どのデジタルマーケティングにも必ず達成したい目標があると思います。その目標はブランドの認知や商品を販売したいなど様々ですが、全てのデジタルマーケティングの最終的なゴールは売り上げに繋げるための取り組みであると思います。

それらの目標をデジタルマーケティングではコンバージョン(CV)と呼びます。

今回はデジタルマーケティングでは欠かすことができない概念であるCVについて詳しく説明していきます。
 
 
※本記事は、Googleパートナー・Yahoo!認定パートナーである、デジマール株式会社が執筆・監修しているものです。
 

【Webマーケティングに関する支援のお問い合わせはコチラ】

1.コンバージョン(CV)とは

コンバージョン(CV:Conversion)とは、直訳すれば、「転換」や「変換」という意味です。転じて、見込み顧客が、Webサイトで目標としている行動を起こし、顧客へ転換することをコンバージョンと呼びます。

つまり、広告やWebサイトで成し遂げたい顧客の行動とも言うことができます。それぞれの媒体で、CVをはっきりとさせることによって、達成すべき目標が把握しやすくなります。

インターネットに広告を出し、Webサイトに誘導するデジタルマーケティングでは、コンバージョンの分析をすることが大切です。目標となる顧客の行動が定まれば、マーケティング戦略の立案、Webサイトのコンテンツ設計がしやすくなります。

コンバージョンの例

コンバージョンはWebサイトによって異なります。たとえば、美容室や整体などのサービスを行っている事業者がホームページを作り広告を出した場合、その目標はサイトを通じて店舗に問い合わせが来たり、クーポンをダウンロードしてもらったりすることかもしれません。また、ECサイトやアフィリエイトサイトでは商品を購入してもらうことが、コンバージョンとなります。これが最も分かりやすいコンバージョンの指針でしょう。

他にも、アプリやソフトの開発、販売をしている企業であれば、アプリやソフトをダウンロードしてもらうことがCVとなります。こうしたそれぞれの企業もしくはサイトごとに、目標となる行動を定め、それがどのくらい成し遂げられているかを知ることで、サイトや広告の効果を可視化できます。

コンバージョンの関連用語

コンバージョンに関連する用語はいくつもあります。

例えば、コンバージョン率(CVR:Conversion Rate)という言葉は、コンバージョンと一緒によく使われます。これはWebサイトのアクセス数や広告のクリック数に対して、どのくらいの購買や問い合わせなどの成果があったかという指標です。例えばWebサイトに100のアクセスに対して、5の購買があればコンバージョン率は5%ということです。

もう一つよく使われる用語として、コンバージョン単価(CPA:Cost Per Acquisition)があります。コンバージョンひとつあたりどのくらいの費用がかかっているかを示します。たとえコンバージョン率が低くても、コンバージョン単価が低ければ、収益性は高いということになります。そのため、単にアクセスに対する効率だけでなく、費用対効果も一緒に見ることで、よりコンバージョンに関係する効率をチェックできるようになります。

2.理解しておきたいコンバージョンの種類

一口にコンバージョンと言っても、いくつものタイプがあります。それぞれに数値が示す内容は異なりますので、どの指標を重視するかで改善策も変わってきます。また、目標ごとに見ると良いコンバージョンタイプも違いますので、その差を理解しておくことはとても大事です。

総コンバージョン

総コンバージョンとは、購入件数や問い合わせ件数などの総数を見るタイプの指標です。実際の広告運用では、バナーを1回クリックしただけで、3点まとめてなど、複数の商品を購入するユーザーがいます。

その場合、1クリックに対して3CVがあったと見るのが総コンバージョンとなります。反応がある度にCVは増えますので、1クリックに対してCVは事実上無制限です。そのため、CVの対象はいくら商品が売れたかというのがポイントです。

ユニークコンバージョン

総コンバージョンに対してユニークコンバージョンは、1ユーザーが何点商品をまとめて購入したとしても、それを1つの成果と見ます。そのため、1クリックに対してCVは最大で1となります。

総コンバージョンの場合は、成果は商品数ですが、ユニークコンバージョンの場合はCVしたユーザー数ということになります。

クリックスルーコンバージョン

クリックスルーコンバージョンとは、広告をクリックして、ホームページに行ったユーザーがCVしたかという割合を見るためのものです。この場合、商品を複数買ったとしてもCV数は1となります。

この点においては、ユニークコンバージョンと同じ意味となります。しかし、この用語は続くビュースルーコンバージョンとの比較で用いられるものです。

つまり、クリックをしたユーザーがCVまで至ったかということを重視した指標と言えます。

ビュースルーコンバージョン

クリックスルーコンバージョンは、広告を見たユーザーがクリックをして対象サイトに行くという行動を見るものです。一方で、このビュースルーコンバージョンは、広告を見たもののクリックはしないというユーザーの行動を示します。クリックはしていないものの、広告の内容を見ただけで、後から検索などを通じてサイトを訪問したユーザーの数を見ます。

つまり、クリックスルーコンバージョンの場合は、クリックをしたユーザーの数、ビュースルーコンバージョンの場合は、広告を見てクリックはしていないものの、最終的にサイトを訪問し、CVしたユーザーを指します。

直接コンバージョンと間接コンバージョンの違い

直接コンバージョンとは、広告を見る、もしくはクリックしてサイトに来て、そのまま購入などをしたユーザーの数を示すものです。一方で、間接コンバージョンは、広告クリックによってサイトに来たものの、一度離脱し、その後何らかの媒体を通じて帰ってきて購入をしたユーザーの数を教えるものです。

つまり、間接コンバージョンは、その場では購入しないものの興味を持ち続けた、いわば潜在的顧客を示します。直接コンバージョンだけでなく間接コンバージョンも取りこぼさないよう、受け皿となる戦略を立てておくことが重要です。

3.コンバージョンを増加させる方法

広告とサイト運用においては、分析をした後にCVをアップさせる施策を施す必要があります。そのための流れを確認し、運用に取り入れるようにしましょう。

コンバージョンが少ない原因を見つける

原因解明には因数分解思考が役に立ちます。CV数は

CV数=クリック数×CVR

という式で計算することができます。

そのため、クリック数が少ないのか、CVRが低いのかをチェックする必要があります。そのどちらが低いかを見ることによって、CVが低い原因を突き止められるのです。

クリック数が少ないのであれば、さらに、広告表示回数が少ないのかクリック率が悪いかを分析します。こうした思考でで、ボトルネックとなる原因を突き止めていきます。

A/Bテストで仮説検証する

原因が分かったら、解決する為の具体的な改善策を行う必要があります。

例えば、広告の表示回数を増やすためにキーワードを変更したり追加したりします。また、広告のイメージや文章を変えて、訴求効果の高いものに改善するというのも大事です。

変更を加えたらそれがどのように数字に跳ね返っていくかを検証し、より効果の高い方法としてA/Bテストがあります。A/Bテストをしながら原因究明と、その改善をしていくことで、サイト全体の質を高めながら、CVを目標数まで押し上げることができるようになります。

4.まとめ

コンバージョンはWeb広告やWebサイトの効率を見るために欠かせない数値です。ただ単に数字を出すのではなく、それを意味するところを理解し、目標に達さない場合は、的確な分析と仮説立案をすることが重要です。

そして、それに基づいて問題点を一つずつ解決していくことで、費用対効果の高いWebサイトへと成長させていくことができるのです。