皆さんが普段から使われているLINEは、月間アクティブユーザーが9,500万人を超えており日本の人口の約70%をカバーしている国内最大のSNSになっています。
LINEの魅力は、他のサービスと比べて広告のリーチ力が非常に高いことです。また、LINEを独占的に利用するユーザーも多く、SNS利用者の中で特に注目されています。
そんな圧倒的なユーザー数を誇るLINEに広告を配信することが出来る「LINE広告」についてご紹介いたします。
LINE広告とは一体どのようなものなのでしょうか。
LINE広告の特徴
LINE広告の大きな特徴として「他媒体でリーチできないユーザーに接触できる」という点があります。
LINE広告は圧倒的なリーチ力によって新規獲得率が高いという傾向を持っているのです。
このことは、「LINEのみを使うユーザーの多さ」と「LINEユーザーの偏りのなさ」から見ることが出来ます。
LINEのみを使うユーザーの多さ
はじめに、LINE株式会社様が提供しているこちらのデータをご覧ください。
月間9,500万人のアクティブユーザーが軸になっている為、他のSNSではリーチできない層をLINEは持っていることが分かります。
普段スマートフォンで利用しているSNSの82.8%がLINEであり、その中の41.2%がSNSをLINEしか利用していないということが明らかになっています。
一方でTwitterのみを利用している人は2.6%、Facebookのみを利用している人は0%となっています。
さらに、SNSだけでなく普段スマートフォンで利用しているサービスとしてもLINEが82.8%というほとんどの割合を占め、LINEのみの利用としても18.5%の層がいることが分かります。
LINE利用ユーザーの偏りのなさ
次に、そのLINEユーザーがどういった構成になっているのか見ていきましょう
こちらは、LINEユーザーの性別・年齢・職業の構成グラフになっています。
LINEはメッセンジャー機能が軸になっている為、性別・年齢・職業に大きな偏りがありません。
学生と主婦を含んだ人口内の職業割合としては、日本全体の割合とおよそ近い数値となっています。
そして、他のSNSではユーザー層で20代から40代が多いことがありますが、LINEでは各年代に偏りのない割合となっています。
さらに、こちらはLINEユーザーの居住地割合です、
こちらも日本の地方別人口割合と近しい数値になっています。
例えば、北海道4.6%(LINE):4.1%(実際)、関東34.6%(LINE):34.6%(実際)、中部18.9%(LINE):18.1% (実際) というようにおよそ等しい割合です。
LINEユーザー属性(性年代別の利用頻度)
男女とも「毎日利用する」と回答したユーザーがすべての年代で6 割以上にのぼります。
特に、女性の 20 〜 24 歳、 25 〜 29 歳、 35 〜 39 歳では 9 割以上となっています。
LINE広告でこれまでにアプローチできなかった層に配信が可能
このように、LINEではSNSでLINEのみを使う層の大きさとLINEユーザーの偏りのなさから、LINEしか使わない層に対してもLINE広告によって広告を配信することが出来ます。
他のSNSではエンターテインメント要素が強いことに対し、LINEはコミュニケーションのインフラとして国内の多くのユーザーを獲得してきました。
圧倒的なユーザー数、ユーザーの偏りのなさから効果的な広告配信が可能になっています。
LINE広告が掲載される場所
LINE広告の配信面には12面があります。(2021年10月時点)
LINEアプリ内の11面に加えて、LINE広告ネットワークで連携しているサードパーティアプリ内に配信することが出来ます。
配信面 | 内容 |
トークリスト | LINEアプリの中で「トークリスト」の最上部に表示される配信面になっています。LINEアプリの中で最もアクティブ性が高く、大規模なプロモーションが可能になっています。 |
LINE NEWS | LINEアプリ内の「ニュース」でトップページや記事一覧ページ、340媒体のアカウントメディアの記事一覧ページに表示される配信面になっています。新製品や即時性のあるコンテンツと相性が良くなっています。 |
タイムライン | LINEアプリ内の「タイムライン」で表示される配信面になっています。4,900万人が月1回以上タイムラインの広告に接触すると言われています。 |
ウォレット | LINE Pay内で表示される配信面になっています。 |
LINEマンガ | LINEマンガ内で表示される配信面になっています。若年層を中心に利用されているという特徴があります。 |
LINE BLOG | LINE BLOG内で表示される配信面になっています。20代から40代を中心に利用しています。 |
LINEポイントクラブ | LINEポイントクラブ内で表示される配信面になっています。ポイントをもらうために動画視聴、友達追加など指定条件をクリアしなければならない為、強い訴求力を持っています。 |
LINEショッピング | LINEショッピング内に表示される配信面になっています。ユーザーの約7割が女性という特徴があります。 |
LINEチラシ | LINEアプリ内の「ウォレット」からアクセスできる「チラシメディア」上に表示される配信面になっています。 |
LINEクーポン | LINEアプリ内の「ホーム」にある「クーポン」内に表示される配信面になっています。 |
LINEマイカード | LINEアプリ内の「ウォレット」にある「マイカード」上に表示される配信面になっています。 |
LINE広告ネットワーク | LINE広告ネットワークで連携しているサードパーティアプリ内に表示する配信面になっています。 |
LINE広告のフォーマット
LINE広告におけるクリエイティブの種類について
1.Card
2.Square
3.Vertical
4.カルーセル
5.Small Image(画像小)
1.Card
「Card」は、静止画(1200 x 628px)と動画(画面比率16:9)のフォーマットです。CardはトークリストやLINE VOOM(旧タイムライン)、LINE NEWSなど、多くの配信面に対応しています。
2.Square
「Square」は、静止画(1080 x 1080px)と動画(画面比率1:1)のフォーマットです。Cardと同様、トークリストやLINE VOOM、LINE NEWSなど、多くの配信面に対応しています。
3.Vertical
「Vertical」は動画専用(画面比率9:16)のフォーマットです。大きく画面表示されるLINE VOOMに対応しています。LINE VOOM上では3:4の比率となり、上下が切れて表示されるため、画面下部に字幕などを入れる場合は注意が必要です。ユーザーが画面をタップすると、9:16の全画面表示に切り替わります。
4.カルーセル
1つの広告枠にスライド式で画像を最大10点掲載することができます。ユーザーの閲覧履歴に基づき興味が持たれそうな特定商品を広告表示する「LINE Dynamic Ads」と、LINE VOOMとLINE NEWSの一部、LINE BLOG、LINEポイントクラブに対応しているフォーマットです。
5.Small Image(画像小)
「Small Image(画像小)」は、画像とテキストで構成されるシンプルなフォーマットです。ユーザーのアクティブ率の高いトークリストで表示されます。なお、ディスクリプションは表示されません。
LINE広告のターゲティング
LINE広告のターゲティングにはデモグラフィック配信、オーディエンス配信、類似配信、クロスターゲティングという4つのターゲティングがあります。
中でも、LINE広告で最も特徴的なものとしてクロスターゲティングがあります。こちらは、他のLINEプロダクトのユーザーデータをLINE広告に活用させ配信するというものになっています。
ターゲティング | 内容 |
デモグラフィック配信 | ユーザーの性別や年齢、性別、地域、OS、趣味・関心、行動、属性からターゲティングする方法 |
オーディエンス配信 | ユーザーのデータを直接使って対象のユーザーに広告を配信するターゲティング方法 |
類似配信 | オーディエンス配信で作成したオーディエンスをもとに、そのユーザーと行動が類似しているユーザーをターゲティングする方法 |
クロスターゲティング (オーディエンス配信・類似配信の機能の一部) |
LINE公式アカウントなどの他プロダクトで得たユーザーデータを活用してターゲティングを行う方法 |
LINE広告の配信目的
LINE広告のキャンペーンの目的として5つがあります。ウェブサイト、アプリ、LINE公式アカウントを用いて配信することが出来ます。
キャンペーンの目的 | 内容 |
ウェブサイトのアクセス | ウェブサイトのアクセスを増やす |
ウェブサイトのコンバージョン | ウェブサイトのコンバージョンを増やす |
アプリのインストール | アプリのインストールを増やす |
アプリのエンゲージメント | アプリ利用者のアプリ起動回数を増やす |
友だち追加 | LINE公式アカウントの友だちを増やす |
特徴的な配信目的として、LNE公式アカウントを連携させ友だち獲得を目的として配信することが出来ます。LINE広告によって友だち数を増加させることによって、公式アカウント上でより効果的な配信が可能になります。
LINE広告で掲載不可の業種・商材
LINE広告には以下の掲載不可の業種・商材があります。法的なリスク回避と使用者の利益を守る観点からいくつかの業種・商材を掲載することが出来ません。
こちらは、あくまでも一例となっているため記載のないケースでも掲載不可となる場合がありご注意ください。
宗教関連
ギャンブル関連、パチンコ等
アダルト関連
出会い系
連鎖販売取引
探偵業
政党
公益法人、NPO/NGO、社団法人(一部除く)
整骨院、接骨院、鍼灸院等
消費者金融(一部除く)
調剤薬局
エステ(一部除く)
質屋
個人・有名人
政党
法人向け業種・業態・サービス
その他不適合と判断された業種・業態・サービス
LINE広告のアカウント構成
入札価格、課金形式、日予算、自動最適化のオン/オフなど配信最適化は広告グループで行われます。
引用:「LINE Business Guide」
LINE広告のオークションの仕組み
入札方法は、目的にあわせて手動入札と自動入札から選択することができます。LINE広告では自動入札を推奨しています。
●自動入札
自動入札の最適化は広告グループ単位で行われます。学習完了に必要なイベントは、広告グループ単位で約40となります。
学習は配信期間よりもイベント数に影響します。自動最適化の学習に必要なイベント数が少ない場合は、広告グループが所属している広告アカウント内の情報や、類似した他の広告情報を用いて自動入札を行います。学習期間中は頻繁な設定の変更を行わないことを推奨します。
●手動入札
CPCまたはCPM単価で入札設定ができます。どのオークションでも設定した入札単価を元に入札が実行されます。
参考:「https://www.linebiz.com/jp/manual/line-ads/ad_015/?list=7161」
●自動最適化配信
自動最適化は、機械学習を使用して個々のオークションの入札の最適化を行います。配信結果に基づいて、目標に近づけ
るよう自動で入札調整をしながら配信を行うので、効率改善や運用工数の削減が期待できます。LINE広告では自動最適
化を推奨しています。自動最適化が可能なイベントは以下の通りです。
引用、参考:「LINE Business Guide」
LINE広告の課金方式
LINE広告の課金形態は3種類あります。一般的な広告の課金方式であるクリック課金・インプレッション課金に加えて、LINE広告独自の友だち追加課金というものがあります。
①クリック課金(CPC):1クリックごとに課金
②インプレッション課金(CPM):1000回表示ごとに課金
③友だち追加課金(CPF):友だち1人追加ごとに課金。LINE公式アカウントの友だち数を増やしたいときに使用する課金方法。
LINE広告では、LINE公式アカウントの友だち獲得を目的とした広告を配信することが出来ます。そこで、友達追加課金では広告をクリックしても、友だち追加がされなければ費用が発生しないという成果報酬型の課金方式になっています。
新規キャンペーンを作成する際に「配信タイプ」→「CPF AD」を選択すると友達追加課金を設定することが出来ます。
LINE広告と相性が良い商品・サービス
LINE広告と相性の良い商品・サービスでは「オンラインショッピングサイト」、「レストランやカフェなどの飲食店」「ビューティーやウェルネス」、「アプリやゲーム」の以下4つがあげられます。
①オンラインショッピングサイト
LINEは多くのユーザーが利用しているため、オンラインショップの広告は効果的です。特にセールやキャンペーンの宣伝、新商品の紹介など、ユーザーに対して直接的なメッセージを伝えることができます。
さくらフォレスト株式会社では、コンバージョン数が約6倍にV字回復したと発表しています。「健康食品ECにおけるLINE広告活用の“勝ち筋”とは」について事例を詳細はこちらに添付しておきます。
https://www.linebiz.com/jp/case-study/line-ads/sakura-forest/
②レストランやカフェなどの飲食店
LINE広告を活用して、特別なメニューやイベントの情報をユーザーに届けることができます。予約やテイクアウトの受け付け、クーポンの配布などもLINEを介して行うことができます。また、LINEの位置情報機能を活用して、近くのユーザーに対してターゲティングすることも可能です。
和食を中心とした家庭料理を楽しめる「まいどおおきに食堂 奈良広陵食堂」が、デジタル会員証の導入後、売上がコロナ禍以前の120%伸長!をしたと発表している。「LINEミニアプリを使った大衆食堂の「行きつけ」戦略」についての事例を詳細はこちらに添付しておきます。
③ビューティーやウェルネス:
美容サロンやフィットネスクラブなどのビジネスでは、特別なプロモーションや予約の案内、会員特典の提供などをLINE広告を通じて行うことができます。顧客とのコミュニケーションを強化し、顧客ロイヤルティを高めることができます。
資生堂ジャパン株式会社は、「LINEで応募」を活用して熱量の高い友だち集めに成功したと発表している。「購入の入口としてLINEを活用する資生堂ジャパン dプログラムの戦略とは」について事例を詳細はこちらに添付しておきます。
https://www.linebiz.com/jp/case-study/line-sales-promotion/dprogram/
④アプリやゲーム:
LINEはアプリやゲームをプレイするユーザーも多いため、関連する広告も相性が良いです。ゲーム内アイテムのプロモーションや新しいアプリのダウンロードを促す広告などが効果的です。
Klab株式会社は、LINEプロモーションスタンプを使ったアプリゲームの事前登録キャンペーンで登録者230万人と発表している。事例について詳細はこちらに添付しておきます。
https://www.linebiz.com/jp/case-study/klab/?field_case_category_industry_target_id%5B7506%5D=7506
まとめ
LINE広告は、日本国内の多くのユーザーに直接的なメッセージを届けることができる効果的なプロモーション手法です。
広告はトーク画面やタイムライン上に表示され、テキストや画像、動画などのフォーマットを活用して魅力的なコンテンツを提供します。ターゲティング機能を活用して、特定の条件に合致するユーザーに絞り込み配信することができます。
アカウント構成やオークション方式を通じて効果的な広告運用が可能であり、クリック単価やインプレッション単価などの課金方式に基づいて広告費用が発生します。
LINE広告と相性の良い商品・サービスでは「オンラインショッピングサイト」、「レストランやカフェなどの飲食店」「ビューティーやウェルネス」、「アプリやゲーム」があげられます。ターゲットにリーチし、ブランドや企業のプロモーション活動に効果的な手段となります。