Facebook広告改善チェックシート

松葉駿平

自社のブランドや商品、サービスのために企業がfacebookページを開設するのは、もはやマーケティングでも常套的な手段でしょう。ただ、ページを開設して投稿するのは無料ですが、それで売上アップにつながるかはなかなか難しいのではないでしょうか。そこで活用されているのがfacebook広告です。

少ないコストで効果の高い広告を運用できれば、売上の拡大もその効果により大いに期待できるでしょう。しかし、その前に、facebook広告の効果を最大化するための方法を押さえていなければなりません。すでにfacebookに広告を出しているものの、思ったほどの効果が得られていないという企業は、ぜひ以下のポイントを押さえて改善を図ってみてください。

facebook広告の目的を意識する

facebookページを開設する企業は多いですが、それをマーケティングに活用する場合の目的が明確になっている企業は意外と少ないものです。広告を出すのであれば、その目的を明確にしておく必要があります。なぜなら、目的によって費用対効果や広告の配信方法などが変わってくるからです。では、どのようなポイントを意識すればよいのでしょうか。それは以下の3つのポイントに集約されます。

新しいユーザーセグメントに認知される

facebookに広告を出す一つの目的は、自社のことを知らない新しいユーザーセグメントに認知されることでしょう。ユーザーセグメントとは、ユーザーを属性ごとに分けたかたまりのようなものと思ってください。ここでは、自社(もしくは、自社のブランドや商品・サービス)のことを知らないユーザー群です。自社についてよく知らないユーザーに対しても、facebookでは自社との親和性があると推測されるユーザーの属性をあらかじめ指定することで、特定のターゲットに向けた広告を配信することができます。

ただ、facebookの広告だけで新しいユーザーセグメントを獲得できるといっても、それはあくまで限定的な効果です。より高い成果を上げられるよう改善するためには、以下のポイントも意識してください。

すでに接点のあるユーザーをファン化する

自社についてすでにある程度の知識を持っているユーザーに対して、「いいね!」やシェアなどのエンゲージメントを促すなどして、さらに関係性を深めていくこともfacebook広告の目的になるでしょう。ユーザーとの友好的な関係を長期的に築くことができたら、そのユーザーはもはや自社のファンといってもよいでしょう。

マーケティングでは、このようにユーザーをいかにファン化するかが肝となります。そのための第一歩として、facebook上のエンゲージメントを獲得し、それをより深めていくことは、facebook広告を活用する重要な目的と言えるでしょう。

すでに自社を認知しているユーザーをターゲットにコンバージョンを促す

facebook広告で大切なのは、ユーザーのコンバージョンを促して売上アップにつなげることです。コンバージョンとは、会員登録、商品の購入、資料請求、そのほか問い合わせなどいろいろありますが、要はユーザーに何らかのアクションを取らせることを言います。

自社のことを知らない新規のユーザーと、すでに認知してくれているユーザーとの、どちらにそれが容易でしょうか?もちろん後者です。すでに自社を認知しているユーザー、さらに言えば、すでに「いいね!」やシェアなどのエンゲージメントを獲得しているユーザーをターゲットとして、広告を配信する方がより高い効果が望めるでしょう。そうすると、自然と広告の作り方や見せ方も変わってきます。つまり、異なる目的を持つ広告とは、facebook広告の場合、根本の考え方から変えなければならないということです。

facebook広告効果の改善に必要なこと

上記のように、facebookでは広告を出す目的を意識したマーケティングが必要になります。では、実際に成功するには何が大切なのでしょうか。まず、基本的な知識とやっておきたい準備について押さえておきましょう。

指標を理解する

facebookに限った話ではないですが、ウェブマーケティングでは3つの指標が意識されます。その3つの指標とは、CPM、CPC、CPAです。

CPMとは「Cost Per Mille」の略、すなわち、広告が1000回表示される時にかかるコストのことです。1000回の表示でいくらかかるかを一つの単位とします。もちろんこの数値が低くなるほど、コストパフォーマンスに優れた広告と言えるでしょう。この数値を改善するには、どんなユーザーにどのように配信するかという意識が大切になります。

CPCとは「Cost Per Click」の略で、1クリック当たりのコストという意味です。全体の費用で広告がクリックされた総回数を割ると算出できます。もちろんこの数値も低いほどコストパフォーマンスが良いわけです。これを改善するには、CPMでの場合と同じくターゲットとするユーザーの見直しや、また、使用する画像や動画などの素材の見直しも有効でしょう。

CPAとは「Cost Per Action(Acquisition)」の略で、ユーザーのアクション(もしくは、ユーザーの獲得)ごとにかかるコストを意味します。ユーザーのアクションとは、広告によって促されたユーザーの行動です。先にも少し触れましたが、具体的には商品の購入、会員登録、資料請求、問い合わせなどの行動を指します。もちろんこの数値も低いほど良いのですが、CPMとCPCよりも売上と密接に連動するため、特に意識して改善したいポイントと言えるでしょう。それには、上の2つの改善ポイントに加えて、広告内に割引などの特別なオファーを入れるような工夫が必要です。

必要な準備

facebook広告では、ユーザーのコンバージョンを促したり、エンゲージメントをさらに深化したりできるような内容のものを配信するのが最も効果的です。それには、ユーザーセグメントごとにどのようにアプローチするかがポイントになります。自社サイトにアクセスして、その後どうしたか、たとえば、ランディングページにアクセスはしたもののコンバージョンには至っていない、もしくは、すでに自社商品を購入済みであるなどの行動の違いに合わせたアプローチです。それを可能にするには、以下のような準備が必要になります。

facebookピクセルを設定する

facebookピクセルとは、ウェブサイトに設置して広告効果などを計測分析するためのJavaScriptコードです。これをどのように設定するかで、広告効果が改善されるか、もしくは、悪化するかが決まってしまいます。これを活用すると、たとえば、サイト上でのユーザーの行動履歴から、特定のページにアクセス済みのユーザーに対してだけ広告を配信するというようなことが可能です。

EC事業はカタログを作成しておく

EC事業を営む場合、ピクセルだけでなく、それと同時にfacebook上での商品カタログを作成しておきます。すると、facebookが提供するEC事業用のダイナミック広告が利用できるようになります。これを利用すれば、配信ターゲットのユーザーに対して、そのユーザーの過去の購入済み、もしくは、閲覧済みの商品と関連性の高い商品をプロモートすることが可能です。特に米国では、この手法による成功ケースが増えています。

効果改善のためのfacebook広告の内容

コストパフォーマンスに優れた広告配信の方法とは、適したターゲットに適した内容で、さらに、適したタイミングで配信することとなります。これができれば上記の指標が自然と改善され、売上アップにもつながるはずです。では、具体的にどのような内容の広告が良いのでしょうか。

動画の活用

新しいユーザーセグメントにアプローチする場合、最も効果が高いのは動画による広告です。単なる文章だけ、もしくは、画像付きのものよりもエンゲージメントが獲得できやすいことは証明されています。動画以外の投稿と比べて、2~3倍のエンゲージメントが期待できるでしょう。

ただ、動画ならどんな動画でもよいかというと、そうではありません。たとえば、視聴するのに時間のかかるような長すぎる動画では、ユーザーはすぐに離脱してしまうでしょう。ポイントは30秒以内です。

なぜなら、facebook上にはさまざまな動画コンテンツが並んでいます。それらのなかから自社の動画だけに長時間を投じてくれるユーザーがいるかを考えると、すでに自社のファンとなってくれているユーザーならともかく、その他の大多数のユーザーが対象の場合、それは難しいと言わざるを得ないでしょう。実際、facebook上の動画の平均視聴時間は、ある調査によると10秒前後とのことです。そのため、動画の長さは長くても30秒とし、それより短ければ短いほど良いと考えてください。

また、動画の内容は安心感を与えるものである必要があります。新たなユーザーの認知を獲得するために配信する場合、それを見るユーザーにとって自社の商品はこれまでまったく知らなかったものです。たとえどんなに優れた商品だと自信を持って言えるとしても、未知のユーザーには疑いの目で見られるものと考えてください。

そのため、未知のユーザーをターゲットに配信する場合は、まったく予備知識のない人が見ても安心できる内容であるかをポイントに動画を作りましょう。効果や効能が期待できる類のものであれば、大学教授や医師など権威のある人のお墨付きが得られていることなど、信頼に足るエビデンスを示すことが大切です。

また、自社についてや、自社の商品についてのストーリーを伝えられるかどうかという点も大切なポイントになります。単なる商品紹介の動画では、よほどのものでない限り、見た人は見終わった瞬間に忘れてしまいます。ユーザーの記憶に残るためには、ストーリーでイメージさせることが大切です。続きを見たくなるようなストーリーを持つ動画なら、まったく未知のユーザーの心にもアピールできるでしょう。

すでにfacebookの広告を活用している企業も、以上の「30秒以内」、「安心感」、「ストーリー」というポイントを押さえて動画広告を活用してみてください。単に文章だけのものよりも、高い費用対効果が望めるでしょう。

カスタムオーディエンスの活用

facebookにはカスタムオーディエンスという機能があります。これはターゲット設定のオプション機能の一つで、facebookのデータと自社の顧客データベースを活用し、成果につながる広告が配信できる仕組みです。具体的には、以下のような活用方法があります。

エンゲージメント獲得済みのユーザーに対して

すでに自社に対してのエンゲージメントがあるユーザーに対しては、新規のユーザーよりも高い広告効果が見込まれます。facebook自社ページにアクセスしたことのあるユーザー、「いいね!」やシェアをしてくれたことのあるユーザー、さらには、広告や投稿を保存してくれたユーザーなど、ユーザーの段階に合わせて適切なコンテンツを配信することで、さらに自社との関係を深めてもらうことが可能です。

コンバージョンにまでは至っていないユーザーに対して

自社のランディングページにはアクセスしたものの、商品購入などのコンバージョンには至らなかったユーザーに対しても、カスタムオーディエンスの機能を活用してリターゲティングができます。なぜコンバージョンに至らなかったのか理由を検討し、「facebookの機能を生かして割引のオファーなどの広告を配信する」などの方法が考えられるでしょう。

また、一旦は商品をカートに入れたものの購入せずに終わったユーザーと、購入までしてくれたユーザーのどこに違いがあるかで区分し、購入せずに終わったユーザーに対して、あらためて動画広告を配信して効果の改善に至ったケースもあります。

ユーザーの動画の視聴時間に合わせて

facebookの動画コンテンツを見たユーザーを対象に、その視聴時間に合わせてカスタムオーディエンス機能でグループ分けすることも可能です。動画を全部見てくれたユーザー、半分だけ見てくれたユーザー、最初の数秒だけ見てくれたユーザーのように、詳細に設定できます。

もちろん視聴時間の長いユーザーの方がエンゲージメントの可能性が高いので、そういうユーザーに対してだけ特別なコンテンツを配信してさらなるエンゲージメントに結びつけるという方法が考えられるでしょう。

事業会社でSaaSのWebマーケティングに1年間携わったのち、デジマールに入社。Tableau勉強中。趣味は料理。

松葉駿平

事業会社でSaaSのWebマーケティングに1年間携わったのち、デジマールに入社。Tableau勉強中。趣味は料理。

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