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Google広告で2019年夏にリリースされた新機能のうち、実用性が高いのがスマート自動入札の「季節性の調整」です。
この記事では、その設定方法と使いどころを解説します。

1 設定方法

「季節性の調整」の設定は、管理画面の上部にある「ツールと設定」を開き、「共有ライブラリ>入札戦略」をクリックして開始します。

入札戦略とは:「目標コンバージョン単価」「クリック数の最大化」などを自動で最適化できる機能です。
この中から選べる入札タイプで特に高度な機械学習を用いるものを、「スマート自動入札」と呼びます。

入札戦略の設定


開いたら向かって左側のメニューから、「詳細設定」をクリックします。

入札戦略の詳細設定


「季節性の調整」画面になりますので、下にある「新しい季節性の調整」ボタンを押して設定を開始します。

季節値の調整を設定


まずはこの設定の名前、説明(任意)、実施期間を入力。
適用するキャンペーンの種類(検索、ディスプレイ)、デバイス(スマホ、パソコン、タブレット)を選びます。
個別のキャンペーンを選択することも可能です。

そして期間中にコンバージョン率を引き上げる値を入力し、保存を押します。
コンバージョン率は、引き下げを選択することも可能です。

コンバージョン率の調整設定

確認のモーダル画面が出ますので、「季節性の調整を作成」を押せば完了です。

設定の確認画面

2 使いどころ

季節性の調整という名称ですが、実際の使いどころはシーズナリティというよりも次のようなケースです。

・短期間のセール、キャンペーン等をおこなう場合。
・新商品が出るタイミング。
・メディアなどへの露出が急激に見込める時。
・大型の展示会や、イベント出展の直後。

短期間のセールやキャンペーンというのはどのくらいを目安にすればいいかというと、最大で14日までです。

実際の適用期間として、Googleのヘルプページでは1~7日が目安とされています。

ECサイトであれば、Amazonで有名なCyber Monday(サイバーマンデー)をイメージするとわかりやすいでしょう。

新商品はもちろん出るだけではダメで、他のPRと組み合わせて露出が大きくなる時期に合わせて設定をします。

なお14日間を超える設定をしようとすると、管理画面上でエラーが出るので実質できません。

エラー画面

この機能は「目標コンバージョン単価」「目標広告費用対効果」といった、スマート自動入札に対して適用されるものです。

ですからそれまでの実績からこれらが何パーセントくらい上昇するかというのを把握して、それをもとに引き上げの推定値を入力します。

実績がきちんと把握できていない場合は、経験則で入力することになるでしょう。

3 まとめ

今回紹介した季節性の調整のおおもとになるスマート自動入札、つまりGoogle広告の機械学習は非常に高レベルなものになっています。ですからほとんどのアカウントが、これに移行しています。

しかし季節性の調整はこれに反する、人の手や考えを入れる機能です。これはどういうことなのでしょうか?

機械学習をビジネスに導入する場合、どうしても例外的なものが出てきます。それに対しては、調整をする必要があります。

たとえばメディア掲載が急激に増えたり新商品が出るといったシステムだけで予測しきれないものについては、当然ですが人が手を加えることになるのです。

季節性の調整という機能により、機械学習では追いきれないことにも対応できるようになりました。有効活用することで、より効果的な広告運用をおこなえるでしょう。

なおクリスマスやハロウィン前、年末年始など毎年決まった時期の対応については、季節性の調整機能ではなく「季節限定キャンペーン」を作成することが有効です。

これらの使いどころや区分けがわからないという方は、お気軽に問い合わせください。