Web広告を出稿する目的は、Webでの集客にあります。Webから実際のビジネスに結びつく流れは、

  1. 検索や広告でたどりついたサイトを回遊する
  2. エントリーフォームや購入画面へ遷移し情報を入力する
  3. セミナー参加応募や、商品の購入

の大きく3段階に分けられます。

CTAはこの3段階の内、1番目と2番目をつなぐ窓口のようなものです。

いくら素晴らしいサイトを持っていても、エントリーフォームや購入画面の入力などのアクションにつながらなければWebサイト経由の成果を見込むことは出来ません。

サイトの回遊からビジネスにつながるアクションを呼び起こすために、ページにはアクションへスムーズに誘導する窓口が必要です。この窓口こそが、Call To Action、直訳すれば「行動を誘引するもの」なのです。

では、CTAとは具体的にどのようなものなのでしょうか。そしてよりよいCTAを作成するにはどうしたらよいのでしょうか。これらを一緒に見ていきましょう。
 
 
※本記事は、Googleパートナー・Yahoo!認定パートナーである、デジマール株式会社が執筆・監修しています。
 

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1.CTA(コールトゥーアクション)とは

CTAとは「Call to Action」の略称で、Webサイトや広告にある「ユーザーに行動を促す」ボタンやテキストリンクのことを指します。

CTAには、クリックする場所なのだと視認してもらえるようなデザインと、エントリーフォームの記入や購買行動といった遷移先での行動をスムーズに促す役目があり、Webサイトにおいて特に重要な要素の1つになっています。CTAを変更しただけでWebサイトのCVRが約170%改善した事例もあります。

2.CTAの役目

CTAの役目は、クリックした先で何が起こるのか明確に伝えることです。そのためにはCTA内にクリック後の行動を的確に表す文言を含む必要があります。

  • 購入
  • 資料請求
  • 会員登録
  • メルマガ・定期購読登録
  • お試し
  • 電話相談
  • 詳細

などの具体的な行動が例として挙げられるでしょう。サイト内のコンテンツに満足した顧客が次に求める行動をCTAの文言に含めればクリック率は向上するはずです。

CTAをクリックしてもらえれば、サイトの回遊率が上がります。回遊率の上昇は自社の商品やビジネスをより深く知ってもらう上で必須ですので、CTAに含む文言は、クリック率が高いものを選択するとよいでしょう。

ただし、クリックはされるが成果に結びついていないCTAに関しては、CTAそのものというよりも遷移先ページのコンテンツに問題がある可能性が高いので、CTAだけでなく、コンテンツの改善も視野に入れる必要があります。

3.CTAを作成する際に意識すべきこと

ページ遷移のメリットを伝える

CTAの役目は、「クリックした先で何が起こるのか明確に伝えること」とお伝えしました。実際はクリックした先で何が起こるのか伝えた上で、ページ遷移を促す必要があります。

ページ遷移を促すには、クリックの緊急性を上げ、ハードルを下げなければなりません。クリックの緊急性を上げる手っ取り早い方法は、「数量限定」や「期間限定」といった、今を逃すと後悔するかもと顧客に感じさせる文言を追加することです。

「今すぐ」と付け加えるだけでもクリック率は上がるかもしれません。一方クリックのハードルを下げるには、「簡単3STEP」、「3分で登録完了」、「無料体験」といった時間的、金銭的コストを感じさせないような工夫が必要です。

CTAの文言の基本は、ほしいものが小さなコストで手に入ると感じてもらうことなのです。

クリック後の導線も考える

CTAの内容と、クリック後のコンテンツに乖離があるとき、顧客はコンバージョンせずに離脱する可能性が高いです。

例えば、「詳細はこちらをクリック」と書かれたCTAをクリックした後、会員登録のページに遷移したら、違和感を覚えます。会員登録をしてもらうためには「続きは会員登録後お楽しみいただけます」という文言の方が自然でしょう。

また、人によってサイズが違う服や靴といった商品の場合は、いきなり「購入」のCTAを置くよりも、「サイズについてお問い合わせ」というCTAを設置し、電話やメールでサイズの詳細を伝えた後に購入してもらう方が満足度は高まるでしょう。

このように、クリック後の導線に合わせた文言を選択することで、CVRの高いCTAを作成することができます。

4. CTAのクリック率を改善する方法

選択肢を絞る

設置されている種類が多いとCTAをクリックする前に、どのCTAを選択するか考えるという手間が加わります。クリックまでの障壁を出来るだけ少なくするためにもCTAの種類は最低限に絞りましょう。

不用意に選択肢を増やすのではなく、ページを見ている顧客の状態を把握し、状態それぞれに合った選択肢を用意してあげることがクリック率改善の第一歩となります。

CTAの掲載場所を意識する

CTAは視認されなければ効力を最大限発揮することができません。一般的にページを見る人の目は左から右へ、そして上から下へ流れていきます。

コンテンツに満足してもらったのちにCTAがクリックされることを考えると、ページの下部や右下に配置することが視線の性質上望ましいと考えられます。

一方で、すでに熱量の高い顧客が閲覧するランディングページでは、ファーストビューにCTAを設置し、スムーズにコンバージョンへ誘導する工夫も必要です。やはりページを見ている顧客の状態をいかに把握しているかがCTA改善の鍵を握ります。

CTAのデザインを変える

クリックされやすいデザインに変更する

デザインの改善にはABテストが有効です。

どのようなデザインがクリックされやすいのかはWebページによって様々で、定説が立てにくいからです。そもそもボタン形式、テキストリンク形式、イメージ形式のどれが良いのかという議論もありますし、それらが定まったところで、大きさや枠線の有無など様々な変数が存在します。

また、矢印や丸といった特定の印象を与えるデザインや、「期間限定」のラベル、エフェクトの有無などCTAの印象を左右する変数もあります。ABテストで丁寧に比較する中で最適化していくことが求められます。

まわりの情報と被らないトンマナにする

Webページでは、色やフォントといった通称トンマナをそろえることが鉄則です。

しかし、CTAは視認されることが第一関門です。他のコンテンツと同じ調子では、CTAだと気づいてもらえずコンバージョンを逃す可能性があります。

配色については様々な理論が存在しますが、基本はCTAが目立つこと、そして周りの情報とは違い、クリックする場所であると理解してもらえるような配色に変更する必要があります。

また、配色に付随して、文字が読みやすいかも確認する必要があります。文字の大きさやフォント、色を周囲のコンテンツと変えることで、顧客にCTAだと理解してもらえます。

5.まとめ

ここまで、CTAの役割とその改善方法についてみてきました。CTAはWebページをビジネスにつなげる大事な窓口です。CTAが改善すれば、顧客をスムーズにコンバージョンへと誘導でき、高い成果も見込めます。

CTAは一筋縄では改善できません。ABテストを繰り返すことで最適化していきます。本記事でお伝えしたCTAの基本をおさえつつ、デザインや文言を工夫することで、顧客に刺さるCTAに改善していきましょう。