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街中で見かける広告と違って、どれだけの人の目に留まったか定量的に把握できることが、Web広告の大きな特徴の一つです。Web広告において「広告が表示されること」をインプレッション(impression:imp)といいます。インプレッション数が多いほど、多くの人に広告を見てもらったということになります。

本記事では、インプレッションの定義から、インプレッションの具体的な増やし方までを解説しています。

インプレッションについて正しく理解し、より多くの人に広告を届けられるような施策を打てるようになりましょう。

※本記事は、Googleパートナー・Yahoo!認定パートナーである、デジマール株式会社が執筆・監修しているものです。

リスティング広告のご相談については、「リスティング広告運用代行」からお問い合わせください。

インプレッションとは

インプレッションがカウントされる仕組み

上記でインプレッションは、「Web広告が表示されること」と説明しました。しかし、インプレッションは、広告の出稿先によって定義が異なり、注意が必要です。

画面に映っていなくても、開いているページに広告が表示されていればインプレッションがカウントされる場合があれば、見える位置に入ったものだけカウントする、ビューアブルインプレッションという指標もあります。

媒体によってインプレッションの定義は異なるので、新たな媒体で配信開始する場合はインプレッションの定義を確認しておくとよいでしょう。

似ている用語との違い

インプレッションと似た意味がある用語もあり、正しく理解しておくようにしましょう。 よく認識を間違えてしまう用語として「ページビュー(PV)」「リーチ」があります。

ページビュー(PV)との違い

ページビュー(PV)とは、顧客が閲覧したページ数のことです。 ページ内に広告が表示されているので、PVとインプレッションは似た概念といえます。 しかし、PVとインプレッション数が同じ数値にならないことがあります。それは以下の式で説明できます。

PV × 1ページあたりの広告表示数 = インプレッション数

媒体のインプレッションの定義によりますが、例えば自社の広告が2つ掲載されているページが顧客に1回閲覧されていた場合、

1(PV) × 2(1ページあたりの広告表示数) = 2(インプレッション数)

となり、PVは1としてカウントされますが、インプレッション数は2とカウントされる状況が生まれています。

リーチとの違い

リーチとは、広告が表示されたユーザー数のことです。 リーチとインプレッション数の関係式は以下のようになります。

リーチ数 × 一人当たり広告表示数 = インプレッション数

リーチ数とインプレッション数もまた、同じ数値にならないことがあります。 リーチ数は変化しなくても、同じ広告が同じ顧客に何度も掲載されれば、一人当たり広告表示回数は増えるので、インプレッション数も増加することになります。1顧客に2回同じ広告が表示されていれば、

1(リーチ人数) × 2(一人当たりの広告表示数) = 2(インプレッション数)

となり、リーチ数は1ですが、インプレッション数は2という状況が生まれています。

広告のインプレッション数を増やす方法

広告ランクを改善する

リスティング広告では、検索結果1ページ目の上部ほど広告が表示される確率が高まります。リスティング広告では、掲載順位を改善することで、よりインプレッションを増やし、比例してクリック数も増えることが期待できます。

リスティング広告の掲載順位を左右する指標として、広告ランクが挙げられます。

Yahoo!広告では、オークションランクと呼ばれます。Googleの広告ランクも、Yahoo!のオークションランクも、考え方は同様ですので、Google広告の広告ランクを参考に、簡単に説明いたします。

広告ランクは様々な指標をもとに決まりますが、大きくは、

  • 広告の品質
  • 入札単価

で決まります。

この広告の品質を定量的に確かめる指標として、Google広告では品質スコア、Yahoo!広告では品質インデックスが確認できます。それぞれ1~10の10段階です。

この品質スコアや品質インデックスが高い状態を目指すこと、あるいは入札単価を高めることで、広告ランクが上がり、掲載順位が向上します。この掲載順位の向上が、インプレッションの増加をもたらします。

品質スコアを改善する

品質スコアとは広告の質を媒体ごとのロジックで算出したものです。Yahoo!プロモーション広告では、品質インデックスと呼ばれています。

Google広告の場合、品質スコアに寄与する要素として

  • 「推定クリック率」
  • 「広告の関連性」
  • 「ランディングページの利便性」

の3つがあります。

「推定クリック率」は入札している検索キーワードと広告文の関連性を高めることで改善できます。「広告の関連性」は、キャンペーン内の広告グループの構造を最適化することで改善できます。「ランディングページの利便性」は広告文の内容と、ランディングページの内容が一致しているかどうかを確認した後、コンテンツ、及びデザイン、機能について改善が必要です。

これらの指標が影響し合って品質スコアは改善していきます。

入札単価を高める

広告ランクの考え方に従えば、入札価格が高いほど広告ランクは改善し、結果として掲載順位を上げることができます。

また、すでに品質スコアが高い場合は、入札価格を変えなくても高い掲載順位で出稿できますから、予算を増やせば低コストでインプレッションを増やすことができます。

登録キーワード数を増やす

登録しているキーワード数を増加させることでも、インプレッション数は改善できます。キーワード数を増やせばそれだけ多様な顧客に広告表示することになります。

ただし、むやみに登録キーワードを追加しても、クリックされなかったり、クリックされてもコンバージョンに結び繋がらず、広告の費用対効果が悪化する可能性が高いので、注意が必要です。

自社の商品を求める、優良な顧客がどのようなクエリで検索するか想像する必要があります。

キーワードのマッチタイプを緩める

顧客がどんなクエリで検索するかを想像することは簡単ではありません。顧客のクエリつかむときに一番手っ取り早い方法は、キーワードのマッチタイプを緩めることです。

マッチタイプは、「部分一致」、「フレーズ一致」、「完全一致」の3つあります。

完全一致で入稿しているキーワードをフレーズ一致や部分一致に変更すれば、広告の表示される制限が緩まり、よりユーザーに広告が表示しやすくなる為、インプレッション数が増えます。

また、インプレッション数が増えれば、クリック数やコンバージョン数にも変化が起こるかもしれません。どのようなクエリでクリック、コンバージョンを獲得しているのかを確認することで、効果の高いクエリ、すなわち優良顧客のクエリをつかむことができます。

そのクエリを完全一致でキーワード登録し、高い単価で入札すれば、広告ランクを向上させることも可能です。

インプレッション課金型広告について

インプレッション課金型の主な広告媒体

インプレッション課金型広告には、主にGoogleとFacebookがあります。インプレッション課金型広告は1000インプレッションごとの費用を考えることから、CPM(Cost Per Mille)とも呼ばれます。

クリック型課金広告(Cost Per Click:CPC)との違いは、以下の計算式から明らかになります。

CPM = 広告総費用 ÷ インプレッション数 × 1000

CPC = 広告総費用 ÷ クリック数

CPMは1000インプレッション当たりの費用なので、1000をかけます。

一方CPCは単なるクリック単価のことを指します。CPMとCPCは単純に比較できないので注意が必要です。

CPMは、クリックされることではなく、バナー等を顧客の目に触れさせ、認知拡大を図る目的の場合有効です。

具体的にはイベント告知や、リマーケティングが挙げられます。また、クリック率が高そうなキャンペーンの場合、広告費用を抑える意味でも活用できるでしょう。

まとめ

ここまで、インプレッションの意味とその改善方法、CPMについてみてきました。インプレッションは、広告がどれだけの人に届けられているかを計る重要な指標です。インプレッションが増加すれば、顧客との接点が増え、高い成果も見込めます。

インプレッションの増加のために、品質スコアの改善、広告費用の増額、キーワードの追加を検討してみてはいかがでしょうか。

リスティング広告のご相談については、「リスティング広告運用代行」からお問い合わせください。

著者情報

松葉 駿平
Shunpei Matsuba

松葉 駿平

【執行役員】

デジマール株式会社に新卒入社。リスティング広告、SNS広告、各種DSP、EC広告(Amazon・楽天)と、BtoC・BtoBともに幅広い広告媒体の運用経験あり。LINE公式アカウント、HubspotといったCRMの構築・運営にも携わり、集客からロイヤル顧客化まで一気通貫で対応可能。趣味は茶道と料理。