Twitter広告を始める前に

twitter広告は、他のプラットフォームにはない独自のターゲティングなど、ネット広告として多くのメリットがある広告媒体ですが、これから始めようと考えている方には、その始め方がよく分からないかもしれません。アカウントの作成から広告改善まで、twitter広告の基本を始める前に学んでおきましょう。
目次
twitterに広告を出すメリットとは?
twitterは、世界中のニュースや出来事に関するユーザー同士の会話がリアルタイムで展開されていることを大きな特徴とするソーシャルメディアです。2020年現在、日本国内だけで月間4500万人以上のアクティブユーザーがいるとされ、LINEに次いでSNSとしては国内第2位、FacebookやInstagramをしのぐ規模を誇っています。
twitterはその話題のリアルタイム性を大きな特徴としており、ユーザーの興味・関心やほしいものなども流動的に変化します。Twitter広告は、Twitterならではの即時性と拡散力を生かし、ユーザーのツイートした内容や検索履歴などからリアルタイムでそのニーズを把握、ピンポイントなターゲティングで効果的な広告が配信可能です。
また、いったん広告を配信すれば、ユーザーが「いいね」「リツイート」といったTwitterの機能によって、広告に直接反応したユーザーのみならず、そのフォロワーにも広告が広まる(拡散する)ことになり、拡散が増えるほど相対的に広告費用は安く抑えられることになります。
Twitter広告の始め方(準備)
Twitter広告を始めるにあたってまず必要となるのが、Twitterのアカウント(ハンドルと呼ぶ場合もあります)です。アカウントは広告主となる企業やブランドを示すものとして重要ですので、よく考えて作ることをお薦めします。
Twitter広告はアカウントを作るだけで始めることはできません。始め方の次の手順として必要となるのは投稿実績です。作成したばかりのアカウントではTwitter広告のアカウントは作成できませんので、注意が必要です。もし、Twitterアカウントが未取得の場合は、Twitter広告を始めるために、なるべく早めにアカウントを用意しましょう。アカウント作成自体は企業・ブランドのアカウントでも個人同様、無料で作ることができます。
Twitter広告の始め方(アカウントの作成)
Twitter広告の始め方として、最初の手順となるのが公告アカウントの作成です。
すでに作成済のTwitterアカウントでログインし、「Twitter広告」へ移動してください。ホーム画面左カラムにあるメニューの最下部、「もっと見る」を選択して「Twitter広告」をクリックすることで、広告マネージャーページに移動可能です。
「Twitter広告」のページでは「オートプロモートを設定する」と「Twitter広告を設定する」の2種類の始め方を選択することが可能です。「オートプロモート」は月額9900円で継続的に広告配信が行えるプランのことです。この選択に際し、前述のとおり数週間以上投稿実績があるTwitterアカウントでログインしていないと、選択から先に進めない場合があるので注意しましょう。
広告アカウントの設定
「オートプロモート」もしくは「Twitter広告」のいずれかを選択したら、次に居住する国とタイムゾーンの選択を行います。「国」で「Japan」を選択することで、タイムゾーンは自動的に日本時間が適応されます。国とタイムゾーンの選択ができたら「次に進む」をクリックし、「広告キャンペーンの目的」の設定画面に移行します。目的設定の前に、まず請求先情報の登録を行いましょう。ページ右上に表示がある「Twitterアカウント名」をクリックし、表示されるプルダウンメニューから「クレジットカードを追加する」を選択、クレジットカードの登録を行ってください。
「新しいクレジットカードの追加」というページが表示されたら「ビジネス」もしくは「個人」のいずれかを選択し、右下の「次」をクリックします。企業で自社商品やサービスのプロモーションを行うことを目的としてTwitter広告を使用する場合は、「ビジネス」を選択してください。
会社住所を記入するページが表示されますので、会社名・住所など必要事項の記入を行い「次」に進んでください。「消費税IDの有無」「広告代理店かどうか」の2つのラジオボタンが表示されますが、日本の場合は双方「いいえ」を選択します。「クレジットカード/デビットカード」の入力ページが表示されますので、カード情報等の必要な情報を入力、Twitter広告の利用規約を読んで「Twitter広告利用規約に同意します」にチェックを入れてください。最後に保存すれば、カード情報の登録作業は完了です。
キャンペーンの作成
カード情報の登録が終わりましたら、次に広告キャンペーンの目的選択を行います。
「ツイートのエンゲージメント」「プロモビデオ再生数」「ブランド認知度の向上」「ウェブサイトへの誘導数またはコンバージョン」「インストリーム動画再生数(プレロール)」「フォロワー」「アプリインストール数」「アプリの起動回数」といった広告キャンペーンの目的が掲示されますので、各項目の説明を読んで、ニーズに合った適切な目的を選択しましょう。広告キャンペーンの目的ごとに、課金・最適化の基準がかわってきます。
目的選択が終わったら、次にキャンペーンの詳細設定を行います。
設定項目は次の通りです。
- キャンペーン名:任意の名前を入力してください。
- 日別予算:最低利用金額の制限はありません。一日を通じて均等な広告配信を行うためには、日別予算の設定を3000円以上としておくのが良いでしょう。
- 総予算:任意ですが、想定外の請求を回避するためには、予め入力しておく方が良いでしょう。
- 開始日時:最低利用機関の制限はありません。設定は任意ですが、予め設定しておいた方がよいでしょう。
- 必要項目の入力が終わったら「次」をクリックしてください。ここで行った設定は後からでも変更することは可能です。
広告グループの作成
- 1つのキャンペーン中に、1つもしくは複数の広告グループの作成が行えます。キャンペーンを作成すると、必ず1つの広告グループが自動的に用意されます。広告グループの設定項目は以下の通りになります。
- 広告グループ名:任意の名前を入力します。
- 期間:これも任意で入力しますが、省略も可能です。省略した場合はキャンペーンで設定した期間が適用されます。
- 総予算:同じく省略可能です。省略の場合はキャンペーンで設定した予算が適用されます。
- 入札タイプ:「自動入札」「目標コスト」「上限入札単価」の3つから選択可能です。「自動入札」は初心者向きですが、単価が高くなる傾向があります。単価を抑えたい場合は「目標コスト」もしくは「上限入札単価」のどちらかを選択、入札額を入力します。
- 入札額:1クリック辺りの単価を設定します。はじめは60円から80円程度が良いでしょう。
Twitter広告の価格を決定するシステムはオークション形式になっています。価格は競合他社の予算・入札額や掲載広告の品質に応じて変動しますので、注意が必要です。また、グループ作成の際、どのように期間や予算を設定していても、キャンペーンのレベルで設定された期間や予算を超えた広告が配信されることがありません。
キャンペーンがスタートした後は、予算やクリック数のバランスを様子見しながら、入札単価の調整を行ってください。単価を引き下げると広告が表示されにくくなりますが、予算消化を抑え費用対効果を上げることはできます。
広告グループの設定を完了し、ページ右上の「次」をクリックして移動しようとすると「カテゴリーを選択してください」と警告メッセージが表示されることがありますが、ここでは無視してかまいません。
次にターゲティングの設定を行います。設定画面を見ると「オーディエンス」という用語がみられますが、これは広告のターゲットとなるTwitterユーザーを示す言葉です。Twitter広告のターゲティングは「地域・性別・言語」「フォロワー」「キーワード」「興味・関心」「映画とテレビ番組」「イベント」「会話トピック」「テイラードオーディエンス」に区分されます。
ターゲティングの最初にある「オーディエンス(テイラードオーディエンスと柔軟なオーディエンス)」という画面は飛ばしてかまいません。
「オーディエンスの特性」では、ターゲティングしたいオーディエンスの「性別」「年齢」「場所・言語・テクノロジー」を設定します。Twitter広告は年齢・性別を登録していないユーザーであっても、推定して広告ターゲティングを行うため、絶対的な正確性が担保されるわけではないことに留意する必要があります。
次に「オーディエンスの条件」の設定を行います。ここで指定する条件は「OR条件」として扱われるため、条件を追加するほどターゲットが広がることになります。ターゲットが広くなるほど広告単価が安くなるので、できる限り広めにとる方が良いでしょう。
クリエイティブの作成
ターゲティング設定の次に必要になるのがクリエイティブ設定です。
クリエイティブとは、広告で使用するツイートを指し、広告用に新規のツイートを作成するか、すでにツイートされている通常のツイート(オーガニックツイート)を利用するかの2種類の方法から選択できます。
新規に作成した広告用ツイートは、ターゲティングしたTwitterユーザーのTLにのみ表示されます。逆に言えば、ターゲティング外のユーザーには、フォロワーであっても表示されず、検索結果にもヒットしません。フォロワーのTLに広告ツイートを表示したくない場合などには、新規の広告ツイートを使用すると良いでしょう。
広告用ツイートを新規に作成する場合は「ツイートを作成」というボタンをクリックして、作成モード画面でツイート作成を行います。「広告用」にチェックを入れてツイート(もしくはツイート予約)を行ってください。広告用ツイートを作成しておけば、クリエイティブの設定画面で広告用ツイートを選択できるようになります。
既存のツイート(オーガニックツイート)を広告として利用するには、ツイートのリスト中から利用したいツイートを選択します。複数選択も可能です。画面左にある「プレースメント(配信先)」で配信先を指定することも可能です。
プレースメントにある「Twitterオーディエンスプラットフォーム」を選択すると、Twitterの広告ネットワークを介して、いろいろなアプリに広告が配信されるようになります。Twitter以外の場所に広告を表示したくない場合は、チェックを外して除外しておきましょう。
設定内容の確認を行い、問題がなければ「キャンペーンを開始」もしくは「下書き保存」を選択してください。新たにグループを追加したい場合は「新しい広告グループを追加」を選択してください。
TwitterにログインしてTwitter広告画面を開くと、作成したキャンペーンが表示されます。キャンペーンの名前をクリックすることで広告グループが表示されます。広告グループから広告一覧を開くこともできます。キャンペーンや広告グループの名前の右側にある「…」が縦に並んだところをクリックすることで、各内容を編集可能です。
レポートの確認方法
Twitter広告のキャンペーンを開始したら、Twitter広告画面から、利用金額や成果、インプレッションを数値とグラフで確認できるようになります。画面右上の「過去7日間」をクリックして期間を指定してください。期間を指定したら、左上の「キャンペーン」「広告グループ」等のタグを切り替えることで、レポートをキャンペーン単価・広告グループ単価などのくくりで確認することができます。
キャンペーンや広告グループのタグを開いた状態で「オーディエンス」をクリックすれば、ターゲティング属性単位でレポートの確認をすることができるので、どのターゲットで広告効果が出ているかを把握することができ、次の広告展開の参考資料とするこができます。「データ」「詳細」のプルダウンメニューから、レポートの指標・粒度の変更も可能です。
まとめ
Twitter広告には広告費の下限設定はありませんので、広告を利用するのが初めてで不安があるという場合は、少額の予算から開始してみると良いでしょう。Twitterが広告主向けに、Twitter広告のスターターガイドを公開していますので、よりTwitter広告の有効な利用法を知りたい場合は参照してみてください。