ITP2.1がスタートしました。

iOS12.2に搭載されたSafari12.1からが対象ですので、このOSがリリースされた2019年3月26日から一般的に使われていることになります。

私も複数のアクセス解析のレポートで、この日以降iOS12.2からのアクセスが急激に伸びているのを確認し、ITP2.1の影響をより具体的に考え始めました。

このiOSのアップデートはWeb担当者、特にマーケティング寄りの方にとっては頭の痛いもの。もちろんOSのアップデートとともに、「ITP2.1がやって来た」からです。

しかし開始されたものについてあれこれ言っても、仕方がありません。この記事では、今現在のITP2.1への対応状況を中心に見ていきましょう。

1.ITP2.1のおさらい

最初に軽く、ITP2.1のおさらいをしましょう。

ITPは、Appleがユーザーのプライバシー保護を目的に導入した技術です。

2017年のITP1.0から翌年にはITP2.0、そして今回2019年にITP2.1がリリースされています。

リリース内容の中でもっとも大きな問題は、cookieの扱いです。

ITP1.0で3rd party Cookie(サードパーティクッキー)に大きく制限を付け、ITP2.0で無効化。さらに一部制限は付いたものの基本的には認められていた、1rd party Cookie(ファーストパーティクッキー)の効力を実質的に無くすというのが、今回のITP2.1です。つまり「iPhoneとMacのSafariでは、cookieは認めませんよ」という形です。7日以内にアクションがあれば有効なので頻繫にそのサイトを訪問している場合は大丈夫ですが、どのサイトも高頻度で訪問するわけがありません。アクセス解析のUUの上振れ、リマーケティング広告が効かないことやコンバージョンのずれ、コンテンツのパーソナライズができないなど、影響はさまざま出るでしょう。

2.各ツールの対応状況

過去ITPが出たあと、多くのツールでは対応を行い影響を軽減してきました。

今回のITP2.1ではどうでしょうか。リリースから約2週間が経過して、さまざまな影響が出る可能性がある、4月11日現在の対応状況を紹介しましょう。

2.1アクセス解析

Googleアナリティクスについては、まだ対応に関するアナウンスは出ていません。Adobeアナリティクスはアメリカにて、「iOSからのトラフィックが多いサイトは影響が出る」「対応は実装方法による」などの曖昧なお知らせが出ています。

2.2 広告

Google、Yahoo!、Facebookなどの主要な広告からは、現在のところ明確なアナウンスは確認できません。

またアフィリエイトのASP(アフィリエイトサービスプロバイダ)からも有効な発表はほとんど出ておらず、集客に強いアフィリエイターへの影響が懸念されます。

このように主要なアクセス解析ツール、広告メディアとも今現在は明確な対応を発表していません。

しかし日本製のツールでは、発表が出始めています。

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モーメント分析クラウド「USERGRAM」、広告効果測定ツール「ウェブアンテナ」、SafariブラウザのITP2.1に対応

https://www.bebit.co.jp/news/article/0326

マーケティングプラットフォーム「アドエビス」、最新版Safari搭載のITP2.1に対応。

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000201.000009812.html

オプト提供の広告効果測定ツール「ADPLAN」、Safari ブラウザへのトラッキング防止機能 ITP2.1への対策方針のお知らせ

https://www.opt.ne.jp/news/service/detail/id=4680

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他にもインターネット上の公開情報では見つけられませんでしたが、ヒートマップツールの「User Insight」でITP2.1への対応を確認済み、他にもDMPやパーソナライズ系のツールでいくつか対応情報を得ています。

管理画面内でお知らせ、あるいはメール等で既存顧客のみに案内といったケースも多いようです。導入済みのツールについて対応が不明な場合は、ツールベンダーへ問合せてみるといいでしょう。

3.対応法について

強化されたITP2.1への対応方法にはどんなものがあるでしょうか。

いくつか考えられますが、現在ほとんどのツールが採っている方法がlocalStorageの併用です。localStorageはクライアント側にデータを保持する機能で、このデータと突き合わせることでcookieを保持したユーザーと同等の見立てをおこないます。

ただしAppleは既に「localStorageのデータも将来的には無効化」というツイートを出しています。ですからこの対応は永続的なものではありません。しかし現状はこれで乗りきるしかない、ベストではないがベターといえる選択です。

なお今現在対応していないツール、たとえばGoogleアナリティクスなどに関して自分たちで実装を変更するための情報が目立ち始めています。たとえばPHPを使い、コードを改変するなどです。

しかしlocalStorageと同じく、これも次回以降のITPで対策の対象になる可能性は大いにあります。

実はITPは、Appleが単独で決めているのではありません。Googleも策定には関わっています。当然自社のサービスとの兼ね合いも考えているでしょうから、GoogleアナリティクスやGoogle広告のこれからの対応を見守りながら、当面はITPを加味したアクセス解析や広告のコンバージョンデータを見ていくのがベストかもしれません。

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