検索連動型広告、つまりGoogleで検索語句を入力した際に表示させる広告の準備では、キーワードの選定がそのスタートになります。
しかしキーワードを選ばなくても検索画面に表示できる、Google広告の機能があるのをご存知でしょうか。
それが「動的検索広告」です。

動的検索広告とは

動的検索広告はキーワードを設定する検索連動型広告ではなく、対象となるサイトを指定して、そこに関連する内容をシステムが読み取り、検索でニーズが合致した際に自動で掲載されるGoogle広告内の機能です。
たとえばあらゆるジャンルを扱う、大規模な音楽配信のサイトがあったとしましょう。
この場合はユーザーの検索パターンは非常に多岐にわたりますので、キーワードを選択し、それを細かく設定していくのは非常に困難です。
キーワードプランナーで多くの候補語を出し、それを一括で設定して自動化に任せるという方法も取れますが、漏れが出て機会損失をしたり、逆にキーワードとランディングページの内容が合致せずロスが生じる懸念もあります。
動的検索広告は着地点となるWebサイトの情報をもとにしますので、こうした不都合を大きく軽減できるのです。

設定方法は通常のGoogle広告と同じステップです。
キャンペーン設定をして、広告グループの作成に進みます。
その途中、まずはキャンペーン設定で「その他の設定」を開きます。

キャンペーン設定

その中に「動的検索広告」というメニューがあるので、そこを開いて設定を加えます。
これにより動的検索広告用のキャンペーンができます。

メニュー設定

次に動的検索広告用の広告グループの作成画面に移りますので、これを設定します。

広告グループ設定

最後に広告文の作成です。
動的検索広告はWebサイトと合致する検索に対して、最適な広告を自動で出していきます。
そのため通常のリスティング広告のように、見出しと説明文をすべて設定する必要はありません。

広告設定

 メリットとデメリット

動的検索広告の大きなメリットは、あらゆる設定の負担が軽減できるという点です。
キーワードプランナーをよく使う方は、URLからキーワードを抽出する方法をご存知でしょう。
これは自分でいろいろな情報を用いて検索語句を探っていく必要がないので、非常に効率よくキーワードが抽出できます。

動的検索広告はこのキーワードの抽出から広告の配信、さらにコンバージョンやクリック数の最適化までをおこなってくれるイメージです。そのため時間や手間は非常に少なくなります。
効果についても、前項で少しふれたようにキーワードを設定するより漏れや思わぬロスの発生を減らすことができます。
ページの更新内容も自動的に反映されるので、効率と効果の両面で良いといえるでしょう。

ただし前提として、サイトの情報量が十分にあることが求められます。
もし対象サイトに情報そのものが不十分なら、それをベースにした広告配信も抜けが多いものになります。
また扱う商材が多い方が、使うメリットの大きい機能です。
単品通販のように限定された商材の場合には、自分たちでキーワードを選定して、細かな設定とチューニングを加えていく方が効果的です。

まとめ

動的検索広告は最近追加された機能ではなく、以前からリリースされていました。大手の通販サイトなどは早くからこれを取り入れ、成果を上げている所もあります。

上記で紹介したメリットとデメリットはGoogleが公式にも解説しているものですが、実際にはデメリットとして「意図しない形で広告文が表示される」という声もあります。
機械的に出力される広告文ですから、広告の管理者がすべてをチェックしたり調整することはできません。

そのため場合によってはブランディング上好ましくない形の広告が表示された、というネガティブな声が聞かれることもあるのです。
こうした動的検索広告の実際については、なかなか知ることができない情報かもしれません。

初めての機能を検討する場合には、私たちのようなリスティング広告を専門に扱う会社に相談をいただき、自社にその広告機能が合っているか、あるいはさまざまなメリットとデメリットに関する情報やアドバイスを集めてから検討していくといいでしょう。

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