Google広告は頻繫に仕様変更をおこなっています。
もちろんそれは広告の質をあげ、効果を高めるためのものです。ですから歓迎すべきなのですが、広告主側での作業が必要になったり、サードパーティーツールごとに対応が異なるなど、調査や対処の時間がかかってしまいます。また仕様変更の内容によっては伝わりづらく、広告主側が不備に気づかず流れていってしまうということも起こり得ます。
今回はそんな仕様変更の一つ、並行トラッキングに関するお知らせと解説です。
1 並行トラッキングとは
Google広告を設定する際に、ランディングページの指定をおこないます。
ですからユーザーは、次のような流れでページ流入をおこなっています。
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・広告クリック
↓
・ランディングページ
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ところが実際の仕組み上では、こうした単純な流れになっていません。
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・広告クリック
↓
・Google広告 のクリックトラッカーの読み込みがされる。
↓(リダイレクト)
・トラッキング URL の読み込みがされる。
↓(リダイレクト)
・ランディングページ
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ランディングページのURLは、たとえばhttps://****.co.jp/XXXXといったもののはずです。
しかしGoogle広告のリンクURLはhttps://www.google.com/………となっていて、直接指定しているランディングページへリンクをされているわけではありません。
このページ遷移が上記のフローです。
広告をクリックするとクリックトラッカーが反応し、トラッキングURLの読み込みがおこなわれます。
そしてようやくランディングページの表示です。
クリックトラッカーやトラッキングURLでのリダイレクトが複数回、ひとつの広告クリックに対して発生します。
結果としてページの表示スピードは遅くなるのです。
この改善のため、下記のような二つの流れが別々に行われることを『並行トラッキング』といいます。
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①の流れ
・広告クリック
↓
・ランディングページ
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②の流れ
・Google広告 のクリックトラッカーの読み込みがされる。
↓
・トラッキング URL の読み込みがされる。
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むかし小学校で習った乾電池の直列つなぎがこれまでの広告トラッキング、そして並行トラッキングでは並列つなぎになるといえば、少しはイメージできるでしょうか。
Google広告はこの実施により、UXが向上し効果が高まるとしています。
2 影響範囲
この並行トラッキングは、「検索ネットワークキャンペーン」「ショッピングキャンペーン」で、すでに提供が開始されていた機能です。
今回は「ディスプレイキャンペーン」「動画キャンペーン」でも、並行トラッキングへの移行が開始されます。
ディスプレイと動画、二つのすべてが並行トラッキングへ完全移行されるのが、2019年7月末というアナウンスがされています。
よって広告主側で対応が必要なものについては、この期限までにおこなわなければなりません。
並行トラッキングへの移行に際して特に注意が必要なのは、他の効果測定ツールを利用している場合です。
たとえば過去に検索キャンペーンへの導入が開始された時には、次のような案内がありました。
※過去の対応告知です。最新のものではありません。
アドエビス:Google 広告(Google AdWords)の並行トラッキング対応に関して
https://support.ebis.ne.jp/information/17645/
ウェブアンテナ:Google AdWords の並行トラッキング化に伴う設定移行のお願い
https://help.webantenna.info/8408/
ディスプレイ広告、動画広告を出稿し、かつこうした他社製の効果測定ツールを使用している場合は、対応が出て来るはずです。期日はそれほどありせん。
3 対処について
各ツールの対応方法は、提供元のサポートページを見たり問い合わせをするなど、それぞれに確認する必要があります。
もともとの設定方法により、対応の仕方は違ってきます。またURLの変更対応などがあれば、Google広告の審査も発生しますので、意外と時間もかかり煩雑です。
当社はGoogle広告の通常運用の中で、こうした仕様変更にも対応しています。
また今回のような一斉変更にあたっての問合せ、スポット的な相談も承っていますので、お気軽にご連絡ください。