2023年7月より、Google広告のアトリビューションモデルが
- ラストクリック
- データドリブン
の2種類に絞られます。
デフォルトのアトリビューションモデルは「データドリブン」です。「データドリブン」が利用できない場合は、「ラストクリック」のモデルが適応されます。
参考:Google広告ヘルプ|アトリビューション モデル「ファースト クリック」、「線形」、「減衰」、「接点ベース」のサポートは終了します
Google広告のアトリビューションモデルのこれまでとこれから
Google広告のアトリビューションモデルでは、
- ラストクリック
- ファーストクリック
- 線形
- 減衰
- 接点ベース
- データドリブン
の6種類から選択可能でした。
2023年7月以降は、
- ラストクリック
- データドリブン
の2種類のみに限定されます。
参考:Google広告ヘルプ|アトリビューション モデルについて
Googleによると、現在、データドリブンアトリビューションが最も多く利用されており、廃止される4種類のモデルを利用しているコンバージョンの割合は3%を下回るとのことで、多くの広告主にとって影響はありません。
廃止される4種類のモデルを利用しているコンバージョンについては自動でデータドリブンモデルに移行されるので、これまでとコンバージョン数のカウント方法が変わる点に注意が必要です。
ラストクリックアトリビューションについて
ラストクリックアトリビューションは、その名の通り最後にクリックされた広告を100%で評価するモデルです。
直接コンバージョンにつながったキャンペーン、広告がわかりやすい反面、それ以外の広告の成果を過小評価してしまうという問題点があります。
データドリブンアトリビューションについて
データドリブンアトリビューションもその名の通り、データに基づいて各キャンペーン、広告の貢献度を突き止めます。
ここでいう「データ」とは、広告アカウントに蓄積されたコンバージョンデータのことです。
ユーザーは様々な経路でコンバージョンに至ります。コンバージョン経路のデータを蓄積する中で、期待値の高いキャンペーンに貢献度を多く割り振ります。
図の例を見てみます。「ラストクリック」モデルを採用していた場合には検索キャンペーン②の広告にのみコンバージョンが計上されますが、「データドリブン」のモデルを利用していた場合には、各キャンペーンの貢献度合いに応じてコンバージョンが計上されます。(数値はサンプル)
データドリブンアトリビューションを利用する際の注意点
データドリブンアトリビューションを利用するにあたり、データ要件が定められています。
ほとんどのコンバージョン アクションは、コンバージョンやインタラクションの数に関係なく、データドリブン アトリビューションに対応しています。データドリブン アトリビューションにアップグレードできるのは、有効なコンバージョン アクションのみです。
コンバージョン アクションの種類によっては、サポート対象ネットワークで 30 日以内に 300 回以上のコンバージョンと 3,000 回以上の広告インタラクションが必要な場合があります。このようなタイプのコンバージョン アクションのデータドリブン アトリビューションの使用中に、過去 30 日間でサポート対象ネットワークでの広告インタラクション数が 2,000 回未満に減少するか、コンバージョン アクションのコンバージョンが 200 回未満になると、このモデルの利用を継続できなくなります。この水準以下にまでデータ量が減少するとアラートが表示され、その後 30 日間にわたり引き続きデータ量が低い場合、該当のコンバージョン アクションは「ラストクリック」アトリビューション モデルに切り替わります。予想外にデータ量が減少している場合は、コンバージョン トラッキング タグ、「コンバージョン アクション」ページのステータス、コンバージョン アクションの設定、アカウントのその他の設定などをもう一度ご確認ください。
要件を簡単に整理すると、サポート対象の広告ネットワークで
・30日以内に300回以上のコンバージョン
・30日以内に3,000回以上の広告インタラクション
が必要です。
この水準以下にまでデータ量が減少するとアラートが表示され、その後30日間にわたり引き続きデータ量が低い場合、「ラストクリック」アトリビューションモデルに切り替わります。
まとめ
2023年7月以降、Google広告のアトリビューションモデルは、「ラストクリック」と「データドリブン」に限定されます。
データドリブンアトリビューションは、これまで成果が低く見積もられていたキャンペーン、広告の成果を正確につかむことができ便利、かつ効率的です。
広告において自動最適化される領域は広がってきています。最新の情報をもとに、何は自動最適化に任せ、何を手動で行うのかを正しく選択していきましょう。