「ヤフーが名前を変えて、ゼットになるって」と聞いたのは、ある親睦会でのことでした。
くだけた場だったため、「またまた、そんな冗談を」という感じで聞き流していましたが、それは本当のことでした。
この記事ではネットサービスの巨人、ヤフーの気になる最近の動きをマーケティングとの関りで解説していきます。

1 Zホールディングス

ヤフーが名前を変えるというのは、ブランド名ではありません。
持株会社の体制となり、「Zホールディングス株式会社」ができるのです。
お馴染みのYahoo!がブランド名を変えるとは信じられませんでしたが、企業名であれば納得です。まあ、企業間の取引では伝わりにくくなるでしょうが・・・。

もっともYahoo!とは、日本のブランドではありません。Yahoo!JAPANは独立色が強いものの、アメリカとのライセンス契約を受けて運営しているものです。そしてアメリカのヤフーは既に事業を売却していて、別の会社がYahoo!ブランドを保有しているという状況です。
そのため契約によってはYahoo!の名前が今後消えてしまうことは、大いにあり得ます。
IT業界以外のブランド名変更には、最近だとお菓子では「ヤマザキ・ナビスコ→ヤマザキ・ビスケット」、薬品の分野では「イソジン→明治うがい薬」といったものがあります。いくらブランドとして強力であっても、ライセンス契約次第で止む無く利用ができなくなることは、ままあります。

2  強化されるサービス

Zホールディングス誕生後も、ヤフー株式会社は残ります。厳密には新会社として、Zホールディングスの中でYahoo!の事業を展開していきます。
これまでのヤフー株式会社はYahoo!ブランドのある、なしに関わらずたくさんの事業会社を保有していましたが、新体制では新しいヤフー株式会社の下に置くもの、Zホールディングスの下に置くものに分かれます。

そして注目すべきは、新たな会社としてホールディングスの下に金融事業を統括する、中間持ち株会社を設立することです。
モバイル決済サービスのPayPayは新ヤフー株式会社の下に置くとのことですが、新たな金融事業の統括会社はPayPayを軸にした金融事業に対するもの。これから企業としてのヤフーが、金融に力点を置いていくのは明らかです。
実際にPayPayは今年の春から、期間固定Tポイントに置き換わっています(実施時期は延期)。またYahoo!ショッピングやヤフオク!など、リアルだけでなくネットサービスへと利用場所も拡大の動きを見せています。

3  データ時代への戦略

決済事業を強化するというのは、数年前に楽天が示していた方針と同じです。
ただ今回Zホールディングスの発表では、PayPayのビジネスモデルとして単なる決済事業ではなく、そこで取得したデータの蓄積と活用を目指しているようです。

現在のPayPayは、事業者から手数料を徴収していません。また百億円規模の大規模キャンペーンも、複数回実施しています。こうした動きを見ると、PayPayは単なる目先の手数料ビジネスではないのがわかります。

ヤフーはPayPayをオンライン、オフラインを問わないデータの収集と蓄積ができるサービスとして、強化していくでしょう。その活用先としてYahoo!の各種サービスがあり、中でもこうしたデータ利用は広告メディアで非常に有効になります。

4 まとめ

Zホールディングスの設立は、デジタルマーケティング担当者に直接関係がある情報ではないでしょう。しかしそこから派生するPayPayを軸にしたデータの収集と蓄積、その先にある広告活用は密接に関わってきます。

現在のデジタル広告は、グローバルではGoogleとFacebookが二分し、日本国内でも強さを見せています。しかしヤフーのこうしたデータに関する取組みを見れば、GoogleやFacebookとは違う広告価値をYahoo!が持ち続けるであろうことは想像に難くありません。

Yahoo!はデータに関しては目先の小さな利益など気にすることなく、収集に力点を置くカルチャーがあります。今後もそのデータを活用したYahoo!の広告、メディアなどのサービスについてはチェックしておく必要があります。そしてYahoo!の取組みに見られるよう、データがますますデジタルマーケティングでは重要度を増してきます。

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