前回のIffat Maabさんへのインタビューで、今後AIがマーケティングの業務を変化させることが明らかになりました。
本記事では、マーケターに今後どのようなデータサイエンティストの知識が必要であるかを今回は解説していきます。
ちなみに次回からは、データサイエンティスト協会様がリリースしている「データサイエンティストのためのチェックリスト」に沿った解説記事が始まりますので、本記事ではその学習の必要性について確認していきましょう。
マーケターにデータサイエンススキルが必要な背景
そもそも、どうしてマーケターがデータサイエンスを学ぶ必要があるのでしょう。
それはマーケターが取り扱うことの出来るデータ量に限界があるからです。
ユーザーのウェブサイトの閲覧行動からデバイスの使用状況、クリック率などから始まり、無限にあるそれらデータを人間が処理するには時間がかかりすぎます。
よって、より効率的なマーケティングを行うにはこの膨大な顧客データを何らかの規則性を持たせて格納し、俯瞰できる状態にする必要があります。
ここで活躍するのがデータサイエンティストです。
そもそもデータサイエンティストとは、先ほどの顧客データのような膨大なビッグデータを処理・分析して、ビジネス課題にインサイトを引き出すプロフェッショナルです。
しかしながら、国内のデータサイエンティストの人数は不足しており、またデジタルの施策を活用する機会が増えたマーケターが、データサイエンティストの知識を持ってビッグデータを扱えることが必要になってきています。
では、データサイエンティストの知識とは、どのようなものでしょうか。それを体系的に理解するものとして、「データサイエンティスト スキルチェックリスト」があります。
「データサイエンティスト スキルチェックリスト」とは?
一般財団法人データサイエンティスト協会が公開したデータサイエンティストとしてのスキルチェックリストです。
このスキルチェックリストの狙いは、
- 「データサイエンティスト」という言葉だけがひとり歩きし、本質が十分に理解されていない
- 「データサイエンティスト」に求められるスキルの幅の広さやレベルの高さが十分に理解されていない。
- 「データサイエンティスト」を育成するための体系的な指標がない。
という問題点を改善するために生まれました。
このチェックリストには3種類のスキルセットがあります。
「データサイエンス力」、「ビジネス力」、「データエンジニア力」の3つで、
それぞれ項目数が180、123、119項目あります。
これらスキルセットはいずれも欠かすことが出来ず、全て身に着けてはじめてデータサイエンスを駆使し、価値を生み出すことが出来る、というものです。
まとめ
マーケターがデータサイエンスを身に付けるべき背景について解説しました。
次回からは、データサイエンティストのチェックリストにある「データサイエンス力」の項目から解説していきます。
1~180項目まで順に追って解説していくので、マーケターの皆さんは本シリーズを購読し、データサイエンスの世界に踏み出していきましょう。