが可能になっています。
このフォーマットは「アプリのインストール数または起動回数」目的のキャンペーンが対象となります。
Twitter広告の活用方法
Twitter広告をより活用するためには、確実に抑えておきたいポイントがいくつかあります。
広告フォーマットの活用
単純にテキストのみ、あるいは画像や動画を添付するだけでも広告は可能ですが、Twitterカードなど、あらかじめ用意されている広告フォーマットを活用することによって、得られる宣伝効果のパフォーマンスは大きく違ってきます。
1種類のフォーマットにこだわらず、商品やサービスの魅力をよりアピールできる、より有効な広告フォーマットを模索・検討してみると良いでしょう。
Google検索ではヒットしない感情・思考をターゲティングする
Twitter上でやりとりされるツイートには、Google等の検索エンジンでは通常検索されていないようなワードが飛び交うことが少なくありません。
SNSであるTwitter上で交わされるツイートには、ユーザー個人の主観的な思考や感情が現れることが多く、いかにターゲットユーザーの普段のツイートから、検索エンジンではヒットしない個人の思考・感情を読み取り、ターゲティングしていくかが重要になります。
「勝てる」クリエイティブを発見する
Twitter広告の効果をより高めるためには、クリエイティブをいかに作成するかが重要なポイントとなります。
より注目され拡散されやすいクリエイティブの作成を心がけることが、自ら話題性を創出することに繋がります。クリック率の高いクリエイティブは、クリック単価の決定要因である「品質スコア」(共感度・関連性・鮮度)が上がりやすく、結果としてクリック単価が下がり、コンバージョン単価を抑えることができます。
まとめ
Twitterのアクティブユーザーは流行に敏感であり、情報収集に積極的ということから、広告のプラットフォームとしてはほかに類を見ない独自のターゲティングを行い、他の媒体では狙いにくい特定層へのアプローチも可能であるという点が魅力的なポイントとなっています。Twitter広告を有効に利用し、マーケティングに活用してみてください。