Facebook広告のパラメータ設定

facebook上で宣伝をするなら絶対に知っておきたいのがパラメータ設定です。これによって効果がわかりやすく把握できるようになり、カスタム設定を使うことで利便性はさらに向上します。しかしそのためには、使用するパラメータがどんなものなのかを知っておく必要があります。
目次
facebook広告のパラメータとは?
facebook広告を出しても、宣伝だけしてそれで終わるものではありません。どんな効果があったのかを測定し、分析するための設定が必要になります。そのために必要なのがパラメータです。
具体的な例を挙げるなら、トラフィックがどこで発生したのか、どのようにユーザーの行動をうながすことが出来たのかです。
ただ宣伝をするだけではなく、次へ繋げるためには情報の収集が必要不可欠です。魅力的だと思える宣伝が出来たと思っても、実際に想定したとおりの結果が出るとは限りません。運用を開始したあとで発生するデータを分析することで、初めてその結果を知ることが出来るのです。
ただデータを収集するだけでは、上手く分析できずに終わってしまいます。ここで使うツールはGoogleアナリティクスです。このツールで分析するために必要な情報集めをするために、パラメータ設定をするのだと考えてください。
もしも期待した結果が出ていないと分かるなら、その原因を追及して修正していけるようになります。逆に効果が出ない状態で放置をしていたら、コストの無駄になってしまうのです。最初から期待通りの結果を出せる優れたものを作るのは難しく、分析と修正を繰り返すトライアンドエラーが必要になります。
この設定自体は任意で行うものなので、絶対に必要なものではありません。しかし、より効果的・効率的な運用のためには必要なことも事実なのです。
facebook広告ではどんなパラメータが使えるのか
facebookでは、URLダイナミックパラメータという機能があります。これは元々ある仕組みのUTMパラメータを簡単に使えるようにした仕組みです。
本来なら各項目を手動で設定していく必要があり、慣れない人だとかなり戸惑う作業でした。実際に勉強をしても分からず、そのまま放置してしまうこともあるため、初心者には厳しい作業なのです。しかし、その問題を解決する方法があるなら、これを使わない手はありません。
それではどう簡単に出来るのかですが、通常だと参照元やメディアにコンテンツ名など、手入力でくみ上げていく必要がありました。もちろんタイピングミスがあれば正常に動作しないので、そういう意味でもむずかしい設定になります。
これに対してURLダイナミックパラメータでは、設定した際の情報に基づいて各設定値が自動で入力されます。そのため必要なものを選択するだけで設定できますし、入力ミスから動作不良を起こす可能性が一気に減るのです。
従来までの方法と同様に手入力での設定も出来ますが、直接入力はよほど慣れている人や自信のある人でなければおすすめできません。何よりも簡単に設定できる方法があるのですから、積極的に活用したいものです。
ここで使えるものとしては、下記の通りになります。
- 広告ID「ad.id」
- 広告セットID「adset.id」
- キャンペーンID「campaign.id」
- 広告名「ad.name」
- 広告セット名「adset.name」
- キャンペーン名「campaign.name」
- 配置「placement」
- プラットフォーム名「site_source_name」
この8つの項目それぞれに値が決められており、それぞれ手入力で設定していくことを考えれば、どれだけ便利なものなのか想像しやすいでしょう。
facebook広告のパラメータはどう設定するのか
実際に設定をする際の操作は、それほど難しくありません。facebookのページにある「広告を掲載」から開いていき、その中にある「URLパラメータを作成」から進みます。
開いた画面では「キャンペーンソース」「キャンペーンメディア」「キャンペーン名」「キャンペーンコンテンツ」を入力する欄があります。この4つが基本になる設定です。さらに追加する場合は「パラメータを追加」ボタンをクリックして、名前と値を決めるだけです。
この際に値の方は、用意された選択肢から選ぶだけになっているので、それぞれの意味さえ分かれば簡単に設定できます。この簡単さも、利用を推奨する理由のひとつです。
必要な項目を入力したら、設定した項目を元に作られたプレビューが表示されます。こういう細かい部分での配慮もなされているのは、うれしいポイントです。
facebook広告のパラメータを設定する際の注意点
上手く活用すると便利なパラメータですが、設定の際には注意しなければならないことがいくつかあります。注意点と行ってもシンプルなことなので難しくはありませんが、知っていないと正しく使えないので注意してください。
まず重要なのは、最初に設定した名称がそのまま使われ続けることです。キャンペーン名などで使った名前は、公開時の名称がそのまま使われ続けることになります。実際に設定をして公開をしたあとに名称を変更しようとしても、最初に使った名称がそのまま反映され続けるわけです。
この問題を回避することは、それほど難しくありません。別の設定に変更したい時は新たに作成し直せば良いのです。設定を流用しようとすると、気づかぬうちに元の名前のままで使うことになってしまうので、しっかり確認するようにしてください。
もうひとつ注意したいのは、名前を付ける時に日本語を使わないことです。日本語で書いた方が名前を把握しやすいのですが、そのままだとGoogleの計測ツールに上手く反映されないことがあります。
あくまでも「反映されないことがある」なので、正常に動作する場合もあります。しかし上手く反映されない可能性がある以上、トラブル回避のためにも英語やローマ字での表記に統一した方が良いでしょう。
何かエラーが出るならともかくデータが反映されないだけだと、問題が起きていると気づけない可能性があります。あまり良い効果が出ていないのだろうかと思うだけにとどまってしまうと、せっかくの設定が台無しになっていると気づけないのです。
海外提供のサービス、さらに言えばコンピューターやWebサービスにはこういうトラブルがよくあります。たいていはアルファベット表記にするだけで回避できるので、この手のサービスを利用することがあるなら心がけておくと良いでしょう。
facebookの広告を分析するために知っておきたいこと
データだけを収集できても、それをしっかりと分析に活用できなければ意味はありません。自分なりに情報を読み取ろうとするかもしれませんが、我流の分析では上手くいかない場合が多いので注意しましょう。
適度な広告表示回数のためのフリークエンシー
まず注目したいのは「フリークエンシー」という概念です。これはそのユーザーに対して、どれだけ表示されたのかの平均回数を示しています。
初見ではクリックしなくても、2回目や3回目以降に興味を持ってもらえる可能性はあります。しかしあまりにもその回数が多くなると、見飽きてしまうので注意が必要です。そうなると煩わしく感じられ、クリック数も減ってしまうので注意してください。
クリック率が低下されると、価値のないものだと判断されます。そうなるとインプレッション単価が上がってしまい、表示回数に応じた収益も下がってしまうのです。この問題を回避するためには、表示するターゲットの変更が効果的です。
一度設定して良い効果を出せていても、長く使い続けていくとだんだん変化が出てきます。その変化に対応して調節をしていくことが、分析と改善活動によってもたらされるのです。
広告料金のコストパフォーマンスを計るインプレッション単価
少ないコストで最大限の効果を出すことは、様々なことに求められます。ここで知っておきたいのはインプレッション単価というもので、これは1,000回の表示にあたり発生する料金のことです。
クリックをしてもらうためには、表示回数が多くなる必要があります。見てもらえなければクリックをしてもらえないのですから、チャンスそのものが得られません。
facebookでは、クリック課金ではなくインプレッション課金という仕組みが採用されています。これは1,000回表示されるごとに課金されるというものです。料金が発生した段階で何回クリックされているのか、そしてそこから実際に売り上げへ繋がったのかどうかは重要なデータになります。
もしもクリック率が低ければ、大きな効果が得られないのにコストばかり掛かっていると判断できます。しかし逆にクリック率が高く売り上げに繋がっているのであれば、料金に対してとてもコストパフォーマンスが良い状態と言えるのです。
宣伝して売り上げが出るという流れ自体は良いのですが、そこで宣伝にお金が掛かりすぎていると利益は低くなるので注意してください。ターゲットの目に触れるのが目的だったとしても、そこでのコストパフォーマンスが悪ければ何らかの対策をする必要があるのです。
広告の回数や人数で見落としがちなところがあるリーチとクリック
分析をするための指標で、数字の解釈を間違えると失敗に繋がる要素があります。それがリーチとクリックです。
リーチは実際に表示されたものを見た人数がどれだけいるのかを表したもので、1回しか見ていない人も3回見た人も、カウントされるのは1人分となります。
少しわかりにくいので例を出しますが、1年間の中でそれぞれの月のリーチ数と、1年を通してのリーチ数を比較すると後者の方が少なくなるのです。例えば1月と2月に見た人がいるとして、それぞれの月ではリーチが1人ずつのカウントになります。しかし1年を通したカウントにすると、それは1人が2回見たと処理されて、リーチは1人のままになります。
毎月のデータだけを見ていたら多くの人に見られていると勘違いしてしまいますが、実際には1人が複数回見ていることが多い場合もあるのです。この数字の差が激しいと、フリークエンシーの分析に支障が出ます。
データの累計を出すためには、単純な合算だと上手くいかないことがあります。分析ツールではそれぞれの数字をしっかり確認できるので、上手く使いこなすようにしてください。
ちなみにこれはクリックについても同様で、リンクをクリックした数字や投稿へのアクションを伴うクリックなど、細かく分けて設定されています。
最初のうちはチェックしなければならない項目も多くて、分からないものを後回しにしがちです。しかし難しくても必要なデータをしっかりと認識できなければ、そもそも分析している意味がありません。
優先度の違いもあるので、最初から全てを100%把握する必要はありません。それでも見落としてはいけないデータの違いには注意してください。
facebookで効果的な宣伝をするためには試行錯誤の繰り返し
いくらわかりやすいマニュアルがあったとしても、最初から全てを理解するのは不可能です。なぜなら実際に運用して初めて見えることもあり、必ずしもマニュアル通りの結果が出るとは限らないからです。
facebook広告は多くの人や企業が利用しており、それを解説した情報もたくさん見つかります。基本的なことは共通しているのですが、それでも全てがその通りに進むとは限りません。まずは実際に使ってみて効果を確認し、そこから試行錯誤を繰り返して修正していきましょう。
パラメータ設定自体も最初は慣れないかもしれませんが、それを補助するツールを活用すれば意外と早くなじめます。全てがスマートに進められれば良いのですが、そう上手くいくものではありません。
良くないのは、正しい知識を持たずに誤った運用をして、そのまま試行錯誤を繰り返す状態です。そんな状態では、いくら繰り返しても満足できる結果は生まれません。
良いものを提供しようとしても、知ってもらえなければ先へは進めません。そして知ってもらったところで興味を持ってもらわなければ、やはりそこから進めないのです。
SNSを媒体にした宣伝は今後も重要な役割を担うことになるので、最大限に活用していきましょう。