「ページビュー」「セッション」「直帰率」など、Googleアナリテイクスの基本指標はこのブログを読んでいる大半の方がご存知でしょう。
しかし、これらの基本指標の内容について「細部まで理解できていなかった」「勘違いしていた」というケースがあります。
この記事では基本指標の中から、間違いやすいものを2つ紹介していきます。
1 セッション
「セッション」は、もっとも基本的な指標ですね。
これに関しては間違えようがない、と考える方も多いでしょう。
しかし意外な落とし穴があります。
セッションの基本は、「30分間」です。
つまり30分以上動きがなければ、別のセッションとして扱われます。
ここまではほとんどの方が知っていることだと思います。
それでは一度ブラウザを閉じて、30分以内に再びそのサイトに戻ってきた場合はどうでしょうか。
条件として流入元は変わっていない、とします。
この場合は、先ほどと同じセッションとしてカウントされます。
つまり、1セッションのままです。
昔はブラウザを閉じると違うセッションとなっていましたが、現在はこうした仕様になっています。
ですからあくまでも30分というのが、セッションの基準となるわけです。
ただし先ほど書いたように、流入元が同じというのが条件です。
流入元が変わると、セッションは別カウントとなります。
また午前0:00をまたいだ場合も別カウントです。
つまり23時55分に閲覧を開始して0時05分にそのサイトを見ていたら、別セッションとなるわけです。
2 平均セッション時間
平均セッション時間は、「サイトの滞在時間÷総セッション数」で求められます。
母数であるセッション数は上記で説明した定義に則りカウントされますが、注意しておきたいのは滞在時間です。
次のような時間に (1)(2)の2つのセッション内で各ページが閲覧された場合には、それぞれの滞在時間はいくらになるでしょうか。
セッション(1)
ページA:10:00 → ページB:10:10 、 ページC:10:20 → 10:30離脱。
セッション(2)
ページA:10:00 → ページB:10:10 、 ページC:10:20 → 10:40離脱。
『 セッション(1)の滞在時間 は30分間、 セッション(2)の滞在時間は40分間。』
と思った方は、残念ながら間違いです。
正しくは セッション(1) も セッション(2)も、同じ20分間です。
Webは、離脱した時間はわかりません。
滞在時間とは
「最後に閲覧したページの開始時刻 - 閲覧を開始したページに来た時刻」
で計算します。
ですから最後のページを長時間閲覧していても、残念ながらその時間はカウントされません。
なお (1)(2) は合わせて2セッションですから、平均セッション時間は 「40分(20分間+20分間)÷2セッション」 で20分です。
カウントされないものは、もう一つあります。
それは直帰した場合です。
たとえばトップページにやってきてどのページにも遷移することなくそのサイトを離れたら、滞在時間は0です。
ただし訪問したことには変わりありませんから、母数は多くなります。
つまり上の (1)と(2)とは別に、ページAの閲覧のみで直帰した (3)(4)という二つのセッションが加われば、平均セッション時間は 「40分(20分間+20分間+0分間+0分間)÷4セッション」 で10分となります。
ですから直帰率が高いサイトだと、平均セッション時間も短めということが多々あります。
3 まとめ
「セッション」「平均セッション時間」の間違えやすいポイントを、まとめておきましょう。
■セッション
・ブラウザを閉じるというアクションをした場合でも、30分以内であれば同一セッションとしてカウントされる。
・ただし流入元が変わった場合には、違うセッションとみなされる。
・サイトの訪問中に0:00をまたいだ場合には、別のセッションとしてカウントされる。
■平均セッション時間
・セッション時間とは、「最後に閲覧したページの開始時刻-閲覧を開始したページに来た時刻」。最後に閲覧していたページの滞在時間はカウントされない。
・直帰した場合は滞在0分となる。そのため平均セッション時間が短いサイトは、直帰率が高いことが多くある。
平均セッション時間が長い、短いことの良し悪しは、サイトの性格や状況によりさまざまです。
また最終閲覧ページの滞在時間はカウントされないので実態とは異なりますが、現在はGoogleの自然検索、つまりSEOと関係するデータなので重要です。
アクセス解析データをどう解釈して活用していけばいいか、お困りの方はお気軽に こちらから問い合わせください。